山笑う京都北山・桟敷ヶ岳    

さくらの道から  
大森から望む (左奥が山頂と鉄塔、中央は岩茸山)
■目的地:桟敷ヶ岳(895.8m) <山域:京都北山・京都市北区>
■2.5万図:周山
■日にち:2002年4月14日(日)
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム: 自宅 発(9:20)=亀岡=R477=R162=大森キャンプ場駐車場 着(11:10)
  大森東町 発(11:25)〜薬師峠(11:55)〜岩茸山(811m)真南の谷(12:30)〜無線交信〜
  山頂(13:25-14:05)〜岩茸山の真南の谷(14:25)〜薬師峠(14:55)〜大森東町 着(15:15)

【晴天】 どこに行こうか迷いつつ、昨日に引き続き出遅れたので北山へ。桟敷ヶ岳は北山を
代表する山とは知りながら、ガイドブックを見る限りぱっとしないナァと思って期待せずに
行ったのです。が、予想は大きくはずれて昨日の向山と並び新緑の素晴らしい山でした。
 山頂手前と山頂で室生・古光山の隠れ里さんと無線できました。

【アクセス】 亀岡経由で北山へは久しぶり。うろ覚えで道迷いの時間ロスあり。
新緑眩しい細野川、清滝川に沿って辿る。植林も美しい。さすがは京の山である。
山頂の西南麓、大森東町に到着。丁度良い駐車地があったので車を停めて近くのおばさんに
断わるとキャンプ場へ行ってねとアドバイス。少し歩いてキャンプ場の受付で駐車代を払う。
¥600- これで何の気がねなく山を歩けると思えば安いと思おう。(^^;
       
中央の橋を渡って薬師峠へ大森側からの薬師峠
【薬師峠へ】 赤い欄干の岩屋坂橋で清滝川を渡って林道を登るが分岐が多い。エアリア
マップよりも2.5万地形図の方が正確にルートを示している。岩屋坂橋から最初の分岐は右の
コンクリ道へ。建機小屋を過ぎて左に小屋が出てくると小屋の方へ採る。この小屋には
薬師峠への道標が掛かっていた。10分ほど登ると林道の小広い所の先、植林の影にまた小屋が
ある。この小広い所に植林の中へ薬師峠を指す道標。植林を登るとさっきの小屋から分岐した
林道に出る。単なるショートカットだったようだ。植林の中の林道をさらに登っていくと
左手上にミツバツツジがホッと咲いている。程なく薬師峠に到着。
       
植林の脇を通ったり新緑の中を通ったりする
【林の中へ】 峠は5人ほどのパーティが休憩中。乗越すと直ぐにお地蔵さんが並んでいます。
北へササ下ばえの中を行く。左植林、右雑木林の平坦な道。アップダウンも少ない。
ササがまだ元気がないので歩きよい。ミツバツツジのピンクと若葉が日を浴びて眩しい。
タムシバの白い花も残っている。西の枝越しには山影が見え、やがて前方に811m岩茸山の南面が
冬枯れの紫を残してどっかと迫ってきた。見上げると青空の下に山桜が枝を広げて春を謳歌。
どこまでも続くような快適な山腹の道である。
       
ミツバツツジの咲く谷岩茸山の真南の谷
【新緑の谷たち】 やがてムシカリとミツバツツジが一株ずつ咲いた素晴らしい雑木林の谷を
東に見る。下草のない落ち葉のなだらかなU字に新芽をつけた木々が天に伸びていました。
北摂・掃雲峰の谷に似ている。ここから少し植林を登ると大森集落が見渡せる所に出た。
仕事道が分岐するが道標には×印。続いて急傾斜の雑木林の谷。尾根の東側を行くようになる。
尾根をまいて811m岩茸山南東尾根が枝越しに見えて来る。この尾根にもタムシバがポツポツと
咲いていた。足元は斜面に木の根でやっと持ちこたえるように細い道が続く。その斜面は
素晴らしい雑木林の谷になった。ちょうど岩茸山の真南辺りと思われる。芽吹きが素晴らしい。
晴れているのでキラキラしている。この谷を巻いてつづら折れに斜面を登りきった頃、無線機に
聞きなれた声。しばらく足を止めて交信。単独の下山者とすれ違う。魚谷山だろうか、枝越しに
山並みが見える。植林が右手に迫る中を過ぎるとなだらかな庭園のような疎林の尾根を行く。
アセビの花が咲く。鉄塔は直ぐであった。
       
尾根に出る鉄塔から東の眺め
【北山の眺め】 なるほど東西に見晴らしが良い。まだ冬枯れの残る北山である。鉄塔の近くで
薬師峠で会ったパーティが昼食中。先に山頂へ行く。ブナ交じりの鞍部を上り返してササの丈が
高くなり意外と広い山頂に到着。誰も居ない。北東に山並みが続く。比良まで見えているのかも
しれないが同定不可。ササをかき分けて祖父谷川へ道が落ちている。おにぎりを頬張って人心地
ついたので隠れ里さんへ無線連絡。しばらく春の昼下がりののどかな静けさに浸って下山しました。
 当初計画はナベクロ峠へでしたが、その後の長い谷よりも、登りに見てきた谷の源頭たちにもう
一度浸ってみたくなったので来た道を引き返すことに。誰にも会うことなく拍子抜けするほど静か
な北山を満喫できました。今度は黄葉や冬枯れの時にも訪れてみたいと思います。
       
三角点とナベクロ峠への道帰りも新緑の中



      桟敷ヶ岳について   

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2002.4.28. BY M.KANE