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2002年度


なんでこんなに遅いんでしょう? 2002.08.18
高校野球もベスト8が出そろい、明日からいよいよ準々決勝、準決勝、決勝と駆け足でクライマックスを迎える。今日は3回戦の2日目で、4試合が行われた。 
高校野球を見ていると、野球の原点というか、元々のスピードアップ化はこういうところにあったのか、と改めて教えられる。ピッチャーの間合いの短さ、バッターの迷いのなさ、野手のキビキビとした動き、野性的な勘に頼った、それこそ一瞬のきらめき。そういったことが凝縮された試合。だから、一瞬たりとも目が離せない。チェンジのほんの少しのインターバルに「ホーッ」とため息を付き、あわててトイレに行ったりする。それでも、あわててまた席に戻って次の回をワクワクしながら見守る…。そんな野球の楽しみを味わわせてくれるのが高校野球だ。

かたや、プロ野球はと言うと。
これがつまらない。やたらと間延びした投球間隔。バッターもしょっちゅう打席を外して間合いを取る。チェンジのたびに歩くようにしてベンチに下がる選手、守備につく選手。こんなことを繰り返しているから、慢性的に試合時間はのびる一方。
確かに、プロはプロなりに素晴らしいプレーを見せてくれる。高校生ができないようなシュアなバッティングや華麗な守備も見せてくれる。それはそれでとても素晴らしい。見ていて喝采を送りたくなるプレーが多いのも認める。

だけど、その一瞬のきらめきを、文字通りその一瞬だけに凝縮し、それ以外のときは緩慢な動作で時間を無駄に過ごしているのも確かだ。プロ野球をホントに面白くするためには、プレーしていないときこそキビキビと動いてもらいたいものだ。そうすれば、もっとスリリングで面白いゲームになると思う。


 
アテネではぜひ! 2002.08.07
ソフトボール世界選手権というのが行われていたのをご存じだろうか? カナダで行われていて、昨日その全ての試合が終わった。日本は銀メダルだった。それから、特筆すべきは、アテネオリンピックの出場権を一番乗りで獲得したのだ。

予選リーグでは圧倒的な強さ。首位で決勝トーナメントに進出し、この時点ですでにアテネオリンピックの出場権を獲得。予選最後の試合は完全試合というおまけ付き。強い。しかし、しかし。
決勝トーナメント第一試合目では、宿敵アメリカにサヨナラ負けを喫してしまった。0-1の僅差。でも、アメリカには勝てない。通常のトーナメント方式ならここで3位決定戦に進むのだが、ソフトボールは変速。予選1位通過の場合は、3位決定戦に勝てばもう一度決勝戦に勝ちあがれることができるのだ。
かくて、再度金メダルをかけてアメリカと再戦。その結果。やはり0-1での敗戦。結局銀メダルとなった。悔しい、ものすごく悔しい。なぜ、アメリカに勝てないのか?

ここで思い出して欲しい。シドニーオリンピックのときの経過とまったく同じなのだ。日本はどうしてもアメリカに勝てない。予選で圧倒的な強さを誇っていたにも関わらず(シドニーオリンピックの時のアメリカは予選2位通過)、決勝戦でアメリカに苦杯をなめられ2位に甘んじた。今回も同じ結果だった。

ものすごく、選手は悔しいだろう。同じ轍を踏んだと感じているだろう。なぜ、アメリカには勝てないのだろうと歯ぎしりをしただろう。だからこそ、アテネではアメリカを打ち崩して金メダルを取って欲しいのだ。


 
 
暑いからこそ 2002.08.04
夏、暑いからこそ、こんな熱いスポーツに熱中する。

・富士登山駅伝
いやあ、すごいものを見た気がする。とにかく、駆け下りるときの映像は圧巻。
御殿場の陸上競技場からスタートする11区間、6人の選手による闘い。まず、この選手の数に疑問を持つだろう。1区から5区(7区から11区)までは同一の選手が走る。6区のみ、山頂への登りと下りがある。そう、前半登った選手は、後半下りを走らなければならない。過酷だ。
その最たるものが往路の4,5区の登りと復路の7,8区の下りを任される選手だろう。何しろ、登りでは1時間以上かかる距離を、下りで10分足らずで駆け下りるというのだ。
この復路のシーンが圧巻。30度以上の傾斜を、まさに転がり落ちるように走り抜ける。中には転倒する選手もいるようで、襷を受け渡す地点で血塗れになっている選手もいたほどだ。
多分、この最大斜度の映像を見たと思うんだけど、これはすごい。砂地の地面を駆け下りて次の選手に襷を渡した瞬間、もんどり打って倒れる選手が続出。笑っちゃいけないんだろうけど、その映像を見て、何度も笑ってしまった。ごめんなさい、選手のみなさん。
いやあ、それにしても、凄まじいレースだこと。

