久々に見た千葉真子がやってくれた。
思えば、彼女が旭化成を引退する頃から、マラソンを辞めるだのという噂をよく耳にした。その後、都道府県対抗駅伝などでたまに見かけたこともあったが、成績はイマイチぱっとせず、このまま引退してしまうのかと思っていた。
ところが、今日の北海道マラソンに出ているのを発見。思わずかじりつきで応援してしまった。なんでも、旭化成を引退した後、佐倉アスリートクラブというところに所属したみたいで、そこからあの積水化学の小出義雄監督の元に弟子入りしたらしい。今回の大会前には、ボールダーで高橋尚子と一緒に合宿もしたそうだ。その成果が実ったのか、あるいは元々の潜在能力の賜物なのか、見事に優勝である。
レースは、序盤からスローペースで展開し、去年優勝した三井海上の市河麻由美選手らと共に展開した。しかし、千葉は満を持していた。30キロの通過ポイントを過ぎたところで猛然とスパート。このロングスパートが功を奏し、結局終わってみれば2位と5分以上の差でゴールテープを切った。
走っている最中の千葉選手は本当に苦しそうだった。でも、その苦しそうな表情の中にも、意地が見えた。
終わった後のインタビューがまた面白い。「男子との混合なので、男子がゴールした後ならテレビに映る機会も多いかと思って頑張った」というようなニュアンスの応え。あの華奢な身体とハイトーンの声。そこからは想像できない彼女の強い意志と現代っ子らしいしたたかさを感じた。
タイム的には大したことはない。2時間30分を切ることはできなかったし。でも、この30度を超す暑さで駆け引きに勝ち、後半のスパートを何とか維持できたことは素直に素晴らしいと思う。彼女の復活に心からエールを送りたい。
ガンバレ、千葉ちゃん!アテネを目指せ!!
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