小雨の多紀アルプス・華と新緑オフ      

 
 小金東尾根にて
■目的地:三岳(793.4m)・小金ヶ岳(725m) <山域:丹波・篠山市>
■日にち:2009年4月26日(日)
■天気:小雨時々曇り
■同行者:やまあそさん、たぬきさん夫妻、OAPさん、わーさん、to_ryouさん、かずちゃん、しみけんさん
■コースタイム:
  鼓峠東駐車地 発(9:45)〜三岳尾根みち(11:05)〜三岳山頂(11:20-11:30)〜大たわ(12:00-12:40)〜
  小金ヶ岳山頂(13:30-13:35)〜694mP北尾根降下点(14:00)〜岩門(14:15)〜川阪の県道 着(15:15)

 昨日は雨で温和しくしていたが、今日は待ちに待ったやまあそオフ。予報は先日まで好転となっていたのに
昨日から怪しくなった。珍しく早めに起きたが少し早いなと二度寝、これがいけなかった。
私にひきかえ、矢問さんはこの二度寝している間に歩き始めていたのでした。この心がけの違い。(^^;

 何とか間に合うかなと、落ち着いて出発。猪名川町を北上する。山の緑が襲いかかるような勢いで賑々しい。
コンビニでおにぎりを仕入れ、すぐ歩けるようにリュックの段取りをしておく。西峠にかかる頃はフロントガラスの
ワイパーを間欠にしないといけなくなってきた。雲行きが怪しい。
 篠山盆地に入って集合時刻の15分前。間に合うと思っていたが、甘かった。鼓峠では携帯の電波は届かない
かも知れないが、掲示板に遅れますの旨書き込んでおこう。

 集合地の鼓峠は多紀アルプスの北側、大たわを越えて行くことにする。火打岩の近くでは軽トラと
オレンジベストの人達が屯していて害獣駆除のような雰囲気。
 谷に入ると緑だけでなく山吹の黄色が目立つ。車を駐めて写真を撮りたいが、そんな余裕はなかった。
川阪の方に下り西紀北小学校を過ぎた交差点を左折して峠に向かう。街路樹の山桜やシャクナゲが咲く。
三岳北面が迫ってくる。
 峠の手前に小広い駐車地があって、みなさんそろそろ出かけようかという時に滑り込んだ。
わーさん達も少し遅れたとのことで、何とか辻褄があったのである。やまあそさんはto_ryouさんと先行とのこと。

 早速歩き始めると、電柱に自転車が立て掛けてあった。逆コースで歩いている矢問さんのものだそうだ。
その電柱から保健保安林の看板の前に幅1m程の山道がある。左手は植林、右手は雑木の道が続く。
三岳や小金を北から登るという発想がない私にとって、こんないい道がついているのは驚きである。
(単なる認識不足ともいう)
 
鼓峠からの山道
 下草のない歩きやすい道が続く。雑木林はゆるい谷をつくったりして良い感じである。
ギンリョウソウがもう姿を見せていた。咲き残ったコバノミツバツツジのピンクが新緑に彩りを添える。
少しずつ登っていくと西ヶ岳への尾根が見えてきた。

 植林が無くなると雑木の登りはさらにきつくなってきます。岩が出てきた。ヤブツバキも咲いている。
みんな冗談を飛ばしながらの快調な登り。私は汗も出てきて写真を撮りながらのゆっくり登り。
低木ヤブの様相となり一段ときつい。高度がずんずん上がって若葉の樹冠も眺められる。
 
急登が続き岩が現れてくる
 薄いレモン色のヒカゲツツジも現れてきた。赤い若葉の木も有って華やかな彩りに包まれてくる。
そしていよいよ、シャクナゲの登場となる。最初は枝先にぽつりぽつりと咲いている株であったが、
全体を花で包んだ株も出てくる。クロモジの黄色い花が点々とグラデーション。いいなぁ、この奥ゆかしい黄。(^^)
どさくさに紛れてベニドウダンまで咲いている。かわいらしいなぁ。
枝の間からガスに煙る西ヶ岳尾根のCa705もいい感じ。1000m、2000mの高地に迷い込んだ錯覚。
上に行くとまだつぼみをつけたシャクナゲもある。
 
シャクナゲの中を登る
 ゆっくりと写真を撮りたい所だが、ここに来て雨脚が速くなり、レンズが濡れそうなのが気になる。
時々結露で曇ってしまう。さらには、きつい岩場の登りでカメラを構える余裕すらない。
木の根に捉まりながら登る所もある。それが枯れ木だったりする時もあるので気が抜けない。
そんなこんなでシャクナゲの花園は過ぎていき、岩尾根から鞍部に向かう。

 鞍部にはみんな集まっていました。私は写真撮りで遅れて最後に到着。なんと、矢問さんの元気な姿も。
先行して奇声のみ聞こえていたやまあそさんや初対面のto_ryouさん。本日の全メンバー揃い踏みです。
後で地図を見るとたぶん標高685m辺りか。
 ここから矢問さんはシャクナゲの花園を通って下山。我々は尾根を目指します。
枯れたササの混じる雑木林を抜けると広々とした稜線の道に飛び出た。以前、この稜線を歩いた時に広々とした
雰囲気のいい林だなと思っていた所である。
 
