早春の武庫川渓谷散歩 |
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武庫川渓谷 マキノ瀬辺り 1998.3.14. この景色をダムで沈めるのは もったいない。 |
■目的地:大峰山(552.4m)下の桜の園[約250m] <山域:北摂・兵庫県宝塚市> ■日にち:1998年3月14日(土) ■天気:晴れ一時雨 ■同行者:裕太(5才) ■コースタイム: 武田尾発(14:20)〜廃線跡〜亦楽山荘(14:50-15:05)〜桜の園〜 約280mコル(15:20-15:30)〜廃線跡下の河原(15:50-16:10)〜廃線跡〜 マキノ瀬で折り返し(16:20)〜武田尾着(17:00-17:25) 【武庫川渓谷】 北摂・大峰山の西に蛇行する谷。武田尾温泉がある。 山渓3月号に旧福知山線廃線跡から大峰山に登り武田尾に至る記事が写真入りで 紹介されていました。今朝、裕太にその写真を見せると、枕木が並んだ風景に興味を 示し、お父さんはそれを見逃しませんでした。(^^)v【線路とトンネル】 JR武田尾駅周辺は有料駐車場ばかりなので、どうも車が停め にくい。僧(ぼうさん)川を少し北上してバス通りの道幅が広くなった所に駐車。 仕度をして廃線跡を歩き始める。いきなりの鉄橋に裕太、スリル満点。枕木が 続くと「汽車〜、汽車〜、しゅっぽ...」と見たこともない汽車の唄にのって 軽やかなステップ。瀬音とウグイスの声。歩く人もぽつぽつと思ったよりは多い。 「長尾の瀬」、「長尾淵」を右に見てやがて最初のトンネル。裕太はワクワクと ヘッドランプをつけてはしゃぎまくる。2つ目のトンネルを抜けて、小さな鉄橋を 渡ると左手に湾曲したコンクリート塀があり、その脇に山道が延びる。 「えぇ、もう線路はおしまい?」
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トンネルへ
1998.3.14.
【スミレ咲く桜の園】 沢音も勢いがいい。子連れだと切れ落ちた谷を這う細い道に 気を使う。高さ10m程の滝を右に見て沢を渡り、少し登れば「亦楽山荘」。20名ほどの おじさん、おばさんが休憩中。頭上にヤブツバキ、足元にはスミレが咲く。タチツボ スミレのようであるが、スミレの名前は簡単なようで難しい。 パーティが下りられて静かになったところで、カロリーメイトのおやつ。 【ミツバツツジの丘】 桜の園を過ぎて、クネクネ急坂を登ると尾根の鞍部にでる。 左に約280mのコルがある。ここからは武庫川「長尾の瀬」から武田尾を見下ろすこと ができる。去年の4月12日はミツバツツジが満開だった。今年はまだだろうと思って いたら何とここにも咲いている。今年は3週連続のお目見え。それも一株、二株では ない。そうかぁ、この時期から山は春だったのかぁと、同じ山も来る時で違う楽しみ がある。 【川に下りる】 さてさて、もうひと頑張りして山頂に向かおうか。鞍部にもどって 登り返そうとすると、パラパラ雨が落ちてきた。下り坂の予報を思いだし、あっさり あきらめて下山。「亦楽山荘」で裕太に合羽を着せるが、廃線跡に着く前に日が射し てきた。 このまま帰るのはもったいない。川の方へ下る細道がついているので入ってみる。 小さな河原に出た。ここまで下りるのは初めて。川面から眺める武庫川の谷もまた 良いものだ。裕太は水遊びで、カニか何かを探す。
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「亦楽山荘」に咲く
タチツボスミレ
1998.3.14.
【闇の世界へ】 水で手が冷たくなったところで廃線跡を武庫川第二橋梁へ向かう。 マキノ瀬辺りは、柵があるものの2、3カ所に渓谷へ古い梯子が下りている。小さい 子は目を離すと大変なことになる。(大人も注意。10年以上補修はされていないので 事故があっても自己責任。)長尾第一トンネルにさしかかる。今までの第二、第三 トンネルと違う出口が見えないお先真っ暗の道。少し入るが闇に囲まれ折り返す。 武庫川第二橋梁はあっさりパス。執着心のない親子であった。(^^;; 【午後の紅茶】 武田尾駅の上にかぶさる馳渡山の左肩に夕日が輝き、瀬にきらめく。 裕太と川を見下ろすが、結構ゴミが引っかかったりよどみに溜まっている。こんな 川しか見れないこの子たちは不幸な世代かもしれない。 駅の近くの自販機でご褒美の「午後の紅茶」を求め、それなりに楽しめた散歩を 振り返る。大峰山はどっかりと西日に浮かんでいます。スケッチをする間に、裕太は 公園の砂場でいくつも山をつくっていました。
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河原にて一息
1998.3.14.