冬晴れ南山から北摂・高岳へ    

 
南山から高岳を望む 
■目的地:高岳(720.8m)・南山(約515m) <山域:北摂・猪名川町>
■2.5万図:木津
■日にち:2006年1月22日(日)
■天気:晴れ後曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  猪名川変電所 発 (12:10)〜鉄橋(12:15)〜巡視道〜南山(12:55)〜高岳南尾根580m(13:25)〜
  ハイク道に合流(13:45)〜高岳(13:55-14:15)〜ハイク道〜南西の谷460m付近(14:35-14:45)〜
  猪名川不動尊(14:55)〜猪名川変電所 着(15:10)

 北摂の雑木林を巡るプチ・バリハイ。今日は雪もない晴天なので、久しぶりに北の方へ
向かってみよう。半国山や深山もいいけどご無沙汰している高岳へ行ってみることに。
雑木林はどうかなと、広谷さんの記録をひもとくと、南山の辺りがいいらしい。南山?
そんな山があったかなと、古い北摂の山々のエアリアマップを広げたらありました。
まだまだモノを知らん若輩者です。(^^;;
     
変電所すぐ上の巡視道入口
 真っ青のいい天気です。猪名川変電所のブ〜ンという唸りがなければさらなりという所。
変電所脇の駐車スペースは4台。意外と多いなぁ。不動尊への道を歩いて北に向くとすぐ
巡視道の赤い道標があった。不動尊あたりから南山へと画策していたが、ここから入るのも
悪くなかろうと沢をまたぐ小さな鉄橋を渡る。苔むした石垣の間を過ぎて、植林へ入り
すぐに低木乱立の雑木林の登りとなる。この植生、懐かしき北摂を呼び戻す景色である。
     
巡視道
 日だまりの中をひとつ、ふたつと鉄塔下を過ぎ、大きな岩が時々出てきたりする。そろそろ
南山かなと思うのは甘い。さらにさらに、何と鹿除けなのか、巡視道に沿って電線が張ってある。
これには興ざめです。鹿になった気分で歩きます。大きな展望よさげの岩もありますが、電線の
向こうなので登る気も失せます。あげくには電線と巡視道が交差し、電線の下をくぐる所も。
電線に色あせたテープが着いているので、気をつけてねというのは判るのですが、
背をかがめて通るのにいい心地ではありません。これさえなければ、感じのいい落ち葉道です。
     
巡視道を電線が横切る
 高岳山頂の赤白鉄塔を正面から見るようになり、道は北側に移って、雪が覆うようになります。
少し行くと一つのピークの尾根道に合流します。初めて歩く道というものはわくわくするものです。
しかし、今度は錆びきった有刺鉄線が沿っていてこれまた少し興ざめです。
林の中のピークを確認して北へ。この辺りはピークが3つ4つあって、これらを総称して南山と
云うのでしょうか、調査不十分により不明ですが、この辺りから東が、広谷さんの記録に
良い雑木林いうことだったが、低木が多い。確かに雑木林が広がっているようだが、鉢伏山や
明ヶ田尾山のようにすたすたと歩ける大きな木の林ではない。私が踏み込めていないだけかも
しれません。
     
南山3つ目のピーク
 三つ目のピークを過ぎて下る頃、高岳が再びよく見える。しかし、右手の山陰に巡視道がある。
火の用心標識はNo.89丹波線とあります。惹かれるように明るい道から外れて薄雪覆う日影への
道を行く。緩い鞍部をのっぺりと登り返すと巡視道はさらに南向きの谷を巻く様子。このままでは
ハイク道に合流しそうだ。それよりもこの斜面を登れば南尾根に取り付けるのではと色気が出る。
斜面の上は林の先に晴天の青空がおいでおいでしている様子。その前にと、日だまりの雪道で
腹ごしらえ。今日は嫁さん手作りの鮭おにぎりがうまい。ほんと。(^^;;

 と、その時、南向きの谷を巻く巡視道からおじさんが来た。私と同じヤブ好きかと思ったら道に
迷った様子。今まで歩いてきた道の説明をして無事帰還を願う。さて、ピークを目指そう。雑木の
斜面は低木多少うるさいものの懐かしい感触が蘇る。意外と長い斜面を登り詰めると赤いブラ杭が
あった。南に立木越しで堂床山が見える。
     
南尾根の雑木林 〜良い感じ
 ここから北上する。踏み跡は判るが、人通りが少ないのだろう枝がはびこって、鹿が通る程度の
高さしか空間が無い。道脇は落ち葉の雑木林である。ただ低木多し。天気のいい尾根道を辿ると
何とハイク道に合流した。振り返って来た道を見ると、とてもここが分岐点とは気づきにくい。久し
ぶりに来た高岳、まだまだ面白い所が残っています。雪の残るハイク道を登る。西に大野山の影。

 やがて見晴らしのいい尾根に出た。懐かしい眺めである。南に三草・竜王・堂床の猪名川三山、
東にナルタキ山手前の尾根が薄白い雪床を被っている。西に転ずれば羽束山の奥に六甲。
いい眺めである。少し登っていくと東に横尾山が出てくる。低い雑木の中を登って山頂着。
北東に木々の間から深山が見える。これも久しく見ていない姿である。

 西の鉄塔下からさらに西へ少し切り開いてある。雪に足跡が付いているのでこちらから誰かが
登ってきたのかなと思ったら、途中でとぎれてタヌキの様な足跡だけが林の中へ続いていた。
大野山が間近に見える。残りのおにぎりを食べて素直にハイク道(巡視道)を下りていく。
     
高岳山頂西から大野山
 鉄塔下で二つに道が分かれている。どちらも巡視道だか、通常のハイキングルートは右。
ちょっと左を覗いてみる。なかなかいい感じだが高度が下がるので途中で引き返す。
この時初めて気づいた。南山付近で会った道迷いのおじさんは、たぶんここで間違えてしまった
のだろう。そうであれば、引き返した方が良いですよ、というのが的確なアドバイスのはずだった。
さて、ちゃんと山を下りられたのか気になる。

 急斜面を斜めに下りて沢のある雑木林に入る。ここは以前から好きな空間です。改めて来てみて
もやっぱり良い感じ。しばし谷を探索してみようと思う。西の向山方面へ谷を詰めてみた。
大きな炭焼き窯が残っている。良い雑木林の証しの一つだ。落ち葉敷きつめた空間。よしよし。
     
向山付近の雑木林
 元のハイク道に戻って下る。しばらく沢沿いが続く。対岸の雑木斜面を登っても南山へ行けそう。
道横の小屋は倒れていた。不動尊の上辺りで巡視道が左に分かれて登っている。ここからも南山へ
行けそうだ。うーん、楽しみは増えていく。少し陽が射す。ひっそりした不動尊の下から林道を戻る。
駐車場には私より以前に駐めていた車はない。ということは、あのおじさん、無事に戻れたのかな。
ちょびっと安心するのでした。


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2006.2.2. BY M.KANE