搦め手からのポンポン山 山行記 


■目的地:ポンポン山(678.9m)、釈迦岳(631.4m)、小塩山(462m)
                 <山域:北摂・京都西山>
■日にち:'97年1月19日(日)
■天気:晴れ時々曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  自宅発(9:05)〜余野〜田能〜出灰・一休禅寺史跡下(10:05)〜
  
  一休禅寺史跡 [約320m](10:10)〜549mピーク(10:40)〜ポンポン山 山頂(10:55)〜
  釈迦岳 山頂(11:20)〜東海自然歩道への分岐(11:30)〜杉谷(11:50)〜
  金蔵寺(12:25)〜小塩山 山頂(13:05-13:30)〜大原野外畑(14:00)〜
  中畑回転場バス停(14:10)=バス=出灰バス停(14:35)〜一休禅寺史跡下 着(15:00)

  出灰・一休禅寺史跡下発(15:10)〜竜仙峡(15:50)〜妙見山駐車場(16:30)〜自宅

【ポンポン山】 北摂の最も東に位置して、最もポピュラーな山。
 久々にいい天気。北摂の大物、ポンポン山に向かう。ここへは、東海自然歩道の
神峰山寺から辿るのが筋だと思うが、裏口・搦め手の出灰(いずりは)からお手軽に
掠める計画。ついでに釈迦岳も行ってみた。帰りは杉谷から谷道を戻る予定だった。
 しかし、期待していた展望に不満が残ったので、あきゆきさんが行かれた小塩山に
ついつい登りました。予定になかったけれど、ここで多少の展望が楽しめたらと..。
結果、展望は充分満足できませんでした。が、外畑街道はいい雰囲気の山道でした。
 車での帰路、茨木・竜王山と能勢・妙見山に寄って写真と展望の穴埋めをして
帰宅しました。(^^;

【一休禅寺史跡】 出灰(いずりは)からのルートはマイナーかなぁ、と思っていたら
私の後からタクシーで乗り付けた3人組がいた。道標もしっかりついている。
ちょっとしつこいくらいに整備されている。(^^;
 一休禅寺史跡は出灰川を渡ってすぐのところにある。3m四方程度の庵があり、
説明板と記念碑が歴史を物語っている。あの一休和尚が49歳から5年間とどまった
所という。この辺は京に近いので、山の中でも歴史上の著名人の足跡が多い。

【尾根からの眺め】 後から来たタクシー3人組を突き放して杉林の中をぐんぐん
登る。15分くらいで尾根道につく。松や雑木の低木が両脇に生えるが、見晴らしは
良い。明神ヶ岳・黒柄岳・鴻応山が見える。もう少し高度を上げると愛宕山・小塩山
が出てくる。さすが北摂の名山かな。期待は膨らむ。しかし、展望はここまで。
 549mピークからはほとんど登りのない、雑木林の道。枝道の分岐にはキッチリと
道標があるので迷わない。北斜面なので木陰に解けかけた雪がかすかに残っている。
釈迦岳への分岐があって、ここから真っ直ぐ10m程の急坂を登るとポンポン山 山頂。

【ポンポン山から釈迦岳】 低い立木が多く展望は360゚というわけにはいかない。
残念。隣の釈迦岳の絵を描こうかと思って覗くが、鉄塔が立ちはだかっていまいち。
またまた、残念。それほど広くない山頂は、10人くらいの人が昼御飯の仕度中だ。
なんとなく落ち着かない雰囲気なので、写真も撮らずにあっさりと釈迦岳へ向かう。
 先ほどの分岐に戻って右にとり、東海自然歩道に合流。ということは、山頂から
別の道があったようだ。そんなこともわからずの下山でした。(^^;;
 大きな赤白鉄塔の手前で分岐を右に取り、明るい雑木林の中を辿る。結構な人通り
である。とても山の中とは思えない。少なくとも私の家の前より人通りが多い。(^^;
木の階段を上ると目立たない釈迦岳山頂。男の人があっちを向いて昼御飯の様子。
次々と人が来る。ここも落ち着かない。見晴らしは良くない。山道の通過点の様な
所である。

【東海自然歩道を杉谷へ】 さっきの赤白鉄塔まで引き返す。この辺の雑木林は
いい雰囲気だ。冬の低山では、綿毛のような雑木の枝先がなんとも惹かれてしまう。
 赤白鉄塔の下は日当たりが良くて、2グループが昼御飯中。私もそろそろメシに
しようかと思ったが、ちょっと早いので一気に下りてしまおうと、東海自然歩道を
杉谷へ下る。階段や手すりが出てきてさすがに良く整備されている。3歳くらいの
男の子を連れたお父さんが登ってきた。この姿は文句なしにほのぼのとするなぁ。
私も見習わないと...。(^^;
 沢沿いを下り、民家1軒の杉谷の分岐につく。左に取る。舗装道である。ここも、
東海自然歩道だが、道脇にゴミが多く残念。T字路に突き当たる。計画では、ここを
左の谷道にとって中畑回転場バス停を目指す予定。しかし、多少の時間もあるので、
急きょ小塩山に行きたくなった。右に曲がる。行動食に持ってきたゼリーをリュック
から取り出し、食べながら歩く。
 5分程で東海自然歩道の道標があり、金蔵寺は左の山道を指す。京都府の「小塩山
保全地域」の石柱も立っている。金蔵寺までは舗装道を歩くと思いこんでいたので、
とまどうが、素直に行ってみる。若い兄さん一人が歩いて来た。小塩山に行けるか
聞いてみたら、正解のようだ。途中、20m位の谷底を右に沢沿いを歩く。
木の間から京都の街が見えた後、くねくねと下りていく。かわいい滝がある。
左側は、遺跡のような石垣が点在。これが「保全地域」のひとつのようだ。そうして、
金蔵寺の山門前に出た。

