夏山全開・木曽の御嶽山 

 
継子岳から望む剣ヶ峰
■目的地:御岳山(継子岳)(2859m)
■日にち:1998年8月8日(土)
■天気:晴れ (^^)v
■同行者:俊一(10才)
■アクセス:
      
  ◆8月7日(金) 自宅発(17:30)=(名神・中央道)=多賀SA(19:40-20:10)=
  中津川IC(22:00)=R19=上松=県道=御岳ロープウェイ鹿ノ瀬駅(23:50)泊
  ◆8月8日(土) 御岳ロープウェイ鹿ノ瀬駅[1570m]=(14分)=飯盛駅[2150m]
                    (朝5:00〜17:00運転 片道大人 \1300)
■コースタイム:

  ロープウェイ飯盛駅(5:45)〜8合目女人堂(6:40-6:50)〜二ノ池直下の沢(7:40)〜
  三ノ池避難小屋(8:50)〜三ノ池〜開田口合流点〜飛騨頂上(9:35)〜
  継子岳稜線南西2800mの先(10:00-10:35)〜継子岳(11:00-11:30)〜
  継子岳南東約2830mピーク(11:50)〜四ノ池の小川(12:20-12:30)〜
  三ノ池避難小屋(13:05)〜二ノ池直下の沢(13:55)〜8合目女人堂(14:35)〜
  ロープウェイ飯盛駅着(15:25)

【深夜の駅】 御岳ロープウェイ鹿ノ瀬駅へはR19から道脇に看板が立っていて、夜道
でも道を間違えることはなく助かった。ロープウェイ駐車場は広い。(無料1500台) 
既に20台ほど。深夜にもかかわらず、バスを含め次々と車が入ってくる。
 12時を回っても寝れないなぁと思いつつ、いつの間にか熟睡。朝4時頃、宿泊棟の
灯りや周りの物音で目が覚めた。寝付くのが遅かったので、もうひと眠りと思ったが
まどろめない。で、外に出て朝飯の用意。風がある。寒いくらいだ。周りを見ると、
みんな身支度モード。御岳講の人々も多い。小坂口の濁河温泉とは違う賑やかさである。
 朝焼けの東空に対して、西の頭上に日の出前の御岳山頂が聳える。神々しい。
8合目から山頂方面  
   8合目から 
    山頂方面を望む 
 
             1998.8.8. 
 
【中央アルプス】 当初計画の中ノ湯出発は早くも崩れ去り、安直ロープウェイの しかも、往復券を購入。割引なし。(^^; ロープウェイからは高度を上げるにつれて 中央アルプスが広がり、その奥に南アルプス、八ヶ岳、浅間山となかなかの眺め。 飯盛駅に着くと観光客や大きなカメラの人達の間を抜けて、左手の森の道へ入る。  ササとコメツガなどの針葉樹の森。足元は砂利敷きなので風情がない。やがて 中ノ湯からの道に合流。山道らしくなる。踏みこなれた横木が敷き詰められた登り。 団体さんも多い。ぎりぎり渋滞にならない程度の人出である。7合目の行場山荘では 森の中のお社でお勤めが始まっていた。  だんだんと木が低くなって8合目女人堂は既に大賑わい。50人程が休む。北に乗鞍 岳が見える。ここから右に取って三ノ池を目指す。当初計画の直登である二ノ池方面 へは御岳講の人々を含めてとても騒がしい。静かなハイマツの中、水平道からの東方 展望と眼下に裾を広げる緑は快適そのもの。道脇には、もうナナカマドの赤い実が目 立つ。雲の上の乗鞍岳の右に槍の穂先が見える。中央アルプスも飽きるほどに目に焼 き付いてきた。
オニシモツケ イワキキョウ シラネニンジン ??赤い実が二つずつ ツガザクラの実
【核心部】 エアリアマップに沢の崩落注意云々と記述があったので、気になってい たのだが、いよいよそれが現れた。切り立った谷を巻く道になる。二ノ池直下にあたる 谷の沢を渡る。尾根を巻いてさらにもう一つ渡る。このあたりになってやっと花が多く なってきた。オンタデ、イワキキョウ、コメススキ、シナノオトギリ、シラネニンジンなどなど。  今度はつづら折れの木の梯子で50m程高度を上げる。尾根を巻くとさらに沢。この沢は 賽の河原の直下に当たる。下には大きな滑め滝がある。ここで小休止。後で考えると 遥か上にも道があるので落石注意かもしれない。
二ノ池直下の梯子  
   二ノ池直下になる 
    谷の沢を渡り梯子を登る 
 
             1998.8.8. 
 