・柔道新人
日曜夕方6時半からやっている、TBSのzoneという番組。結構好きで、毎週機会があれば見ている。今日は、体重130kg以上の新人中学生の物語。
柔道の名門である道場に入門した新入生秋野くんは、体格に恵まれながら、その穏やかな性格から格闘家としてはちょっと情けないほどの気の弱さ。何度も何度も上級生に投げ飛ばされては泣いてばかり。これは逃げ出すのも時間の問題かと思われたけど、母親やコーチの助けもあり、徐々に練習にもなれてきて、何とか大会出場まで乗り切る。そして、いざ、大会本番。
こういった番組は、いささか脚本化されているのはもちろん分かっている。でも、今日のzoneは良かった。素直にスポーツを応援する番組として今後も見続けたい。
がんばれ、秋野くん。いつかは、オリンピックでその雄志を見せてくれ。

一生懸命身体を動かしているって、いいなあ。


 
 
日本の球場も天然芝にすればいいのに…。 2002.07.29
イチローの活躍もあって、去年から結構MLBの試合(まあ、マリナーズ中心の試合なんだけど)を見て思ったこと。向こうの球場は、ホントに芝生が綺麗! 特にナイターだと、照明に照らし出された芝生が輝いていて、それだけでもハッとする美しさだ。
また、開閉式というのもあるけど、オープンエアな球場も多い。これがまた開放感があって気に入っている。アメリカでは圧倒的にドームよりオープンエアな球場の方が多い。

かたや、日本の球場はどうかと言うと…。
実際、日本の球場のいくつか(東京ドーム、横浜スタジアム、西武球場、甲子園球場)に行ったことがあるんだけど、ドームはどうも圧迫される感じがして好きになれない。また、音がこもるのもいただけない。横浜や西武球場(ドームになる前)もいいんだけど、いかんせん、人工芝というのが何とも興ざめだったことを覚えている。それになんか狭いしね(横浜は観客席の勾配がきつすぎ)。
甲子園球場はこの中では一番気に入っている球場だ。大きいし、何と言っても開放感が他の球場と全然違う。一つ要望を挙げるとすれば、内野にも天然芝があればなあ、ということ。
この内野への天然芝ってどうして少ないんだろう? 維持管理が難しいんだろうか? 知っているところでは、神戸グリーンスタジアムくらいしか思いつかない。

フランチャイズでドームじゃない球場って、神宮球場、横浜スタジアム、千葉マリンスタジアム、甲子園球場、神戸グリーンスタジアム、広島市民球場くらいか。あ、半分だ。で、天然芝は甲子園、神戸、広島だけかな? 3つしかない。さらに、内野まで芝があるのは神戸のみ。寂しい限り。

確かに、日本の気候は高温多湿、梅雨もあり雨の多い土地柄だ。その対策としてドーム球場が増え続けたのも分からなくはないんだけど、見る方はやっぱりオープンエアで、天然芝が綺麗な球場の方がいいに決まってる。そういう球場なら出掛けて見に行きたいと思うんだけどなあ。
そして、夜空の元、ビールを飲みながら観戦するのが一番の幸せと感じたりするんだろうけどなあ。

そう言う意味では、1度で良いから神戸グリーンスタジアムに行ってみたいものだ。


 
 
清水宏保選手、堂々の「銀」!〜ソルトレイク・オリンピック、スピードスケート男子500m 2002.02.13
ソルトレイクオリンピック、スピードスケート男子500mの結果は、清水選手が2位の銀メダルを獲得した。長野に続いてのメダル獲得だ。色こそ金から銀に変わったが、今回のメダルの意義も大きいものがあったと思う。今シーズンは、持病と言っても良い腰痛を抱え、満足な滑りができなかったようだ。事実、ソルトレイクに来るまでは、34秒台というのを今シーズンはまだ一度も出していない。そんな中、ディフェンディング・チャンピオンとしての意地と誇り、矜持、プライドなどの思いを胸に望んだオリンピック。今日の2本目を滑る前も、腰と足に傷みがあり、痛み止めの注射を打っての出場だった。 

結果から言えば、昨日の1本目、トップの選手と0.19秒差というのは、すでにかなり厳しい数字だった。これを挽回するのは並大抵のことではない。トップアスリートになれば尚更だ。しかし、清水は果敢に攻め、100mのタイムは昨日より良く、今日のラップも2位に入る安定した滑りを見せた。トータルでは、トップと0.03秒差。距離にして40数センチの差。今日のレースで、最終コーナーで外側に膨らまなければあるいは、とも思うが、あれが今の清水選手のベストの滑りだったのだろう。その結果として0.03秒差で2位に甘んじたが、彼のスケートに対する真摯な姿勢に胸を打たれたのだった。 

おめでとう、銀メダル。 

武田選手、堀井(学)選手、今回は残念でした。特に堀井選手。優勝したフィッツランドルフ選手と1日目に同じ組になり、フライングぎみのスタートに惑わされリズムを崩したのは不運としか言いようがない。でも、その精神力で上回ったのが清水選手だったんじゃないかな? 