【金蔵寺から小塩山】 金蔵寺はかなり由緒あるお寺のようだが説明板もそこそこに
浄財\200を賽銭箱に入れ、本堂までの階段を上る。本堂の右手に自然探求路の道標が
ある。大きなモミの木が荘厳さを添える。階段道を10分程くねくね登ると右に曲がり
平坦道となる。静かないい歩きだ。また10分程で天皇陵道に合流。天皇陵まで1.8km。
げっ、まだまだあるじゃないか。バスの時刻に焦りを感じる。気がせいているのも
あって、ここの登りはきつかった。急登に感じる。舗装道を横切り、やがて山頂の
アンテナが見えてくる。10人くらいのおばちゃんグループが下りていった。その他に
4グループほどいる。登る間は静かだったのに急に賑やかになった。
 木の間から、京都市街やポンポン山が望め、比較的ゆったりした山頂だ。NHKの
中継所の階段に腰を下ろしてカップラーメンの昼食にする。あぁ、ひと心地ついた。
ポンポン山がもっと良く見えないかなぁと、ウロウロしてみるがだめなようだ。

【外畑街道】 大原野外畑への道はエアリアマップで点線になっている。どの辺から
入るのかわかりにくいが、どうも淳和天皇陵の方のようだ。参道を入ると5m程の所に
目立たない道標がある。天皇陵の左手を巻くような道だ。細いが明瞭。
 カサコソ落ち葉道。東海自然歩道の様に踏みこなされていない。これじゃないとね。
MTBのタイヤ跡が見え隠れする。やがて右手に天皇陵の裏を回るような道がある。この
山も色々な道がついている様だ。10分で関電「火の用心」立て札と白いひもが現れ、
ここが外畑へ下りる分岐。へたすると見落とすところだった。けっこう急な下りだ。
関電のプラスチック階段が落ち葉に埋め尽くされている。その横をタイヤ跡が無惨に
土を掘り上げている。それでも、一面の明るい落ち葉づくしでなかなか良い。
 やがて植林帯に入り、鉄塔の下を抜け、林道に出る。この林道から、今来た道を
見つけるのはちょっと難しそうだ。目印は「火の用心」立て札と杉に青と緑のテープ。
 大きな西京都変電所の前をトコトコ歩いて中畑回転場バス停に着く。出発10分前。

【出灰川】 中畑回転場では乗客は私一人。しかし、停留所ごとにハイカーが乗って
くる。ハイキングバスである。15分で出灰バス停に着く。\260。何とここで乗り込む
ハイカーは20人くらい。私一人が降り、みんな不振な視線。(^^)v
 出灰川の清流沿いに車デポ地まで歩く。「せせらぎの里」で缶コーヒーを買い、
飲みながら歩く。静かな谷である。車に着くと一休みついでに、一休禅寺史跡の上に
そびえる549mピークのスケッチをする。

【竜仙峡の上流は...】 初登り・竜王山の写真が半分だめになっていたので
もう一度山の姿を撮りに竜仙峡を回って帰ることにする。一旦、田能に戻り、
竜仙峡の上流から回る。さぞかし良い谷であろうと期待が膨らむ。
 ところが、この谷は採石場だらけで、山がホントに削られている。無惨。無惨。
竜仙の滝への取り付きを確認し、車作の南から竜王山の写真を撮った。この前と同じ
姿に懐かしくなる。

【オマケの妙見山】 帰路途中、妙見山の野間峠に差し掛かり、展望を楽しみたく
なった。妙見山に車で登るのは初めてである。妙見山駐車場は、もう車が少ない。
それもあって、なかなか開放感のある眺めである。妙見山が人気のあるゆえんである。
 鴻応山、湯谷ヶ岳、ポンポン山、比叡山、五月山連山そして、夕日にシルエットの
六甲連山。久しぶりに展望を満喫できた。満足、満足。(^^)v

 さらにオマケ。一庫ダムでは、ちょうどダム湖にオレンジ色の夕日が輝いていた。
海にしずむ夕日のよう。車の中からだったので写真に撮れず惜しいことをした。

  ポンポン山について   

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1997.5.5. BY M.KANE