霧中のブナとシャクナゲに逢う 大峰・七面山オフ    

 
七面山 北の鞍部にて
■目的地:七面山 西峰(1616m)・あけぼの平
■2.5万図:釈迦ヶ岳   <山域:大峰・奈良県大塔村・十津川村>
■日にち:2002年5月19日(日)
■天気:霧
■同行者:水谷さん、貴公子さん、佐竹さん兄妹、のりかさん、みーとさん、内田さん、
     フェアレディさん、松田さん、kogaeruさん
■コースタイム:
  林道登山口 発(11:00)〜尾根下のササ(11:50-11:55)〜七面尾分岐(12:00)〜
  七面山 西峰(13:20-13:50)〜あけぼの平(14:05-14:30)〜七面山 西峰(14:45)〜
  七面尾分岐(15:50)〜林道登山口 着(16:20)

【秘境へ】 MLで人気の七面山。今回はシャクナゲオフ。あけぼの平には帰りたくなくなる
という展望も待っているそうな。期待に胸は膨らみ早く目が覚めてしまった。自宅発6時。
金剛山の南を乗り越して五条に入る。金剛トンネルを出ると東に大峰へ続く山並みが
垂れ込めた雲から突き出ている。さて、天気はどうなるのだろう。予報は一転して不安定。
 五条駅に8時頃到着、松田さんが来ていた。弁当を調達に街中をうろつくが不案内で
コンビニは見つけられず、駅に戻って売店で柿の葉ずしを買った。

【雨脚】 やがてフェアさん、JR組、佐竹号、水谷号と続々到着。分乗して大塔村役場へ向う。
雨が降ったり止んだり。役場でトイレ休憩。みずさんは「通り雨やからとりあえず火の用心まで
行って決めましょうか。」とのこと。途中で雨脚が激しくなり同乗のみーとさんと「こりゃ、止め
やね。」と話す。火の用心の横断幕がある広場でいったん停車。雨が降っているのでみんな車から
出ない。(^^; さて、中止かなと思ったら「このまま登山口まで行きますかぁ!」うーん、まぁ、
行ってみますかねぇ。
       
林道脇の登山口植林帯を登る
【急登】 泥水を溜めた窪地が点在する林道はくねくねと高度を上げ、先客3台停まる登山口着。
不思議に雨は上がっている。カッパ上着とザックカバー、スパッツを着けていざ出発。
 近くは緑がまぶしいが谷の対岸を見ても白い空間があるのみ。長い植林帯の急登で高度を稼ぐ。
濡れて滑りやすい。パーティが2、3組ほど降りてきた。上は大雨やでと脅かされる。
きつい登りの末にササが出てきて小休止。この後はみんな撮影モードの連続となる。
       
しっとり尾根ガスの中を行く
【幽玄】 植生は自然林に移る。まずは林床にギンリョウソウが顔を出し、大きなブナの木が
立ち並ぶ尾根に出る。道標があって右は七面尾、左が七面山。ガスが漂う林の中をふわりふわりと
歩く。遠望はないが幽玄の世界が延々。この中に綺麗な野鳥の声が響き渡る。やがて紅いシャク
ナゲがポツリポツリと咲き出す。木の根が濡れているので滑らないように気をつけよう。
アカヤシオが遥か頭上に点る高嶺の花の図。
       
シャクナゲ登場アカヤシオも登場
【花道】 ガスがわずかに晴れて右手に槍ノ尾北面が見えた。萌葱色の団子がもこもこと斜面を
駆け上がっているように新緑で覆われている。道脇から白い花を下げている木がある。シロヤシオ、
初めてお目にかかる。下を向いて咲いていた。いよいよシャクナゲは咲き誇り、そのトンネルを
行く。一面に白い落花がキラ星のような道もあり、自然が創るデザインの素晴らしさに感嘆。
       
深山幽谷槍ノ尾北面
【西峰】 平坦と登りを繰り返してぬた場の鞍部。ここからひと登りで七面山西峰。足元には低い
ササが一面に広がりトウヒも出てきて変化を楽しませてくれる。この登りがきつかった。運動不足
かも。再びガスが漂う先の見えないのぼりを喘ぐとやっとこさ到着。遅い昼食となるが風があって
冷えてくる。柿の葉ずしはいつもの昼食より高価だが味は格別。買ってよかった。(^^)
       
あけぼの平の手前にてあけぼの平
【広場】 東峰はパスしてあけぼの平へ向う。ササの尾根を急降下してしばらくすると木々の切れ
間から原っぱが広がる。その先に槍ノ尾がガスの下に顔を出すが次第に隠れていった。桧塚よりも
ゆったりした鞍部だ。ガスがなければ釈迦ヶ岳が見えるのだろうが、残念ながら白一色である。
晴れてこないかしばらく待ってみたが兆しなく、また次回とあきらめて引き返す。西峰までの登り
返しはこれまた辛かった。しかし、まだつぼみのシロヤシオが沢山ありゆったりとした谷にたなびく
ガスの景色は夢の中を歩くようである。
       
あけぼの平からの西峰下りで中尾が現れた
【下り】 西峰からはほぼ下りばかりとなるが、滑りやすいので時間もかかる。往きでは気づかな
かった花や景色を堪能しながら登山口に無事到着。谷対岸の中尾はガスが上がり深い彫り。
高度感ある林道をゆっくりと下り、火の用心広場の沢で靴などを洗い休憩。同乗のみーとさんに
山の話を聞いたりしながら長い林道の末再び役場へ。記念写真を撮って解散となった。
同行の皆さん、ご苦労様でした。そして計画いただいた水谷さんありがとうございました。

      七面山について   

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2002.5.25. BY M.KANE