冬枯れ三昧・地蔵山から竜ヶ岳    

 
竜ヶ岳(奥)への尾根 (スキー場跡付近から)
■目的地:地蔵山(947.6m)・愛宕山三角点(890.1m)・竜ヶ岳(921m)   <山域:京都北山>
■日にち:2010年1月30日(土) 
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:
  芦見谷林道Ca495m 発(11:05)〜芦見峠(11:20)〜地蔵山(12:15-12:30)〜917mP電波反射板(12:40-12:55)〜
  愛宕山三角点(13:25-13:35)〜竜ヶ岳(14:20-14:30)〜芦見谷出合(15:05)〜芦見谷林道終点(15:20)〜
  芦見谷林道Ca495m 着(15:50)

 芦見谷林道から芦見峠はすぐである。2.5万図は波線道がそのように直登しているが、実際はCa495mにある橋の
横から巡視道が北東斜面を除々に上っていた。林道脇に芦見峠の標識がある。
 芦見谷林道は二年前の秋に下見に来ている。竜ヶ岳近くに緩い雑木の谷があるのを雑誌で見て、いつかは行って
確かめたいと思っていた。少しあやふやな記憶になった林道入口、細野川に架かる橋を渡って間違わずに入って行くと
民家を過ぎて水たまりの窪地が点在する荒れかけた道は変わりない。長い。やっと峠の道標が立つCa495mの橋に着く。
なんと、今日は車が四台駐車。関電系の保守会社のようだ。橋を渡った先の膨らみに駐車して出発。
 
林道からの分岐
 湧き水で湿った道から斜面にとりつく。谷を直登かと思ったらほとんど水平の道。どんどん北に延びていく。
よくよく地図を見ると、橋は峠からだいぶ南東に位置しているのでこれでいいのである。
 
芦見峠の手前にて
 芦見峠につく。松林が横にある冬の峠は想像と感じが違う。尾根に巡視道が上っている。植林を抜けて雑木と
植林が入り交じる道が南へ徐々に上っている。きつさを感じずに高度が上がるゆでがえるのような登りは歓迎だ。
途中で植林帯の向こうに雑木帯が見えるので、明瞭な山道を離れて立ち寄ってみる。しばらく雑木の中を歩いて
植林横の山道に合流。高度が上がってくると雑木が増えてきた。地形図通り傾斜がきつい所もある。
明るい雑木の急な斜面。大きな木も多い。高くなると人の手も届きにくくなるのだろう。
 
明るい斜面
 お椀の底のような緩い斜面はアセビが繁茂している。道は再び緩やかになるが踏み跡が薄い。
おまけにアセビのトンネルを通るので視界が狭い。NTTの金網敷地を過ぎて植林を抜けると見晴らしのない山頂に着く。
 無線で低徘を呼ぶとやまあそさんが応えてくれた。北摂・金山で雑木林がすばらしいという。下山仕掛けということで
私も昼食前なので短めに切り上げた。地図と磁石で方角を確認し再びアセビの茂る斜面を南東へ降りていく。
 
地蔵山山頂
 鞍部には嵐山方面が見下ろせる谷がある。枯れたシダで覆われていた。電波反射板の917mPに着くと眺めがいい。
地蔵山の山頂部が冬枯れに覆われ杉林を載せて聳え立つ。きれいに見える冬枯れだが、あの下にあんなにアセビが
はびこっているのはわかりにくい。木の間から南には新鮮な眺めがあった。カフェオレ色の冬枯れがふわふわと
波打つ海の向こうに黒い鶏冠の愛宕山。昼食のカップ麺を待つ間に景色を楽しむ。
917mのピークは反射板より北になるので、空身で少し東に行ってみるが林の中だった。
 
反射板から愛宕山
 平坦な尾根を伝って竜ヶ岳分岐に向かう。単独二人とすれ違う。ほとんどアセビと雑木林。竜ヶ岳分岐に近くなると
8人ほどのグループが愛宕山に向かっていた。地道の車道に合流した後、三角点に向かう。
 
地道の車道
 狭い土手のようなコブにその石標はあった。京都の市街は薄く霞んでいる。4名ほどのおじさんが昼食中。
元に戻って竜ヶ岳分岐からいよいよ目的地へと向かう。西に開けた丘があり、のっぺりした尾根の先に地蔵山がある。
明るい雑木林のアップダウンが続き、いよいよ山頂手前の緩い谷にさしかかる。それまでも雑木の谷は沢山あったが、
ここが一番規模が大きい。しばし雰囲気に浸る。
 
竜ヶ岳南のゆるい谷
 急な登りをあえぐと木立の中の山頂になる。ケルンと山名板あり。
西と南東に切り開きがあり、わずかに展望が楽しめる。しばし眺める。陽は西に傾いてきたが何とか周回できそうだ。
 
竜ヶ岳から地蔵山
 地図は破線道が東に向かうが、実際はしばらく北へ向く。(山名板がピークより少し南だったかも知れない)
次第に傾斜がきつくなり、木を掴みながら慎重に降りるようになる。岩稜の様相。シャクナゲの葉が目立つ。
カメラの電池がなくなり、予備のカメラに替える。踏み跡程度の道は地図の通り東に向いているようだ。
しかし、このルートを登りに使うとかなりきついだろうなと感じる。
 
下山路 (山頂側を見上げる)
 谷向かいの斜面に露岩が見える。沢音が響いて来た。
沢の合流地に到着。竜ヶ岳への道標は小さなものがあった。地図で沢の下流に向かうことはわかっていたが、
岩が張り出して行けない。沢を三回渡ることになる。その後も渡渉を数回繰り返しながら降りていく。
この辺り、地形図のように単調ではない。増水すると渡れないところや道が沈んで通れないところもありそうだ。
 林道終点は何もなかったが、新しい轍の跡が路面に刻まれていた。ここまで車で入った人もいるようだ。
長い林道を歩く。滝谷が合流する所にテープが着いていた。滝谷を遡れば愛宕道に辿り着くのだろう。
 
滝谷
 さらにしばらく林道を歩いて振り返ると降りてきた竜ヶ岳が聳え立っていた。反対方向にはふわふわとした冬枯れの
雑木斜面が立ちふさがっている。沢の対岸に石垣や山道の跡が見える。地形図の破線だろうが、随所で崩壊しており
今は使えそうにない。
 
林道から竜ヶ岳
 駐車地に戻ると、作業の車はまだ駐まったままだった。
改めて雑誌の写真を見ると地蔵山周辺はササが茂る道となっているが、今はササ枯れで歩きやすくなっている。
林道は路肩が崩壊しているところがあるので注意が必要だ。久しぶりに大きな山域を歩くことができて爽快でした。

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2010.2.21. BY M.KANE