花と緑の鋭鋒、白山・三ノ峰     

三ノ峰 六本檜付近からの三ノ峰

 先週の御前峰に続いて日帰りシリーズ、になってしまいました。(^^)v

■目的地:白山・三ノ峰(2128m)
■日にち:1999年7月31日(土)
■天気:晴れ後曇り 山頂はガス(暑くもなく寒くもなく)
■同行者:かいさん
■アクセス:
  川西 発(4:30)=(名神・北陸 道)=福井IC(7:00)=上小池駐車場 着(8:30)

■コースタイム:
   上小池駐車場 発(8:50)〜登山口(9:00)〜山越跡(9:15)〜
  ブナ林の中で休憩(9:50-10:00)〜六本檜(10:05-10:15)〜剣ヶ岩(10:55-11:10)
  標高約1900mの肩(11:45)〜三ノ峰避難小屋(12:30-13:00)〜
  三ノ峰山頂(13:10-14:00)〜三ノ峰避難小屋周辺のお花畑(14:05-14:30)〜
  剣ヶ岩(15:35)〜六本檜(16:10-16:20)〜登山口(17:05)〜上小池駐車場 着(17:25)


【夏山】 かいさんからメールが来ていたのをチェックできていなかった。m(_ _)m
28日にもらって、29日深夜に気付く。金曜30日は休みを取れたので、用事を済ませ
つつ(^^;、メールや電話で行き先や待ち合わせを詰める。最終決定は21時。

【助手席】 未だ夜の明けぬ川西でかいさんと落ち合い、終始助手席に甘んじる。
おまけに伊吹前後ではうたた寝、私より早く起きて運転中なのにごめんなさい。
 福井ICからR158へ、申し訳程度にナビゲータ役の真似をする。勝原から左折し、
長い林道を走って鳩ヶ湯の前を過ぎ、くねくね登った先に下小池の駐車場があった。
30台ほど駐車可。今日はがらんとしている。看板を見るとさらに先に上小池の駐車場。
ここも30台ほど駐車可、既に半分ほど停まっていた。水洗トイレあり。
上小池からの三ノ峰
【大野市】 上小池駐車場から遥か遠くに三ノ峰がそびえ立つ。なかなかどっしりと
した姿。支度をしていると気さくな管理人のおじさんが入山届けを書くように寄って
きた。おまけに大野市の山のパンフレットまで頂く。大野市はなかなかサービスが
いいなぁ。ちなみに、大野市の東端が一ノ峰、西端は冠山。

【山道】 草の払われた道を下っていくと刈込池の周遊路に合流。この手前に水場が
ある。左の林道のような周遊路をゆるりと歩けば、林の脇に登山口の道標がある。
 いきなりの急登、しかし長くは続かない。野趣あふれる細い道がくねる。かなりの
間、じめじめとした足元である。砂防新道とは打って変わってほとんど歩く人のいな
い静かな道である。人ひとりがやっと通れる素朴な道が残っている。
タマガワホトトギス
【山越跡】 ガイドブックによると「山腰跡」と書いてあり、山腰家の人々が住んで
おられたそうな。今日はひとり男性が休憩中。
 この先に黄色っぽいタマガワホトトギスがポツポツと咲く。やがてブナの林となる。
花はほとんど現れない。

【最初の休憩】 休憩をどこかでと思っていたがなかなか良いところがない。かなり
歩いたあげくにブナに囲まれた道で休憩。おにぎりひとつ。
 見上げると青空にモミジの緑黄葉影が美しい。
青空にモミジ
【眺め良し】 休憩から少し急登を歩いて六本檜につく。今までが林の中だったので
大展望に感じる広がり。真っ青な夏空の下に、西に荒島岳、その右手に赤兎、大長、
左には願教寺山と揃い踏み。荒島岳の右奥は何だろうとかいさんと気になった。後で
銀杏峰だろうということになった。トンボが多い。三ノ峰はまだ遠い。

【明るい稜線】 大きな檜と少しブナ林を抜けると、絵に描いたような稜線歩き。
涼しい風が通る。シモツケソウが咲いてきた。陽射しは強い。トンボ、まだいる。
三ノ峰、緑の鋭鋒が青空に向く。

