MAKING DENS

MYSTERY JETS

2006年 イギリス

1. YOU CAN'T FOOL ME DENNIS
2. PURPLE PROSE
3. SOLUBLE IN AIR
4. THE BOY WHO RAN AWAY
5. HORCE DRAWN CART
6. ZOOTIME
7. LITTLE BIG OF HAIR
8. DIAMONDS IN THE DARK
9. ALAS AGNES
10. MAKING DENS


 20代4人と40代1人の五人組グループで、その40代(ギター)はキーボード担当のメンバーのオヤジという変わった構成なのだが、そのオヤジ(プログレ好きでラップトップを自在に操るらしいとの情報あり)がいるせいか、ポップな楽曲の中に妙に捻りが必ず入っている。(いや、きっとオヤジだけじゃない。きっとこいつら全員のせいだ!)全員がシド・バレットを敬愛していると言う話だけど、彼のポップセンスに対してだろうなぁ。
 
 全体傾向としては05〜06年現在のイギリスの音楽。粒の立った生きの良いロック/ポップなのですが、捻った音と展開、細かいアレンジが1本調子にならずバラエティ感を良く出しています。カクカクした焦燥感がない所で古くならない普遍的なポップ臭さも持ってるのもミソ。
 70年代のサイケ〜モダンポップの系統と言えば少しは分かりやすいかもしれません。ただ、音像的には60年代後半〜72年位までの方が近いかもしれない、おもちゃ箱をひっくり返したようなあの頃のサイケ臭が漂います。
 アート臭の出るバンドに良く見られる傾向の要素も微妙にありますが、曲が良く感触はあくまでもポップなのでとても楽しく、聴きやすく、高みに行かないのがとても好感触。

 粒よりなメロディの揃った曲群。その上で曲中に必ず捻りを利かせた気持ち良く、不思議な音が挿入されています。その音が非常に独創的で効果的なアクセントになって曲に対する集中感と独特の宇宙感を増す事に貢献。
 ここまで書くと過剰であると思われるはずなのに、過剰な中でバランスがとれているからとても聴きごたえがあります。過剰な音を「さらり」と聴かせる力量、バランス感覚の良さに注目せよ。
 早く日本盤出ないかなぁ。