早春の東尾根から丹波・大岩山へ             

 
500.8m北尾根から大岩山 (右奥)
■目的地:大岩山(758.3m) <山域:丹波・丹南市>
■2.5万図:四ッ谷
■日にち:2006年3月11日(土)
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:
  500.8m三角点下 発(10:55)〜北の尾根〜林道Y字路(11:45)〜Ca600m伐採支尾根(11:55-12:00)〜
  656m山「1」(12:15)〜Ca585m鞍部「4」(12:55)〜大岩山(13:25-13:55)〜Ca585m鞍部「4」(14:20)〜
  656m山「1」(14:55)〜Ca600m伐採支尾根(15:05-15:15)〜林道Y字路(15:20)〜500.8m下 着(15:40)

 林道が延びている。
ぐんぐんと高度が上がる。どこまで登るのだろう。送電線が出てくるはずなんだが...。
車を降りて、カーブの先から眺めてみる。あれっ、あんな所に鉄塔が。ということは、林道の入口を
間違えたのか。うーん仕方がないなぁ、まぁ、ここから登るのもいいかぁ。

 初めての山なので、先達の記録を基に登るつもりでした。「京都丹波の山」には、もう二つ西の尾根
から登ったと記されている。ところが辿り着いたのは500.8m三角点の横。余裕があればここへ縦走も
いいかなと思っていた、そこである。しかし、眺めがいい。天気もいい。車止めを置いて支度にかかる。
 
500.8m三角点 
 まずは三角点でしょう、と林道から崖の登りやすい所に取り付く。地図では間近だが、なるほど有った。
さて、ここからは林道を使わず尾根を辿ることにしよう。横に林道があると思うと、いざとなれば下りると
いいやと思うのでお気軽な気分になる。しかし、初めて踏み込む山は緊張するもんです。感覚を山の
中に近づけるためにも歩を進める。すぐにCa490m鞍部。下の林道からいい雑木林だなぁと眺めた
とおりだった。
 
Ca490m鞍部の雑木林 
 雑木林を登っていくとCa560mのコブに着く。コンクリートの石柱があり左は松の混じった植林となる。
右手はいい感じの雑木林が続く、かたや左は林道に伴う伐採なのか大岩山がよく見えるところもある。
熊が居るかもしれないとビクビクしながら雑木林の中に入ってみる。静か。ヌタ場もある。獣の領分。
鞍部で一旦、林道と同じ高さとなるが再び尾根に入る。相変わらず林道側は植林が多い。雑木林の
日影に雪が残っていました。飛んできた白いビニールシートかなと思いました。
 
林道Y字路 (前方部)
 いよいよ林道が分岐するY字路です。ゲートがあり通行禁止の札が掛かっている。分岐の突き当たり
には「肱谷四ッ谷線 終点」と「丹波 美山2号線 終点」の標柱が立っている。山奥に来てこの風景。
左に歩いて左カーブ植林の裾から尾根に取り付く。左上が明るいのでついつい惹かれていく。
約600mは伐採尾根。丁度前方に大岩山が見える。まだまだ遠いなぁ。足下には延びる林道が山を
削っている。
 
Ca620mのコブ 
 北東へ尾根を登るとCa620mのコブ。コンクリートの石柱とともに黄色地の「No.2」標識が立っていた。
明快な道が北東と南についており、北東へ向かう。低い木が多いが人ひとりは通れる。両側の雑木も
いい感じ。時々モミの木が目についたり赤いテープが残っていたりする。細い道になる。シャクナゲの
葉が目立ってくる。根元に苔をつけた木も多い。656m山は尾根の通過点の様子だが、「No.1」の標識が
立っているのでそれと判る。
 
656m山の手前 
 尾根が西へ向く630m辺りに少し広がる雑木林の空間があった。さらに西に向いて下りるとはっきりと
した山道が北の尾根に向けて残っていた。ここから西への下りはいい感じが続いている。
600mの等高線が西に舌を出したようになっている辺り。ここもいい。ちょびっと庭園風の雑木林。
ここから南の斜面も雑木が続く。しかし、帰りに判ったことだがこの直下まで林道の浸食が達しています。
約585m鞍部に「No.4」の標識がありました。
 
Ca600mの手前 
 丁度暖かくなり雪が無くなったので、松の幼木などが背をもたげてきて尾根筋は歩きにくい。
この辺り南面に鹿道が続いているのでそれを辿っていきます。いつの間にか人の歩いた古道の
様相になる。Ca620mピークの南尾根を巻いて西の尾根筋に登っていきます。南面は落ち葉もカラカラ、
春の陽気と緊張で喉もカラカラになってきました。Ca600mで尾根に合流するとCa620mピークへも道が
ついている様子。
 
Ca660mの北東尾根を望む 
 この先、西に急登が待っていた。イワウチワだろうか紫の丸い葉が斜面を覆い尽くしている。
幹に掴まりつつ葉を踏まないように登っていく。かなり疲れてきた。ピークについたが、まだまだ先が
あると足に言い聞かせてもうひと踏ん張り。大木が倒れている尾根を進んで何と、関電のプラ階段が
出る。登り切ると木陰の中に三角点が立っていた。
 
鉄塔から芦生方面 
 西の鉄塔に行くと北と南に眺めがいい。山名の由来の大岩を求めて西へ少し行ってみるがなかなか
現れない。高度が下がるので元に戻って遅い昼食とする。タテハチョウが舞っている。風が流れる。
暖かい。南は霞んでいるが北はよく見える。すぐ近くの長老ヶ岳がまだ白い。後で調べると地蔵杉や
頭巾山も真北の方に見えていたようだ。北山・芦生方面も微かに見える。景色を眺めのほほんと
おにぎりを食べた。

 さて、帰路につこう。北の尾根下には林道が来ている。しかし、これに下ると駐車地まで登り返しが
きつい。往復するしかないのだが、結構長いなぁ。時間も押してきた。焦らないように気をつけて戻ろう。
Ca620mピークへは尾根から向かうが、下りはやはり低木ヤブとなっており南面へ逸れて鹿道を辿る。
「No.4」の標識鞍部を過ぎ約600mの庭園風の雑木林。この少し東に尾根を南に古道があるので下りて
みた。すると、伐採地に出る。その東には林道が延びてきている。ここへもじきに到達し、そしてさらに
延びるのか。たぶん「No.4」の標識鞍部で北面に移り、山頂北に延びている林道と結ばれるのだろう。
こんなに静かないい山なのに。
 
伐採地と林道 
 尾根に戻り、雑木林の中を南へ向くようになる。656m山はあっけなく過ぎ、Ca645mの逆Y分岐よりも
「No.2」標識のあるCa620mのコブが間違いやすかった。ここで南に誘われそうになったが、地図を見て
西へ。Ca600mの伐採尾根に到着。大岩山を眺めて一息つく。林道の延びる先にさっきの伐採地がある。
やっぱりいい山なんだがなぁ。
 
Ca600mの伐採尾根から 
 南へ植林の中を下り、林道に出る。ここからはぶらりと広い道を歩く。歩き終わった脱力感は先週の
五条山縦走の後と同じだが、ここは空中の道。山並みがつらつらと現れる。山道と違って歩きやすい。
駐車地から南にも山並みが広がる。釜糠、愛宕山、砂迫など贅沢な景色を独り占めしながら後片付け。
 府道に出て帰ろうとすると、「四ッ谷八景」という説明板があった。地元の人の思いが伝わってくる。
その一つに今日の海老坂も入っている。機会があればそれぞれを訪ねてみたいものだ。

  大岩山について   

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2006.3.25. BY M.KANE