鉄塔めぐり・横尾山から剣尾山           

尾根を望む  
能勢の郷「芝生広場」から横尾山方面を望む (山頂はピークのまだ先) 
■目的地:横尾山(784.9m)・剣尾山(784m)<山域:北摂・能勢町>
■2.5万図:妙見山・埴生
■日にち:2002年2月23日(土)
■天気:薄曇のち晴れ
■同行者:裕太
■コースタイム:
  能勢の郷 発(10:15)〜ヤブ尾根〜遊歩道合流(10:55)〜小鳥のテラス(11:00)〜
  頂上広場[約605m](11:25-11:40)〜岩峰[約675m](11:50)〜横尾山(12:30)〜
  剣尾山(13:10-13:45)〜684.1mピーク(14:05)〜能勢の郷 着(15:00)

【能勢の郷】 空気は冷たいがもう梅の花は5分咲き。剣尾山に登る人が行き来している。
能勢の郷はテニスをする人の他あまりいない。芝生広場は上の方がゴルフ場になっていた。
子供と家族の遊び場よりも金になるということか。残念。横尾山方面への遊歩道は現在整備
中ということで立入禁止の立て札が立っていた。ここまで来て行者山の方へ廻るのは面倒な
ので芝生広場の先から山へ入る。

【ヤブ】 遊歩道は荒れていて直ぐに堰堤。右の斜面に踏み跡を見つけ雑木林を登るが直ぐ
になくなった。微かな鹿道を辿りながら低木のうるさい斜面を登っていく。裕太もいきなり
大変な目に遭うが、元気に登る。そのうち遊歩道に合流するだろうと思いながらも難渋する。
細枝が背中に入る。やっとの思いで山道に飛び出た。実に歩きよい。

 低木のヤブを登る 
【山のお話】 横尾山らしい風化した岩と松の多い道。裕太が岩はどうしてできるのと聞い
てくる。乏しい知識を動員して教えると、道ばたの岩を触りながら考える。ほどなく小鳥の
テラスという巻き道との合流点に着く。そのまま尾根を登っていく。裕太は意外にも元気に
登る。今度は、山はどうしてできるの。うーん、判っていたつもりがうまく伝えられたかど
うか。そんな親子の会話も山歩きならでは。

【ひと休み】 「頂上広場」に近くなると疲れてきたのか、後どれくらいかと聞く。
そうやね、四つほど山を越えるかなぁ。といい加減なことを言う。「頂上広場」は誰もいない。
岩に腰を下ろしておにぎりを一つずつ頬張る。熱いお茶で生き返る。ここは能勢の郷からの
遊歩道の終点なのでいろいろと道標が立っている。「行き止まり」って書いてあるよと私に
教える裕太。「さわがにの道」を指す道標に「体力のないお子さまは行けません」を見つけて
戻りを促す。

 鉄塔建つ岩峰 
【岩峰】 なだめてコブを乗り越え岩のピークを目指す。今は鉄塔が建って無惨な姿に変わ
ってしまった。鉄塔の袂で食事のご夫婦。風が少しあるが切り開かれて見晴らしはなかなか
いい。ピークの岩はそのまま残してあるが、尾根周辺は間伐されて明るい道。剣尾山側の
岩に立って眺める。向いの684.1mピークにも鉄塔が建つ。さて山頂はまだなので行こう。
裕太が先に登る。ササが道脇に出てくる。

 岩峰からの横尾山山頂 
【山の住人】 雑木林の中のコブで小休止。お茶を飲んでいたら西面に獣の気配。そおっと
のぞき込んで目を凝らすとリスである。さっそく裕太に教える。うれしいなぁ、元気にやっ
ているかなぁ。倒木の枝を移って下に行った。良いものを見れた。黒いネットが左に張られ
た道を登る。ネットがなければ良い山道だが自分の土地ではないので贅沢は言えない。
野鳥を見ながら登るとまた、西面の下からササを分ける音が聞こえる。裕太が先に見つけ
た。くまと違う?ウサギかな、いや若い猪のようだ。こちらに気づいているのかどんどん斜
面を下っていく。またまた、裕太にとってはいいものを見れた。

 横尾山三角点東の雑木林 
【横尾山】 しかし、これから先は長い登りがつづく。ネットを支える針金が山道の上を
横断して張ってあるので引っかからないように注意。やっとの思いで尾根に着く。道は少し
整備されていて歩きやすい。ササの背丈は高いが思ったよりも明るい。三角点も山名板が
賑やか。親子連れが昼食中のようなので通り過ごす。腰ほどのササの向こうに深山や天狗山
が見える。突然別世界のような雑木林。下ばえがない。半国山かと見まがう。下りになると
直ぐにササが出てくる。反射板へ行ってみる。霜柱の跡。道に戻って下るが裕太が不機嫌。
横尾山のピークで戻るつもりが剣尾山まで付き合う羽目になったからである。再びササが
出てきた山道をどんどん下る。鞍部に来ると幼木保護の白い筒が南の谷に立ち並ぶ。
少し丈の高いササの中を上っていると裕太よりも小さな女の子を連れたおとうさん。元気に
歩く娘は嬉しそうだ。

 横尾山電波反射板から深山 
【剣尾山】 国界石柱から南へ向き剣尾山山頂へ。この辺りで裕太の不機嫌はピークとなる。
昼食も遅れているので、見晴らしの良い岩でおにぎり食べる?と聞いても返事無し。
 何やかやととうとう山頂。まだ人は多いのでいつもの深山を見る北の岩で腰を下ろす。
よく晴れているが風は冷たい。おにぎりと熱いお茶。よく見ると岩陰に少しだけ雪が残って
いる。一息ついて山頂の蛙岩に登り横尾山を眺める。岩の周りにゴミが目立つ。

【巡視道】 裕太は腹が膨れたら元気良く先へ下りていった。六地蔵を過ぎて風の峠でも姿が
見えない。心配になっていたら前でぽつんと立っていた。何かなと思ったら道脇でごそごそと
音がしたそうだ。耳を澄ますが気配無し。丁度新しい鉄塔への巡視道を示す道標が立っていた。
谷へ指す方はまだ踏み跡薄い。684.1mピークの方はつづら折れの道が作ってある。せっかくな
ので登って見たくなる。ここで裕太、またかと抵抗するが、しかたないなぁと寛大にも付いて
来てくれる。

【三角点】 薄暗い雑木林の中を上ったら切り開きのピークに鉄塔がふんぞり返っていた。
敷地内には入りにくそうだ。これでは今までのような縦走は無理かもしれない。三角点はそこ
から少し南の方へ鎮座。テープの残る雑木と岩の斜面を木に掴まりながら下りていくと、ハイ
キング道へ降り立つ。あとはそのまま下りる。

 行者山の手前にて 
【陽気】 行者山でお茶を一杯。裕太は下り道で手袋の片方を落としたようだ。戻って上り返
していたら、すぐにおじさんがその先の木に掛けてあるよと教えてくれました。ありがとうご
ざいました。登山口は団体さんがバス停へ向けてそぞろ歩いている。車に着くと車内はぽかぽか。
窓を少し開けて陽気を感じつつ帰路につきました。


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    2002.3.14. BY M.KANE