ALPACAS ORGLING

L.E.O.

2007年 アメリカ

1. OVERTURE
2. GOODBYE INNOCENCE
3. YA HAD ME GOIN'
4. DISTRACTED
5. MAKE ME
6. THE OL' COLLEGE TRY
7. NOTHIN' WILL EVER CHANGE
8. DON'T LET IT GO
9.PRIVATE LINE
10.SUKAZ ARE BORN EVERY MINUTE
11.DON'T BRING ME DOWN
12.MONEY AND MUSIC [remix]


  ジェフ・リン単独ユニットとなってしまったELOがもう少し「昔のELO」に近かったら…or現時点での最新作「ZOOM」がこんな感じだったら…なんて妄想をファンに考えさせてしまうような作品だ。
 単純にELOをコピーしたのでは無く、あくまでもジェフ・リンの曲作りに焦点を当てて創られたリスペクト作品なので、大げさで過剰なELOを期待すると外れてしまうが、非常に良く練られて出来上がってる作品なので好感が持てます。

 ジョージ・ハリスンやロイ・オービソン等に尊敬の念を抱きジェフが彼らをプロデュースした様に、このアルバム上には存在していないけれども、ジェフに対して尊敬を念を抱く姿勢はそれに共通するものを感じる。

 このプロジェクトの中心はブルウ(BLEU)というアーティスト。まだ未聴であるが、このアルバムでの曲を聴く限りにおいてはポップセンスは相当なものと感じる。スパイダーマンのサントラにも曲を提供していて、彼自身のオリジナルアルバムも発売されているようなので今度聴いてみます。

 さて、話は戻り本作である。まぁ、ここかしこにELO、そしてジェフ・リンの痕跡をとどめている。その上で模倣ではなく、1回咀嚼されて自分なりのポップスになっているから面白い。これがセンスというものかということを考えさせられる。
 前述の様に「大げさで過剰なELO」ではなく、ジェフ・リンへのリスペクトであって、彼の曲作りに焦点を当てているので、一聴すると地味な方に傾くかもしれないけれども、アレンジの妙で聴いて行くたびに味が出てくる。プロデュース業の充実していた頃、他人に曲を提供して頃のの作品を想像して頂くと分かりやすい。
 僕個人の好きな楽器、『メロトロン』がかなりの使用頻度でこれがまたいい味を醸し出している。

 日本盤は本人による曲解説がついてるので、よりアルバムを楽しめると思います。このレビュー内でも頻度の高い言葉「ELO」云々でない、良質のポップスが大好きな方も聴いて損は無いと思います。
 

 11曲目はもちろんカバーです!あまり出来は良くないですが…とネタばらし。