若葉と人と水芭蕉・取立山 山行記 

取立平避難小屋付近にて 1011mピークからの取立山

 地元のテレビなどで水芭蕉の開花が伝えられていたのでしょう。GWと晴天が重なり
ものすごい人出でした。こんな人の多い山は初めてです。北摂の静かな低山に慣らさ
れた身にとっては衝撃的山行でした。(^^;  GW越前路その1の取立山。

■目的地:取立山(1307.2m)<山域:加越・福井県勝山市>
■日にち:1998年5月4日(月) 
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム: 自宅 発(5:00)=北福井IC(7:30)=東山いこいの森 着(8:30)

  東山いこいの森 発[700m](8:35)〜林道終点 登山口(9:05)〜山頂(10:00-10:15)〜
  水芭蕉(10:40-10:50)〜こつぶり山[1264m](10:55)〜1011mピーク(11:05-11:15)〜
  大滝(11:45-11:50)〜林道終点 登山口(12:10)〜東山いこいの森 着(12:30)

【取立山】 水芭蕉で有名。西麓のキャンプ場「東山いこいの森」から林道が整備さ
れつつある。登山道明瞭。山頂では東に白山が望める。中腹の大滝も清々しい。

【越前路】 高速を下りると福井平野は田植えの最中。米どころである。勝山に入る。
前方に白山がチラリとのぞく。途中の「勝山温泉」の看板は見逃しませんでした。
R157のチェーン装着場で朝食おにぎり2つ。順調に東山いこいの森に着く。林道は
まだ工事中のようである。去年の芳村さんの時もそうだったが今年も...。(^^; 
 第二駐車場はすでに50台。もうすぐ一杯になる。みんな続々と登りに向かう。群集
心理というか、早く行かないと損するような感じにかられてしまう。100mほど先に
ある第一駐車場は45台程で満車。キャンプ場の中の池には水芭蕉満開。あれれ、もう
見れちゃった。(^^;
新緑とムラサキヤシオ   経ヶ岳
【緑】 雨上がりの新緑やスミレ、ミヤマキケマンを愛でながら林道をゆるりと登る。 谷峠への稜線が広がる。この迫ってくる緑たちにもう満腹。やがて砂利道となる。  山頂方面はガスの中。林道終点は登山届けを電話ボックスに入れる人でごった返し ている。まっすぐ取立山直登コースに入る。緑に囲まれたゴロゴロ道をつづら折れに 登る。ムラサキヤシオ、白いガマズミが新緑に混じって清々しい。  振り返ると勝山盆地が見えてきた。雲がたなびく経ヶ岳も顔を出す。久々の1000mを 越える山に迫力を感じてしまう。やがてなだらかな登りから平坦になると山頂。 【白山】 前方には取立平の新緑を衝立にして紫地に白い雪をひく白山が居座る。 よく見ると大汝峰の周回道より上には雪がない。飛んでいきたくなるいい眺め。  山頂は20名ばかり。山頂を少し過ぎた少し東の斜面で一服、眺めを焼き付ける。 左腕に止まったアブに血を吸われた。北陸のアブは手強い。
  山頂から
    白山を望む
 
      1998.5.4. 
 
【取立平】 かわいいハルリンドウを見つけた。山頂のコブを下りると大長山からの 合流点のようだが、そちらはササで覆われている。この取立平を北の避難小屋の方へ 向かう。ショウジョウバカマ、コブシ、ウグイス、新緑。小屋の沢に水芭蕉が二輪、 お出迎え。 【水芭蕉】 目当ての水芭蕉園は林の中にひっそりと佇んでいた。のであろうとその 昔を思う。確かに大振りでたくさんの群生であるが、今日は人が多い。ロープの囲い から中に入る人もいる。俗世間を見るようで幻滅でした。あまのじゃくな私は、日陰 にひっそり咲くイワウチワやイワナシの方に目がいってしまう。  水芭蕉園をさらりと一周するとわずかな登りでこつぶり山。ここも昼食で賑わう。 50名ばかり。白山が見えるし開放的で良いところだが腰を落ち着けるところがない。 この時点で赤兎山に行くことを決める。 【スケッチ】1011mピーク手前で手頃な岩に座り、取立山を側面から眺めてスケッチと おにぎり。山の形はもうひとつだが緑が眩しい。その中にツツジの赤が浮き立つ。 ここは人通りがあるものの落ち着ける場所である。今まで歩いてきた道をほぼ見通せ るし、見晴らしがいい。その分日差しもきついし、虫も多い。10分程でアブに退散し て歩き出す。
水芭蕉園のイワウチワ 1011mピーク付近からの眺め
【大滝】 良く整備された道を下りていく。子供連れも多い。今から水芭蕉まで大変 だなぁと他人事ながら何となく気になる。リュックも登山靴もない超軽装の人も多い。  大滝の手前に小さい滝があり岩登り状態。濡れて滑りやすいので注意。若い母親と 息子が横の谷から下りてきた。道を間違っていたようで、正しい方を教える。  大滝到着。サスガに水清く清々しい。丁度、黒いカワガラスが巣に帰ってきた。 このあたり道が細く渋滞気味。日陰でジメジメした道を廻って登山口へ。まだまだ登 る人が多い。ワラビを摘む人も見かける。 【林道】 静かに過ごせるであろう赤兎山へ急ぎたい身に林道歩きはつらい。もっと のんびり楽しんだらいいのに、我ながらゆとりのない人種になり果てたかなと思うと かなしい。  駐車場はいっぱい。付近の道にも片側駐車で離合できない状態にまで増えている。 いつものことなのか、今年は特に多いのかはよくわかりません。(^^;  感動のGW越前路その2・赤兎山編はもう少しお待ち下さい。

  取立山について   

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1998.5.9. BY M.KANE