六甲・雪の船坂谷から縦走路を船坂峠まで     

 
 船坂谷上流部 
■目的地:船坂峠 (約660m)
■日にち:2007年1月8(月)
■天気:曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
   船坂橋バス停 発(11:35)〜船坂谷〜老ヶ石(12:05)〜川上ノ滝(12:20)〜堰堤上の川原(12:25-12:35)〜
   高巻き始点(13:05)〜石宝殿下車道(13:45)〜東縦走路〜船坂峠(14:40)〜船坂橋バス停 着(15:20)

 今日は朝方に用事があり、出発が遅くなる。北摂の山から眺める六甲は大きな山塊に見える。
有馬と宝塚の間にある船坂、前から気になっていた所。ここから縦走路へ上って船坂峠から下りることにする。

 昨日は台風並みの低気圧が北日本を襲い、北摂でも昼前後に雪が降った。平地はすぐにとけたが山には
残っている。車を駐める所があるか心配だったが、船坂橋のバス停から橋を渡って船坂谷に向かい、すぐの
空き地に置かせてもらう。支度をする。念のため軽アイゼンを持っていく。
 
船坂第二砂防ダムから上流側 
 川沿いに料亭や民家の間を上っていくと白水峡へ入る道などが右に分かれる。船坂第二砂防ダムで
川を渡る。広々とした明るい川原だ。渡った先に水場の標識がある。こんな低い所での水場とは珍しい。
その先には白水山への分岐があった。荒れかけた舗装を道なりに行くと再び川を渡り返す。
 
老ヶ石の次にある岩 
 すぐに小石の出る露地の道になるが道幅はまだ3m程ありそう。次第に雪が増えてきて、ササが迫ってくる。
のっぺりした岩が道の右側に出てきた。たぶんこれが老ヶ石だろう。触ると老けるそうなので、避けて通る。(^-^;
やがて大きな堰堤が現れ、右の細いササの中の道へ入って巻くと船坂第三砂防ダムの表示板があった。
 
ササの中を巻く 
 右岸の土手を下りて左岸へ渡る。雪の載ったササが増える。ズボンが濡れてきた。陽射しが射す。
川上ノ滝は意外と早く現れた。形の良いかわいい滝だ。写真を撮って右のササの中へ巻く。ササが茂っている。
堰堤の上の川原で、濡れたままのズボンを脱ぎ、カッパのズボンに履き替えた。この先も濡れたズボンに
雪がかかってくると足が故障する恐れがあるからだ。今日はタイツをはいてきたので寒さは何とかなりそうだ。
 
ナメの支流 
 右にナメの支流がある巻き道から本流へ下りる時、ナメの岩で滑って尻餅付きそうになった。
手袋していた手で支えられたので無事。どこに落とし穴が潜んでいるか判らない。こんな所で動けなくなったら
おしまいかなと冷や汗をかく。しかし、沢の水はきれいだ。雪の冷たさも加わって清々しく見える。

 ロープのついた高巻きだ。木の根が丁度捉まりやすいように残っているので、見た目ほど難しくはない。
しばらく雪で覆われた沢を行く。細い木が立ち並ぶヤブだが、なんとか踏み跡がたどれる。テープもあるので
心強い。また大きな堰堤が現れ、右岸のササヤブの中に巻き道があるようだ。急な斜面を登っていく。
細い道が、雪を被って斜面と一体になろうとしている。すぐに堰堤の後に下りるのかなと思ったら、ここから
長い巻き道が続くのである。まわり道の道標も何度か立っている。石宝殿横にある鉢巻山の電波塔が
正面の谷の上に見えるので、かなり巻かないと行けないなとは予感していた。急斜面の細い道が続く。
 
まわり道 
 この辺りになると、濡れた雪はなく、シンとして冷たい。低山なれど、登り口とはこうも違うものかと、甘く見て
いたことを反省。小さな尾根を登っていく。この雪での下りは危ないなと思いつつ、右上に廃車を見て、ひと登り
がんばると車の音が聞こえるドライブウェイの横に出た。うーん、この結末は良くない。あまりの落差だ。

 縦走路は人通りが多くて凍っているので、軽アイゼンを着ける。ランニングシューズで駆け抜ける人も何人か
居たが大丈夫なんだろうか。アイゼンは靴に馴染んで雪の斜面を楽に下ることができた。5分もせず必要で
なくなったが下りのグリップが効くのでしばらく着けて歩く。さすがに縦走路は人が多くて数分ごとにすれ違う。
 
縦走路 
 ご夫婦が岩陰で休憩されていた。そういえば昼飯がまだだ。船坂峠まで早く辿り着きたいので歩いてきたが、
風の少ないこの辺りでおにぎりを頬張る。全山縦走の標柱を二本過ごして、あれ? 船坂峠はまだだったかなと
あせる。すぐ判るだろうと読図しなかったので、現在位置不明。ここは登るんだったかなと思いつつピークを
乗り越すと見覚えのある十字の峠に着いた。それまでに何度がササの中を北へ向く踏み跡があって心揺れた
ものだ。
 
船坂峠からの道 (分岐が多い)
 ササの多い道を下りていく。船坂谷は私以外に雪の足跡はなかったが、こちらは登りと下りに一つずつ行き来
している跡がある。人の気配がすると気安い。加えてこの道は広くて緩やか。つづら折れが多いが、明るい林が
多くて歩きやすい。しばらくすると谷が二つ並行している。どちらも歩けそうだが、大きな左側の方で下る。
倒木が多い。分岐もある。下りなので下りたら済むが、上りに使う時は迷いそうだ。
 
船坂から振り返る (船坂峠は右へ入る)
 取水してある所の先が壊れたユンボ置き場になっていて、舗装道に出る。ツバキの赤が鮮やかだ。
住人のいない家をいくつか過ぎると民家の中に入る。車道のトンネルをすぎてJA前からバス道に出た。
船坂橋を渡る頃、縦走路の山並みが遙か上に見えた。上の縦走路では少しあせったが、程良い時刻に到着。

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2007.1.15. BY M.KANE