そうそう、1日目のウォザースプーンの転倒。こんなこともあるんだな。オリンピックだから、なのだろうか。


 
 
里谷多英、銅メダル!〜ソルトレイク・オリンピック、女子モーグル 2002.02.10
やってくれました、多英! 力強い、ダイナミックなターンとエアの組み合わせで、一時はトップに立つほどのパフォーマンスを見せ、堂々のメダル獲得だ。 
長野での金メダル以降、怪我などに泣かされ成績が伸び悩む中、後輩の上村愛子にもランキングで追い抜かれ、里谷多英は2番目の選手に落ちたようにマスコミにも扱われていた感があったが、そこはやはり実力と度胸と集中力が勝っていたのだろう。ここ一番の大舞台に強いところをまざまざと見せてくれた。とにかく、長くてつらかった4年間だったろう。本当におめでとう! 

冬季オリンピックで、日本人選手が個人で2大会連続してメダルを取るのは初めてのことだそうだ。長野の金メダルも日本人女子選手初の快挙だったし、今回も素晴らしい快挙だ。 
これで、これから出場する日本選手に弾みがついて、続々とメダル獲得となるきっかけとなってくれればいいのだが。 

上村愛子も堂々の滑りで6位入賞。


 
 
弘山2位、大阪国際女子マラソン 2002.01.27
今回は、アフリカ勢と日本人の闘い、といった感じ。どこまでアフリカ勢に日本人がついていけるか、そんなレース予想だった。
日本人選手では、弘山晴美、永山育美、安部友恵、小幡佳代子などが有力選手。対するアフリカ勢は、キプラガト、ロバ、アレムなど。
序盤はゆっくりしたスタートだったが、だんだんペースが上がり、10k地点では、安部や小幡などが置いて行かれ、先頭は9人の集団となった。その後、永山も遅れ、日本人で有力なのは弘山くらい。20k過ぎくらいから駆け引きがあり、ロバが先頭に立ってスパートすると言うようなシーンもあり、だんだん置いて行かれる選手が増え、30kくらいまで、ロバ、アレム、キプラガト、弘山の4人で展開したが、ロバとアレムが遅れ、キプラガトと弘山の一騎打ちとなった。
その後、35k過ぎにキプラガトがスパートし、そのままゴール。弘山は2位。タイム的にはちょっともの足りなかったし、日本人選手の頑張りももう少し欲しいところだった。3位の岡本治子(ノーリツ)というのは初めて聞いた選手。安部も後半盛り返し、5位に入ったのは立派。

キプラガトという選手、走っている時は怖そうな印象だったが、優勝インタビューでは「マイドオオキニ」という大阪弁まで飛び出して、とてもユーモアのある選手という印象。最後はとても爽やかな印象を残し、レースは終わった。


 
 
駒大、復路を制し総合優勝〜第78回箱根駅伝2日目(復路) 2002.01.03
終わってみれば、駒澤大学の強さが目立った大会だった。二日目の今日は、7区の揖斐と9区の高橋という実力派の選手が残っていた駒澤の選手層の厚さが決め手になった。対するライバルの順天堂は、8区でこそ区間賞を取ったものの、タイム的にはトップの駒澤とそれほど縮めることができず、また、9区に出場予定だった岩水を故障で欠いたのが結果的に響いた。総合で3位に入った早稲田は、予選会からの出場ということを考えると大健闘だっただろう。7区と10区で区間賞を取ったのは大したものだ。