【剣ヶ岩】 たんこぶのような剣ヶ岩がだんだん近づいてきた。ダケカンバの林を
横目に剣ヶ岩の横から急坂を登りきって休憩。おにぎりひとつ。
 この先にまだ二つの急登が控えている。手前の盛り上がりは来るものを拒むように
せり上がった肩である。山頂には尾を引くように雲が舞う。夏空の下、稜線を辿る。
花がだんだん増えてきた。ハクサンフウロやマツムシソウ。
肩を仰ぎ見る
【肩】 標高約1900mの肩にやっとこさ辿り着く。この先もあとひと登りだが、足が
止まっているのを好む。かいさんはマイペースで先を歩くが、こちらは休み休みの
登りとなる。ウツボグサの群生に会う。花はますます増えてきた。
 別山の左脇に残雪をまとった本峰が覗いている。今日は向こうもいい天気のようだ。
足元には既にリンドウがつぼみを付けて待っている。白いヤグルマソウやアザミ。
 三ノ峰の西面はすとんと広い谷状におち、ササが風になびいて、水が流れ落ちてい
るようである。
ミネウスユキソウ
【急斜面の花たち】 ハクサンフウロやマツムシソウ。ナツトウダイのようなもの。
ミヤマコゴメグサ、クガイソウ、ヤマハハコ、クルマユリ、ミネウスユキソウ。
 まだあるが判りません。(^^;

【雲】 ようやく辿り着いた三ノ峰避難小屋の前にハクサンフウロやマツムシソウ、
タカネナデシコがお出迎え。脇の草原にニッコウキスゲが小さな群落をなしている。
 5名が休憩中。バテバテなので、ここで昼食とする。別山の頭にかかっていた雲が
こちらに来たのか、三ノ峰山頂のバックが青空から白に変わる。

【さてさて】 三ノ峰山頂へいってみましょう。ハイマツが少し出てきた道を登って
小広い山頂はあいにくガスに覆われてしまっていた。
 見上げていたときはあんなに晴れていたのに...
昼になるとちゃんとガスが出るモンだと変に感心してしまう。しばらく粘ったが、
別山の周りのガスがしつこく動かず、本峰も微かに一瞬覗く程度。オオシラビソで
あろうか、鳥が留まったような黒い球果が目に入る。

【強者】 この急峻な峰からさらに別山をホントに往復する人が何人か居ました。
二番目に戻ってきたおじさんは、別山が眺め最高としきりに感激してはった。
それにしてもすごい体力である。ここから往復2、3時間かかる。
 直ぐ下にニッコウキスゲの群落があったよといわれたが、下りて登り返す気力は
ない。(^^;
ハクサンコザクラ コイワカガミとタカネスミレ ツガザクラの仲間?
【花】 かなり粘ったが、これ以上は晴れないだろうと避難小屋へ戻り、周辺のお花
畑で撮影モード。二ノ峰のほうはどうかなと縦走路を少し辿ると、何とまぁ素晴らし
いお花畑が隠されていた。御前峰の池めぐりをぎゅっとまとめたような素晴らしさ。
ハクサンコザクラにコイワカガミ、黄色いタカネスミレ、チングルマなど。

【絶壁】 元来た道を下りる。険しい急斜面に華麗なお花畑が広がっている。勢い
余ると崖下へ落ちそうな所が2、3ヶ所あるので特に気をつけて下りて欲しい。
名残惜しい花や山並みを撮しつつ下りる。登りと使う筋肉がずれるので少し楽。
マツムシソウ
【秋の気配】 剣ヶ岩の上の稜線は風が少し強いがちょうど良い涼しさ。
六本檜で見上げればかなり雲が出てきた。沢音が聞こえて、ヒグラシの悲しげな響き。
刈込池の周遊路を下りるとオカトラノオの他に、もうススキの穂や紅のツリフネソウ。
秋の支度ができつつある。駐車は4、5台程度となっていた。

【帰路】 勝山温泉センター「水芭蕉」で入浴。19時から\400だがすこし前である。
十二分にゴロゴロした後は、ラーメンで腹ごなし。私は帰りも助手席に座ってしまう
ずうずうしさ。かいさん、疲れているのに済みません。
 おかげで2年以上懸案でした三ノ峰に無事行けました。こんどは秋に訪れたいで
すね。

  三ノ峰について   

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1999.8.7. BY M.KANE