ディスクレビュウ・ライト #12



COMPUTER HOUSE OF MODE

SPANK HAPPY
KICS-965
2002年 日本

1. FRENCH KISS
2. フォーエバー・モーツァルト
3. ジャンニ・ベルサ−チ暗殺
4. EINE SYMPHONIE DES GRAUENS
5. SWEETS
6. Riot in chocolate logos
7. たのしい知識/Le gai savoir
8. Theme song under the cloudy heavens
9. 麻酔
10. ホー・チ・ミン市のミラーボール

 

 ここの所しばらく失われていた「あざとさ」を持ったグループ。ピチカートファイブの戦略性、PSY・Sのエレポップ性を融合させ、多少隙を持たせた(多少モンドがかった)サウンドが今様です。
 良い意味で鼻につく歌詞や曲のタイトルが(逆にこれが嫌だと思う人もいる可能性がありますが)ピチカートを思い出させますが、情熱があるようでいて乾いた、突き放している様な感じが時代を表しているかの様です。そう、いたってクールな感触。
 それと感じたのはテクノのリズムに乗ると、日本語・英語・仏・独・ハングル等が同列、無国籍な一直線上に乗り、境界線が無くなる事。曲中にナレーションや歌詞で上記の言語が使用されてるんですけど、そんな事を考えちゃいました。特にハングルが初めてカッコ良く聴こえましたね。
 ここのところ男女のポップデュオって流行って無いみたいだけど、まぁ、変に流行に乗っただけのグループも淘汰され、ネームバリューだけのバンドと良いモノを作っているバンド(そのことが=で無い所がポイント)が残っていただけなんで、ちょっと良い感じのデュオが出てきたなあと思っとります。

 特に秀逸なのは8曲目。彼らのテーマソングでもあります。(歌詞の中でもそう歌ってます)スペイシーな感触と深そう(「そう」がポイント)で刺激的な歌詞がこのアルバムのベストトラック。