早春の丹波・白尾山へ雑木林縦走          

 
Ca600m尾根の雑木林 
■目的地:白尾山 (748.5m) <山域:丹波・南丹市 美山>
■2.5万図:島
■日にち:2007年4月8日(日)
■天気:晴れのち曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  茅葺きの里駐車場 発(10:40)〜北谷林道終点(11:20)〜峠(尾根)(11:55)〜白尾山(12:30-13:05)〜
  峠(尾根)(13:30)〜692m山(13:45)〜Ca675m鉄塔(14:25-14:45)〜Ca600m尾根東(15:05-15:10)〜
  恩谷川〜堰堤(15:50)〜茅葺きの里駐車場 着(16:10)

 今朝は霧が多い。
広根から田尻は晴れたが、倉垣に入ると歌垣山に白く名残の霧が懸かり朝日に光って幻想的な世界。
R477の新しくできたトンネルを抜けて園部へ。みちみち桜が咲きほこり春爛漫。
私的お馴染みになった南丹・四ッ谷から神楽坂トンネルを抜けて美山へはいる。
 
荒倉からの白尾山 (左奥)
 荒倉を過ぎた辺りで前方に大きく白尾山が居座る。青谷川の谷を擁する姿である。晴天。
茅葺きの里駐車場はまだ10台程度。支度をして北谷林道へ向かう。田起こし前の田原越しに
集落が並ぶ。そしてその背後、今日歩きたい雑木の尾根が見える。
 
正面にCa600m尾根
 素朴な津本社の手前に桜と椿が満開。林道ゲート手前に1台停車。先行者がいるようだ。
清々しい沢音を聞きながら広い林道を歩いていく。ミヤマカタバミとショウジョウバカマ。
苔むした崖にミヤマカタバミが頑張っている。きれいな水、谷の雑木林、苔むす土手など
林道歩きだけでもいい雰囲気になり満腹気分。
 
692m山への谷を見る
 林道終点から右に沢を渡る。さらに小さな滝の横を巻く。面白いなぁ。沢沿いから植林の中へ。
右斜面は、なるほどいい感じの雑木の谷が出てくる。左も木々の日影ながら奥は静かな雑木林。
沢から高く離れ、水のない谷を詰めて尾根上の峠にのる。周りは雑木林。その木々の先に山影遙か。

 左の尾根から白尾山へ向かう。705m山への登りが意外ときつい。この登りを過ぎるとあとは
さほどではない。イワカガミの葉がおびただしい。若狭に近い山域らしく、尾根からすぐ脇の斜面は
雪で根元の曲がった木が多い。705m山南面にいい雑木の谷があった。前方には白尾山のピーク、
左には鉄塔尾根が見え隠れ。単独おじさんとすれ違う。
 
白尾山山頂から鉄塔尾根
 少し登りがきついなと思うと白尾山山頂である。南だけでなく東と北にも切り開きがある。
尾根道のテープやリボンも多かったが、ここの山名板も多い。ほどほどにしましょうね。
「大内」と記された道標が西の尾根を指す。東の尾根もまだ葉のない雑木で覆われたピークへ
続いている。程よい日影と静けさにほっと一息。

 何度か無線で呼びかけたが応答無し。電池がなくなったかなぁ。
次の楽しみな尾根歩きに向けて荷物をまとめる。峠まではタムシバの白い花を眺め、
705m山南面のいい雑木の谷へ少し下りて木々に包まれた気分を味わう。
峠は相変わらず静か。お茶を飲みひと息ついて登り返す。
 
692m山南東の尾根
 692m山までは左側植林の緩い登り。葉の間に鉢ヶ峰が顔を出す。692m山は地味なピークで東が少し
伐採してある。そのまま南東尾根へ向かう。松混じりの明るい雑木林。快適。番号入りの赤い蛍光プラ板が
ぽつぽつと打ってある。ここの尾根は明るくて素朴で好きだなぁ。677m山手前で南にいい感じの落ち葉谷が
下りている。この景色を眺めてしばしお茶休憩。
 
鉄塔下から見下ろす
 677m山を越えて荒れた斜面を登り返すと鉄塔に出る。なるほどいい眺めだ。
鉄塔下で単独おじさんとまた合流。ぽつりぽつりと話をする。
GPSやたぬきさんHPの地図も持参されている。白尾山へは北谷林道ゲートからすぐの東尾根から
取りついて1時間半、それ程ヤブでもなくいい尾根だったとか。なるほどそういうコースもありか。
通ですねぇ。巡視道から下りるそうだ。私もそのつもりだった。先に出る。

 巡視道への取っつきはたぬきさんのレポートで判りにくいという感じだったので、右をよく見ていくと
意外とすぐに判った。あまりにあっけなかったので、ついつい色気が出てもう少し尾根を歩きたくなる。
700m尾根から雑木に囲まれた快適斜面を下りていく。前方に656m山がうっすらと現れた。
Ca600m尾根の雑木林は広々とした尾根でいい感じです。実はここが一番来てみたかった所でした。
 
Ca600m尾根から下りる
 さて、ここからどう下りようか。南の谷は少し急なので656m山の南西尾根が少し緩やかそう。
ピークまで上るのは面倒なので、トラバースしながら取りつこう。少し下りながら行くと
トラバースするにも少し急だ。ここで何を間違ったがそのまま南の谷へ下りていったのです。
しばらく感じのいい雑木林も足下がおぼつかない程の急斜面になる。

 掟破りの谷下り。しかも右肩故障であまり上がらず、片手で木々を掴みながらざれた斜面を横切る。
激斜面となり、珍しく2度尻餅着いてへいへいの体で植林の仕事道に辿り着く。
細い道であったが、何と歩き良いことかと感激。ありがたく感じるほど最前の斜面は危険でした。
沢沿いに下りていくと谷が合流して堰堤の上に出る。下に貯水タンクもある。ここまで来れば大丈夫。

 熊鈴もリュックに入れて、茅葺きの里の人へ迷惑にならないように歩きましょう、と下っていったら
何と獣避けネットが張り巡らされて出られない。ゲートはないかなと探すが、ない。沢を渡って
空き家のような茅葺きの家の裏手でネットが少し低くたるんだ所を見つけ、杭に乗って飛び越える。
右肩に少し激痛有り。今までかばってきたのにこんな所で肩に来るとは。
 
やっと着きました
 恩谷川の遊歩道から車道へ出ていくと小雨が降り出してきた。
快適だった雑木の尾根歩きは、無事に谷を下りてこられたことでどこかへ吹き飛んでしまいました。
山の常識ですが、やはり谷はいけません。これにつきる歩きになってしまいました。(^^;
帰路は曇りのみちみちながら、再びいろいろいな桜を愛でながら走る。里の桜、雑木の山中に咲く一本。
ダム湖岸の桜、街路樹としての桜、どれもこれもいいものです。

 白尾山について 
 
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2007.5.2. BY M.KANE