6区。山下り。スペシャリストの金子(大東大)に注目が集まったが、2位でスタートした駒澤が6km過ぎに早々と神奈川と抜いて首位に立つと、そのまま快調に飛ばし、後続を見る見るうちに離したのが結果的に効いた。順天堂も2位まで順位を上げたが、トップの駒澤とはタイム差を開けられ、苦しいスタートとなった。大東大の金子は3位まで上がり、見事区間賞。駒澤、順天堂、大東大、早稲田、神奈川、中央といった順位。
7区。駒澤には揖斐がいた。この区間に揖斐がいるというのは、駒澤にとって強みだろう。順天堂が大東大や早稲田に追い上げられる中、トップを快調に独走。揖斐は結局区間賞は取れなかったが、順天堂とはタイム差を広げて8区へ。区間賞は早稲田の空山。駒澤、大東大、早稲田、順天堂、神奈川、中央。
8区。やっと順天堂が追い上げてきた。6km付近で前を行く大東大、早稲田をかわし、2位に浮上。その後2分近くまでトップの駒澤を追い上げたが、最後に駒澤が踏ん張り、結局あまり差を詰められず9区へ。それでも区間賞は順天堂の中川。駒澤、順天堂、早稲田、大東大、中央、神奈川。
9区。駒澤はここにも強い選手がいた。高橋。この高橋、区間新にも迫る勢いで順調にタイムを伸ばしたのに対し、順天堂は完全な駒不足。さらに差を広げられ、ここで万事休す。駒澤、順天堂、早稲田、中央、大東大、神奈川。
10区。もはや駒澤の優勝は揺るぎないものとなった。途中の八ッ山橋(残り9.5km地点)で4分近くの差が開き、ビクトリーロードまっしぐら。そんな中、シード権争いが俄然面白くなっていた。9区まで7位にいた日大が、後続の帝京、亜細亜、山梨学院に追い上げられ、アッという間に逆転されるという展開。結局日大は10位になり、シード権を失った。区間賞は順天堂に猛追した早稲田の櫻井。

総合結果。駒澤、順天堂、早稲田、中央、大東文化、神奈川、亜細亜、帝京、山梨学院(ここまでが来年のシード権獲得)、日本、日体大、関東学院、専修、東海、そしてオープン参加の法政。駒澤は復路の新記録を出したし、早稲田も復路は2位だ。でも、順天堂も、岩水を欠きながらも総合2位は立派だと思う。来年も駒澤、順天堂、そして早稲田、神奈川あたりが上位で争うような気がする。

故障で出られなかった選手、あるいはレース途中で怪我をした選手(徳本)等、怪我が付き物になってきたようだ。スピード化と共に、選手には過酷な時代だ。
でも、何はともあれ、今年も楽しませてもらった。筋書きのないドラマ、そこに魅了される。選手の皆さん、ご苦労様。君たちの一生懸命な姿に今年も感動させてもらった。


 
 
神大、大混戦を制し往路優勝〜第78回箱根駅伝1日目(往路) 2002.01.02
今年もやってきた、箱根駅伝。初日の今日は、東京大手町の読売新聞社前から箱根芦ノ湖までの往路が争われた。
今年は大波乱のレースとなった。1区から5区まで、先頭が全て違うという、今までにない展開。結局最後にゴールテープを先頭で切ったのは、4年振りとなる神奈川大。これも予想外の結末。

それにしても、今回の2区はものすごいドラマがあった。ドラマと言うにはあまりにも酷だが…。徳本(法政)が5.5km付近で肉離れを起こし、7km過ぎ、無念のリタイア。神谷(駒澤)もブレーキとなり、2区は波乱の前兆と言えた。

1区。ゆったりしたペースで展開し、20km手前まで15校がひとかたまりになる珍しい展開。各校が慎重になり、そこから抜け出そうという勇気のある選手がいなかったのが残念。最後は入船(順天堂)が区間賞を取ったが、15位までが46秒差という大混戦で2区へ。
2区。「花の2区」と言われ、各校のエース級が登場する区間だ。3km付近で、先頭が4人。5位集団に9人が集まるという波乱含みの展開で幕を開けた。この9人の中には、徳本や神谷も入っていた。その徳本、いきなりのアクシデントで足を引きずる痛々しい姿のまま、一旦は監督の制止を振り切って何とか走り続けようとしたが、7km過ぎ、監督の必死の制止で無念のリタイアとなった。法政の襷が途絶えた。結局2区は、モカンバ(山梨学院)がトップで3区の選手に襷を渡した。2位に早稲田が入るという予想外の展開。
3区。その早稲田が魅せた。1.4km付近で山梨学院を抜いた後、そのまま勢いに乗って独走態勢。後方では、神奈川が2位に上がり、駒澤も追い上げてきたが、今度は順天堂が遅れ始め、トップとは3分以上の差を付けられて4区へ。
4区。何と言っても駒澤の松下が素晴らしい走りを見せた。逃げる早稲田を必死に追い上げ、とうとう20km手前でトップに立った。このレースは見応えがあった。5区に襷を渡す時点で、以下早稲田、神奈川、帝京、山梨学院といった順位。順天堂は3分差を付けられ、完全にピンチに立たされた。が…。
5区。いよいよ箱根の山登り。往路もクライマックスを迎える。駒澤、早稲田と先頭があまり伸びない中、神奈川と順天堂が猛然と追い上げる。15km手前で神奈川が早稲田をかわすころ、順天堂の野口も快調に4位から3位へと確実に順位を押し上げ、気が付けばトップと40秒差まで迫っていた。16km過ぎに神奈川がトップに立つと、しばらく駒澤とデッドヒート。このデッドヒートは下りに入ってからもしばらく続き、これも見応えのあるレース。最後は駒澤が力つき、神奈川が歓喜のゴールテープを切った。以下、駒澤23秒差、順天堂46秒差、早稲田、大東文化、中央、帝京、山梨学院といった順位。野口の追い上げが素晴らしかった。
法政を含め、明日の繰り上げスタートは4校というまさに大接戦だった。