【三ノ池】 ザレを登って、さぁもうひと踏ん張り。と思いきや、小屋が現れその向 こうに水たまり。いや、三ノ池である。静かに水をたたえている。水辺に寄ってお社 の鐘を叩く俊一。ここまでの苦労が報われる一瞬である。  外輪山上の開田口道を合わせ飛騨頂上へ向かう。剣ヶ峰や魔利支天の峰が天を突く。 三ノ池をぐるりと見下ろして右手に四ノ池とやさしい継子岳が広がる。素晴らしい 夏空の下にアルペン気分満点である。急登を2度程よじ登るとあっけなく飛騨頂上。 五ノ池は2週間前よりも水が増えていた。 【白山】 ふとんが干してある山小屋の横をゆるりと登ってお社に感謝の礼。振り返 ると遥か西の雲海の上に小さく黒い鋭鋒。白山であろう。まもなく雲に隠れる。間近 に聳えたつ魔利支天の上には、秋空を思わすすじ雲が涼しげに尾を引いている。  さらに継子岳への稜線を行く。この前のコマクサはまだポツポツと咲いている。 雷鳥は晴れているせいか姿は見えない。香里と雨宿りした2800m岩峰の先で、風を避け 四ノ池を見下ろしながらの昼食とする。お湯を沸かしてカップラーメン。食後はミカン ゼリー。お釜のように縁取られた四ノ池の先に中央アルプスが広がる贅沢な昼食。 【雲上の楽園】 芝生のようなハイマツの庭園を、継子岳を目指す。雲ノ平を思い 出すおおらかな台地である。このコースを選んで本当に良かった。なんとも言えない 快適気分の歩きが続く。足元はだんだん瓦のような石が増えてきて崩れかけたドーム のある継子岳山頂に到着。雲海に秀麗な乗鞍が顔を出す。足元には日和田高原、開田 高原も見下ろせる。俊一は暫し雲上の昼寝と決め込む。私はのっぺりとした山頂を歩い て360度の夏空と展望を満喫。まもなく熟年夫婦、続いて3人のパーティがやってきた。 それでも静かである。
継子岳南東約2830mピーク  
   継子岳南東 
    約2830mピークを見上げる 
 
             1998.8.8. 
 
【岩場】 さてさて名残り惜しいが、南東の約2830mピークへと向かう。砂地のなかに ここにもコマクサが咲く。大きな岩のピークに着くと小さなお社とレモン色のかわい いトウヤクリンドウが迎えてくれる。ここもいい眺め。眼下の四ノ池も高層湿原の様 相を見せている。  さて、ここからは岩場の中を下りていく。来る人が少ないのかルートがわかりにくい。 探しながら降りる。やがてまた、ハイマツが出て来た。振り返って岩峰の勇姿を見上げる。 右手(東)へすらっと下りる尾根に緑のハイマツ。その向こうにじわじわと伸びる雲海。  絶景。
四ノ池の小川  
   四ノ池の小川 
     
 
             1998.8.8. 
 
【天の川】 すり鉢の底となる四ノ池の小川は、湿原の水を集めて清い流れとなり、 やがて切り立った縁から幻の大滝へと姿を変える。透明で冷たい水。周りは悠久の 火口をしのぶ外輪山とその上にたなびくすじ雲に青空。この水辺でひと休みをとる。  小さなお花畑の片隅に集められた錆びた空き缶が寂しい。とはいえ、ここもなかな か去りがたい。俊一は贅沢この上ない水遊び。 【見納め】 三ノ池へと登り返さないといけない。膝に手をつき、休み休み登ること 15分、やっと三ノ池を見下ろす尾根に出た。ここもいい眺めである。ザレた賽の河原 方面や魔利支天、周回してきた継子岳とその下の四ノ池。  三ノ池をバックに俊一の写真を撮り、素晴らしい夏山に感謝の見納めをして下りる。 時々、四ノ池方面にガスが出てくるようになってきた。  まだまだ登ってくる人のいる巻き道を、八合目に向けて歩く。頭上には大きく山頂 部が押しかかる。いつのまにか風もなくなり爽やかな歩きである。 【鹿ノ瀬温泉】 ロープウェイを降りて無事下山の電話を入れる。御岳そばを食べ、 温泉へ向かう。中ノ湯にしようかと思ったが、帰り道になる鹿ノ瀬温泉に賭けてみる。  ひなびた温泉一軒宿。玄関で呼んでもなかなか出てくれない。入浴のみを頼む、 ひとり\450、安い。山の中の風情が残るいい宿である。  ススキの穂が風に揺れる道をR19に向けて走った。空木岳登山口の倉本駅など目移り のする道を中津川へ向かった。恵那山が迎えてくれる。

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1998.8.12. BY M.KANE