晩秋・川原谷と深山北尾根        

 
満燈山あたり 
■目的地:深山(790.5m)・満燈山(約565m)
                     <山域:北摂・篠山市・能勢町・園部町>
■2.5万図:福住・埴生
■日にち:2004年11月28日(日)
■天気:曇り時々晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:

  ささやまの森公園 事務所前発(10:55)〜林道終点(11:15)〜扇ナリ(11:40)〜
  庫阪峠(11:55-12:00)〜船谷山(12:10)〜深山山頂(12:30-13:00)〜柳ガたわ(13:30)〜
  満燈山(14:00)〜鉄塔下〜ママ谷〜ささやまの森公園 着(15:00)

 予報通りのいい天気。半年ぶりの北摂は盟主の深山へ。随分前に妻恋地蔵さんから
聞いた篠山市の川原谷。すでに公園化されているようだが、そこから登ってみました。
 福住に着いた頃はあいにく雲が出てきた。静かな集落を抜けて八幡谷ダムへ。
ささやまの森公園に入ってすぐに駐車場がある。さらにダム湖の奥まで行ってみると
事務所の前にも駐車場があった。行楽には少し時期外れだが家族連れもちらほら見える。

 南東へ舗装された林道の谷を歩く。植林の中。舗装終点には「林道奥」の道標。
「深山」と指して地道がさらに上っている。植林の谷道は薄暗い。谷の右岸側を登って
雑木林に入る。いい感じの紅葉がぽつぽつとあるのだが陽射し少なくいまひとつ。
 
谷の彩り・川原谷 
 公園化と同時に整備されたのだろう、「深山」の道標や木の階段があって地図を見な
くても迷うことはない。大きな岩が現れた。「扇岩」、その先に「扇ナリ」という沢の
合流する少し荒れた広場がある。ここへ来てやっと深山らしさを感じる。谷を上ると
落ち葉が広がる源頭部。「庫阪峠」という看板(約640m)。左右の尾根には木の階段。
これなら深山へ間違うこともない。北面で少し暗いが雰囲気を満喫するにはいいコースだ。
何も道標がない方が冒険気分になれて野遊びには良いのだが、深山らしさを多くの人に
知ってもらうにはちょうど良い。静かな雰囲気はいつまでも残して利用してもらいたい。
 
川原谷源頭 
 木の階段は結構きつい。弥十郎だろうか林越しに遠望も効くようになる。
北尾根に載るとあとは快適な歩きだ。「船谷山」の看板(約730m)。これなら地図読みを
間違えて迷うこともない。嬉しいような寂しいような。林床に枯れたササの茎が残る
雑木林。冬枯れで葉は落ち、陽射しも出て明るい。最前の谷歩きとは対照的である。

 小休止していたら、10名ほどのパーティとすれ違う。早くもメジャーになった感じ。
三角錐の山頂横にレーダードームが見える。背丈のササの間をひと登りで到着。
意外と人は多くて、グループ、単独、子供連れなど思い思いに眺めを楽しみながらの
昼食タイム。見慣れた展望だが、やっぱり心地良い。眼下の木々はすでに葉が落ちて
いる。今年は深山の黄葉最盛期を逃してしまった。もう初冬の眺め。

 一息ついて同じ道を戻る。谷道は暗いので船谷山から北尾根へ採る。
こちらも道標あり。立木に包まれた尾根をどんどん下ると前方に見たことのある景色。
二股の尾根分岐の間が植林。妻恋地蔵さんと来た時に教えてもらった柳ガたわ(約530m)。
ここで道標は右のささやまの森公園へと導く。鞍部に着くと思惑通り尾根から公園へ
下る様に道標あり。「雑木林の散歩道」に下ることができるようだ。加えて尾根の先へは
「満燈山」と指す。もともとここで尾根を下りるつもりでいたが気が変わった。
「満燈山」は聞いたことがあり、先ほどから尾根の先に三角錐が見え隠れしていたので
どんな所か行ってみたくなった。
 
道標 
 踏み跡は薄くなり、倒木もあって歩きづらい。すぐに登りとなり思ったより長い。
一休みに振り返ると、歩いてきた深山から北尾根が一望。この眺めは値打ちがあるなぁ。
さらに急登になりやがて西面を巻く。急斜面だが下草のない良い林である。ほんと良い。
鉄塔のある北西尾根に載り、ここから山頂へ急登。立木に囲まれた地味な山頂。
テープが2、3目につくだけで、山名板がないのは大変良い。
 
鉄塔から峠山・八ヶ尾山の遠望 
 さてどうやって下ろうか。鉄塔のある北西尾根を進んで鞍部(約455m)から公園に下り
られそうだ。鉄塔下は露地のせいで植生が荒れている。満燈山とは対照的で良くない。
そろそろかなというところで黄葉の林から植林へ急斜面を下りる。捕まる立木も少なく
注意が必要である。何とか植林にはいると荒れた沢を下り、案の定仕事道になってきた。
やがて公園の遊歩道が見えてくる。遊歩道を右手に進んで下りていくと公園事務所の南に
出る。下りてきた遊歩道の谷へは「ママ谷」という標識が指していた。

 渋い深山北尾根も道標に導かれて何も考えずに歩くことができる様になっている。
楽な反面、面白みは少ない。今日は満燈山とその下りのルート探しが付け加わったので、
少し冒険風味が楽しめた。これがないと深山北尾根らしくない。

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2004.12.07. BY M.KANE