黄葉の雲上散歩道 台高・迷岳    

迷岳  
 桃ノ木平付近からの迷岳  
■目的地:迷岳(1309.1m)
■日にち:2003年10月19日(日)
■天気:晴れ後曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  林道駐車場 発(10:40)〜廃道から林へ(11:25)〜伐採尾根(11:35)〜口迷岳1224m(11:50)〜
  1185mピーク(12:50)〜迷岳(12:50-13:20)〜大岩(13:40)〜桃ノ木平(13:50)〜口迷岳(14:00)〜
  伐採尾根(14:10)〜1194mピーク(14:15)〜廃道途中(14:25)〜駐車場 着(14:50)

【林道】 遅いのは判っていたが、林道駐車場に10時半着とはホントに遅いスタートとなった。
ヤチ山谷林道は未舗装がほとんどで崩壊しかけの部分も何箇所か見られた。終点手前の駐車場は
すでに5台。詰めて停めれば8台は可能かもしれない。青空から否応ない日差しが降り注ぐ標高960m。
林道を少し戻って道標に従いT字の左側へ砂利道を歩く。尾根を巻くヘアピンに迷岳登山口の道標が
あったがこれが杉植林の尾根を示していると知ったのは帰路のこと。長いなぁと感じつつさらに
林道を行く。
 
       
林道歩きから伐採地  廃道の林
【廃道】 やがて右手に草で覆われた廃道が分岐している。ここにも登山口の道標あり。
林道が荒廃したもののようだが、林間の程よい道幅に黄葉がちらほら出てきてなかなかいい感じ。
この道も結構長く感じた。崩壊地を過ぎて少し下り加減になった所にやっと林の中を指し示す
道標がある。このまま下れば強引に尾根へ登ろうかと思い始めた頃である。

【尾根道】 林はすぐに途切れて伐採地に出る。遥か頭上にブナの木が青空へ伸びている。
日差しの降りかかる草地を登って清々しい尾根に乗る。木の幹にたくさんのテープが巻いてある。
南に台高の山並み。大きなブナの木が倒れていた。ササの尾根道を西へ向かう。歩きやすい。
いい感じの道だ。北に林の切れ間から三峰山の稜線が覗く。単独おじさんと少し話して先に行かれた。
大きなブナの木が時々現れる度に見入ってしまう。
 
       
伐採尾根から大台方面  尾根歩きが始まる
【黄葉の道】 少し広いピークにつくと「ここは口迷岳」の山名板。ここから林越しに迷岳の
おぼろげなピークを見ながらアップダウンが続くが、下草がなくて落ち葉が少しの快適な道。
日差しを受けたヒメシャラの葉が赤い。斜面を見下ろすと黄葉しかけの葉は黄緑色で、
新緑の林と間違えそうな色彩が広がる。広々とした尾根が続く。葉の落ちかけた晴天の今日は
何処を歩いても道を間違えることはなさそうだが、ガスや雪になると確かに何処かへ
誘い込まれそうな尾根である。二重稜線がどんな所が気になっていたが、好天で良かった。
目の前に広がる景色があまりに心地よくてなかなか先に進めない。風は流れる。
日差しもある。黄葉が光る。静か。尾根歩きメインのこのルートは正解だった。
 
       
口迷岳  ゆるやかな谷

 
       
散歩道のよう  これでもかと続く
【散歩道】 大きな岩がごろごろと出てきた。枯れたU字の沢のような所もある。特にこの辺は
踏跡が細くて網の目のようになっているので迷ってしまうだろう。晴れていても何時の間にか
メインルートと思われる道とは違うところを歩いていることが何度かあった。
いよいよ最後の登りという頃は広い尾根の中にあるU字の谷を見下ろすことができ、黄葉絶品。
最後の登りは森に抱かれている雰囲気が素晴らしい。甲高いキツツキのドラミングが出る。
 山頂のほうからは人の声が聞こえてきた。何と30名ほどの団体さんであふれ返っている。
まだ林の中という雰囲気の山頂にたどり着く。さらに西にも平坦な尾根が続いているが帰りが
遅くなるといけないので、ここで昼食にする。団体さんは二組あったようで、私が登ってきた方と
北の飯盛山の方とにそれぞれ下山。急に静かになった。
山頂からはあまり展望は得られない。林越しに桧塚方面の山影と山名板から東に口迷岳。
 
       
山頂の手前  迷岳
【帰り道】 腹ごしらえの後ゆっくりしたいところだが、また今日もとんぼ返りである。
林の尾根を見下ろしながら来た道を戻る。この歩きはやっぱりたまらない。
途中大きな岩に登ってみた。古ヶ丸山の奥に大台ケ原、左に仙千代ヶ峰が見える。雲が出てきた。
桃ノ木平の台地を右手に見ながら口迷岳へ上り返し、尾根の下り口に着いた。
 
       
展望の岩  廃道との合流地
【寄り道】 このまま下りて長い林道歩きは芸がない。もうしばらく尾根を辿ってみる事にする。
歩きやすい広々とした尾根はだんだんと低木がうるさくなり、黄色のプラ杭「一九六」のある
小ピークにつく。2.5万図の1194mピークと思われる。やがて北東と南東に尾根が分かれる。
ガイドブックでは北東尾根でも良かったようだが、林道から離れすぎたくないのと
黄色のプラ杭が続いているのとで自然と南東尾根を辿っていった。急降下となり
先行していた団体さんが丁度、廃道に合流した所である。
午前に廃道を上る時、テープがやけに目立つなと思った所が降り立った地点である。
 期待以上に心地よい林の尾根歩きを満喫した山でした。台高はやっぱり素晴らしい。

  迷岳について   

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2003.10.23. BY M.KANE