早春・山下古道から城山へ  

 
山下古道の尾根 (笹部駅から北西を見る)
■目的地:242.2m山・城山(184m) <山域:北摂・川西市>
■日にち:2002年2月10日(日)
■天気:晴れのち曇り
■同行者:単独
■コースタイム:能勢電車 笹部駅 発(12:00)〜平野神社(12:10)〜山下古道〜
        三角点東の光風台分岐(12:40)〜242.2m山(12:50-13:05)〜
        城山(13:30)〜下財町参道登り口 着(13:45)

【山下古道】 MTB北摂の世界では隠れたシングルトラックとしてその名を知られる山下古道。
最近は「山であそぼっ」のしまださんのレポートがあります。
光風台住宅地が開発される前は、この標高200m余りの尾根をつたって高代寺山・妙見山方面へ
生活あるいは巡礼の道が繋がっていたのでしょうか。

【笹部】 出発は笹部駅にします。昨年暮れに能勢妙見山へ行く車窓から気になっていたのです。
山下駅から町中を抜けるよりも、静かな隣の笹部駅が相応しい。山下駅からはほんの1分程ですが、
短いトンネルを抜けると田園風景に変わります。改札を出たら何もない駅前。階段を下りて川原橋を
渡り民家の中を北西の大昌寺に向けて歩きました。東に明ヶ田尾山が遠く見える。
 民家の軒先には梅の花。畑の畦にはたんぽぽのつぼみ。家並みが途切れると西の景色が広がり、
鳥脇山や猪名川町銀山の城山が見えます。今日はしまださんや貴公子さん達がその辺を闊歩して
いるはずです。
 
笹部から古宝山、銀山・城山を見る
【平野神社】 大昌寺の前を過ぎて直ぐに平野神社の入り口があります。明るい大昌寺と
対照的に木々に囲まれてひっそりしています。石段を登るときちんと掃き清められた境内。
しまださんのレポートにあるとおり、右奥に大昌寺の塀を回り込んでいく道が上っています。
伐採された斜面に石仏がぽつぽつと並ぶつづら折れを登っていくと、直接日が射して暖かい。
 既に正午を回っているので低徘無線部の時間。電源を入れていたトランシーバーから雑音に
混じって聞き覚えのあるコールサイン。猪名川町銀山の城山辺りを移動中のしまださんです。
南側の景色を眺めながらの交信。その後いよいよ雑木林の中に入っていきます。陽気な日射しは
木漏れ日へ。なるほどいい道がある、落ち葉の回廊。時々石仏が鎮座。その近くでカサコソと
音がしたのでイタチかなと目を凝らすとヒヨドリが歩いてました。
 
落ち葉の回廊
【山道】 二三度三叉路の合流点を過ぎた後、大きく左に谷を巻く植林の中のヘアピンカーブ。
林の中でこんなにくねくねしていると方向感覚がおかしくなるなぁ。2.5万図の破線も少し大雑把。
平野神社から30分弱で光風台分岐と書かれた手作りの道標。左に採って雑木林の中を尾根伝いに
歩いていくと展望地と思われる所に出ました。この直ぐ上が242.2m三角点。西に銀山の城山、
猪名川三山、間近に知明山や高代寺山が見えます。眼下は一庫ダム。しばらく景色を見ながら蜂蜜を
溶かしたお湯を飲んでひといき。車の行き交う音がなければさらに良い所です。北から鉛色した
雪雲が迫っている。
 
城山への尾根途中から南望
【城山】 三角点へ登り直して塩川氏ゆかりの城山へ向かいます。尾根を間違うといけないので、
地図とコンパスで方角を確認。目的地は南西ですが尾根は途中で90度曲がっているので南東に歩き
出します。明瞭な踏み跡はだんだん怪しくなる。倒木が増えて難儀するが、やがて松の庭のような
露地に出ます。南西に山下方面の展望少しあり。ここからは道もわかりやすい。さらにほぼ平坦な
尾根を歩いて5m程下る鞍部に到着。「土橋 龍尾城(山下城)」という札が掛かっている。峠の様な
雰囲気もしますが荒れています。目の前の丘を木に掴まりながら登ると伐採された小ピーク。
ここが山下城跡でしょう。今は子供会が桜の木を植樹。大切にしましょう。
 ひと息ついていると予定していた光風台へという気も失せてしまい、南に口を開いた山道を下りる
ことにしました。林の中に城跡らしい段丘が残っている。吉秀大神の前を抜けると広い参道となり、
下財町のR173側道に出ます。
 
吉秀大神を振り返る
【時の移ろい】 路傍に川西市郷土館の道しるべがあったので、住宅地の中を縫って訪れてみました。
入館\300。鉱山資料の展示を親切に説明いただき地元の歴史に触れる。昭和初期の山下界隈の写真は
興味深いもので、まだ雑木林の多い風景です。今日、城山から下りる途中で見た景色と重なる。
数年後は第二名神でさらに変化してしまうのでしょう。
 電車、自転車を乗り継いで自宅に着くと小雨が降ってきました。


  城山(山下城跡)について   

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2002.2.24. BY M.KANE