尾根みちを山頂へ
 さらに山頂を目指す。少し登って石室。北の眺めが少し雲の下に広がるが、南はまっ白。
山頂はうっすらとしたガスの中である。白い山桜が迎えてくれた。周囲はコバノミツバツツジ満開で幻想的。
こんな風景は単独ではなかなか見ることができない。雨でもみんなで登れば怖くない。(^^;;
 
三岳山頂にて
 ひと息ついたら大たわへ向かう。新緑の林がミツバツツジやムシカリに彩られる。
急な階段道になった。念のためロープに捉まりながら下りていく。もったいない急降下である。長い。
ガスが流れて小金ヶ岳方面が見え隠れする。小雨が降ったり止んだり。
 
大たわへの階段みち
 大たわには数台の車があった。三岳を振り返ると新緑からガスが湧き出る感じ。小雨は続く。
東屋で昼食。いつもの行動食程度の段取りだったのでおにぎりしかなく、ちょっと間が空いてしまった。
小雨ながらも、雨脚は衰える様子はない。やまあそさんとしては、林道を歩いて川阪にデポした車へ下りる予定に
固まっていた。私もシャクナゲには会えたので、ここで良しとするには充分と思っていました。

 食事を終え車道を下ろうとした時、なぜか小降りになります。小金って危ないんやろ? いやこれ位なら
何とかなるんとちゃう? そんな会話が交わされた途端、みんな引き返して小金側の植林へと入っていきます。
私もなぜこんな展開になったのか判りません。集団の心理というものは不思議なものです。
たぶん、みんなこれ位なら予定のルートで行きましょや、雨にはもう濡れていることやし。と言うことかも知れません。

 長いだらだらとした植林の道を行きます。私が先頭。ついつい尾根に速く出たいという気が逸って、
皆さんの顰蹙を買ってしまいました。すみません。その役得か、10m程前をキジが横切ります。
すぐ後のかずちゃんに伝えて姿を追いますが、しばらくして右手の方でギーギーという声と共に羽音を立てて
飛んでいったようです。キジも小雨模様で気を許していたのかも知れません。
 
西の岩稜から小金
 植林から雑木の尾根になり、少し階段道を登ると尾根に乗ります。ここからが小金ヶ岳のハイライトです。
その前に、階段で温かくなった身体をクールダウン。カッパを脱いでリュックにしまいます。
そして少し行くと、本日いくつ目になるのか、絶景が再び現れてくれました。ガスに煙る岩稜にミツバ、ヒカゲと新緑の
競演です。シャクナゲも少しありました。これまた単独ではお目にかかれない風景。
 
ガスの三岳と新緑の谷
 ここから先、岩場が続きます。クサリは泥で汚れていますが、捉まって登るしかありません。
2,3度クサリ場を過ぎながら、来た方を振り返るとガスに煙る新緑が実に素晴らしい。何とも言えない色彩です。
 小金山頂には我々以外、誰もいません。
三岳と同じくガスに囲まれて万全の展望とはいかず、初めての人には物足りないかと思いますが、
私はこの雰囲気が初めてなので、十二分に満足できました。
 
西の岩稜を振り返る
 さてここから、さらに東の尾根を伝っていきます。
山頂から下りる寸前で風が吹き、前方の八ヶ尾方面の山が現れます。天のプレゼントでしょうか。(^^)
小金から東は一段とハイカーの少ないルートになります。丁寧なロープやクサリは有りません。
私も岩の斜面で滑って、何とか小枝に捉まりセーフの場面がありました。
 
小金東尾根から本郷方面
 岩門への下りは、694mピークの少しに西に535m山への尾根が出ています。ここが出発点。
しかし、お気軽撮影隊に成り下がっている私は、最後尾から辛うじてついているだけ。
岩門の尾根分岐も、皆さんに合わせて下りていくというというていたらく。申し訳ありません。
やまあそさんやしみけんさんは、GPSや地図とにらめっこして真剣なのです。

 再び新緑の尾根。急斜面を幹に捉まりながら下りていきます。
いつの間にか岩門に着いたようです。既に皆さんが通った後なので、私としては新鮮みがなくみんなに合わせて
通ってみましたという感じ。しかし、よくよく考えるとこの岩門、よく見つけられたなぁ。
さすが、やまあそさん....と言うことにしておきます。
 
535m山辺り

 
新緑が美しい
 城址と言われる535m山を過ぎ、少し荒れた展望所のお宮さんを過ぎて里に下りてきました。
清流を渡り、振り返った山は新緑が押し寄せ来るように明るい。その幸運の色をそのまま実現したように
下山地にはお二人の仲間が待っておられました。KDTさんと umtj さんです。
おかげで、鼓峠まで全員をスムースに送って頂きました。さすがやまあそさん、人徳もあります。(^^)v
ご一緒頂いたみなさん、ありがとうございました。
 
川で靴をすすぐ
 みんな西に帰る人ばかり、私は東へ。川阪の手前に差し掛かると、丁度小金から歩いた稜線が見渡せます。
大たわを超えそのまま南下して畑川が篠山川に合流する手前、八重桜の花吹雪に合いました。
八上山も新緑に聳えます。翻って多紀アルプスは已然と頂を雲の中に隠していました。うーん、いい山やったなぁ。
 
川阪から小金の稜線 (右が小金ヶ岳)


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2009.5.22. BY M.KANE