トップ通過、1区順天堂、2区山梨学院、3区早稲田、4区駒澤、そして最終5区神奈川。神奈川は取り立てて目立つ選手はいなかったが、総合力で勝ったのだろう。駒澤や順天堂はさすが優勝候補。途中のブレーキを松下や野口という実力派が救った格好だ。早稲田が予想外の健闘を見せ、久々に楽しませてくれた。
明日は復路。駒澤には揖斐がいるし、順天堂は復路が強い。神奈川、早稲田を含めた総合優勝争いも目が離せない展開になりそうだ。

しかし、それにしても、徳本のアクシデントが痛い。こんなことがあるとは…。


 
 
コニカ、2連覇達成〜ニューイヤー駅伝〜 2002.01.01
元日に行われたニューイヤー駅伝は、コニカの2連覇で幕を閉じた。
レースは結構波乱に富んでいた。今年の上州路は赤城山からの吹き下ろし(空っ風)が吹かなく、記録的にはコースレコードも出るくらいのスピードレースとなった。

1区は、日清食品のジュリアス・ギタヒ(仙台育英高出身)が下馬評通り独走し、2位との差を24秒つけて2区の実井に襷を渡した。
2区は22.0kmという最長で、エースが登場する区間。実井以外にも、旭化成の永田(鹿屋体育大出身)、中国電力の佐藤敦之(早稲田大出身)など、楽しみな選手が出ていたが、レースは、実井が徐々に後続の選手に追い上げられ、コニカ、富士通、中国電力などに吸収された。残り3kmというところで、コニカの松宮(兄)がスパートし、これに着いていった中国電力の佐藤との2強に絞られた。区間賞は松宮(コニカ)。
3区は、逆に中国電力が底力を見せ、コニカを引き離し、22秒くらいの差を着けて4区へ。この3区、コニカや中国電力以外にすごい選手がいて、そちらも楽しめた。共に区間賞を取った、トヨタのマイナとヤクルトのジェンガ。この2人の走りは度肝を抜く物だった。
4区、中国電力の森政が区間賞の力走を見せ、コニカに1分以上の差を付けて5区へ。これは中国電力の独走になるかと思われた5区で、劇的なドラマが待っていた。
コニカの坪田(法政大出身)がグングン追い上げ、12km過ぎでついに逆転。そのままの勢いで走りきり、6区の中継点では、逆に30秒以上の差を付けていた。この坪田、区間新の区間賞を取ったのだが、風が無かったのが幸いしたのは言うまでもないが、それ以上に彼の爆走がコニカに勢いを取り戻すことになった。この流れの引き戻しは大きい。その証拠に、6区では、コニカの松宮(弟)が区間新の区間賞を取り、中国電力との差を1分以上開けて最終7区へ。
これでコニカが独走して悠々2連覇か、と思ったが、最終区でもアクシデントが待っていた。中国電力の油谷が徐々に追いつめるも、その差はとても追いつける物ではないと思われた10km辺り。突然、コニカの酒井が鼻血を出すアクシデント。一時、油谷との差も縮まったが、落ち着いてこれに対処した酒井がまたペースを取り戻し、最後は危なげなくゴールテープを切った。

終わってみれば、コニカの強さが目立ったレースだったが、その立て役者は何と言っても5区の坪田。彼の走りがなかったら中国電力が優勝していただろう。

紹介した選手以外でも、気になる選手がチラホラ。3区では、富士通の三代直樹(順天堂大出身)や旭化成の山本佑樹(日本大出身)、5区の富士通の藤田敦史(駒澤大出身)など。残念ながら、藤田以外はあまり活躍できなかったようだが、箱根駅伝で活躍した選手をこうやってまた実業団で見られることができるのは楽しいものだ。


 
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