うす雪 弥十郎ヶ岳     

 
畑市から望む (右は621m山、山頂は中央奥)
■目的地:弥十郎ヶ岳(715.1m) <山域:丹波・篠山市>
■日にち:2009年1月25日(日)
■天気:晴れ後曇り
■同行者:単独
■コースタイム:薬師ヶ原キャンプ場跡 発(11:45)〜吹越峠(12:05)〜迂回路分岐(12:30)〜
         山頂(12:55-13:05)〜洞窟(13:35)〜吹越峠(14:05)〜キャンプ場跡 着(14:20)

 今日も青空である。
この週末は今年3度目かの寒波襲来。温和しくしておこうと思っていましたが。ついつい...
どこにしようか迷っているうちにお昼が近い。これも、いつものパターン。
そうそう、弥十郎ヶ岳があったなぁ。まだ、篠山の薬師ヶ原キャンプ場から登ったことがなかった。
(キャンプ場は閉鎖中です)

 猪名川・道の駅で、鴨南蛮そばを食べる。温かいそばはむつかしい。出汁に惑わされてしまう。
県道から見上げる大野山、冬枯れ斜面は相変わらずそそられるなぁ。後川を抜け、日置を右折して
畑市に入る。静かな集落の間を通らせて頂いて、林道へ入る。ゲートは開いていた。
朝夕は獣害防止のため閉めているようなのでご協力願います。
 右手にササヤブ越しにため池が見えて、弥十郎ヶ岳の案内板のある辺りに到着。
4WDが一台と飼い主の見あたらない犬が2匹。椿の花が咲いています。
案内板は篠山町時分のもの、1999年4月の合併前なので、もう10年以上経っている。

案内板
 支度をして道標に沿い歩き出す。林道から植林に入る頃、林の中にオレンジのベストの人。
そうか、ハンターが居たんだ。まだ狩りは始まっていない様子なので先を急ぐ。
植林の中だが、広い道。やがて細くなるがよく歩かれているように見える。

吹越峠
 汗が出てきた頃に吹越峠に着く。ここで植林は終わり、ではなかった。
峠の向こう側は曽地へ下りる谷。その昔、四十九の寺院があったという。
細いあぜ道のような尾根みちを過ぎて心地よい落ち葉道が続く。しかしそれも束の間、再び植林へ。
右手に谷の沢が近くなって上り調子になると、道は荒れる。ゴロゴロした石とつるやイバラ。

荒れた道
 左斜面にロープがぶら下がっていて、数mよじ登ると沢の小滝を巻いていた。
ここからは雑木の中の沢。沢沿いの道の他に右手へ迂回路と表示があったので
迂回路の方へ行ってみる。薄雪を被った少し急な斜面を登ると沢側に緑のビニル紐が張ってある。
この時は、通行止めと思っていた。そうかこの小尾根を登るのかと踏み跡が薄いは雪のせいと
登っていく。しかし今までの明瞭な道標からするといきなり何もない林である。

尾根登り
 踏み跡は見あたらないが、木は疎らなので少し急な以外は苦労せずに登っていける。
既に正規ルートを外したなと思ったが、そのままこの尾根を登っていくことにする。どこに出るのか楽しみ。
頭上で人の声が風に流れるように聞こえた感じがしたが、その他は静か。
思ったより長い登りがやっと緩くなり、前方に切り開きが見えてきて山頂の山名板が目に入る。
なんだ、そう言うことかと、あっけない到着に少し拍子抜けする。

山頂から小金ヶ岳
 一面に薄い雪が残り、今日の足跡は2,3人という所か。誰も残っていない静かな頂き。
北西の篠山盆地が見下ろせるが、以前は全容が見えた八上山は木々の間になっている。
多紀アルプスの峰がうねうねと並ぶ。南の大野山や深山は見えるかなと、南のハイク道を少し辿り、
下りになる手前のわずかな木々の間をのぞく。小さなテレビを見るような窓から逆光の黒い山並み。

 さて、下りは正規のハイク道を北へ下りる。北峰Ca695mの手前で左の谷へ下りてさらにその先で、
621m山への尾根みちと谷に入る正規ハイク道に分かれる。ここで尾根みちも捨てがたいなと思いつつ、
元気が出ないので谷に下る。白い雪で覆われた良い感じの斜面が広がる。
さらに下りていくと、本日いちばんの雑木林。丁度陽射しが戻って日だまりができる。
尾根みちを歩いていたらここには来れなかったので、まずはよしとする。

いい谷
 それからさらに谷を下れば、山名由来といわれる弥十郎が籠もったという洞窟のある岩。
なるほど、これは立派だ。下で人の声がしてきた。犬の鳴き声も聞こえていたのでさてはハンターかなと
思ったら、ご夫婦のハイカーだった。

洞窟の葉
 丁度迂回路との分岐なので、私は迂回路に避けることにする。ここで登りで見たビニル紐が張ってある所を通る。
なんだ、そういうことかと納得して下りていく。荒れた沢では雪が舞う。朝の青空はどこかへ行ってしまったようだ。
植林に入ると傾斜は緩いし落ち葉はあるしで、快適に下りていける。足にふわふわの感触が心地よい。

落ち葉みち
 ハンターはどこに行ったのかなと思ったら、登山口あたりに10名近く集まっていた。これから猟なのだろうか。
さっさと離れることにする。畑市の集落で車を駐めてもう一度山を眺める。里に溶けこんで静かに横たわっていた。




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2009.2.8. BY M.KANE