黄葉の城丹尾根 京都北山・飯森山          

 
城丹尾根 (Ca830mピークの東あたり)
■目的地:飯森山 (791m) <山域:北山・京都市京北町>
■日にち:2007年11月17日(土)
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:
  林道 小祖父谷線始点 Ca360m 発(9:20)〜取り付き(9:30)〜Ca645m鞍部(10:10-10:20)〜点名・長子671.4m(10:25)〜
  Ca645m鞍部〜656mP(10:55)〜ジョウラク峠(11:15-11:20)〜権現山Ca705mP(11:40)〜飯森山(12:10-12:25)〜
  大谷峠(12:35)〜751mゆるやか谷(13:05)〜Ca785mP(13:10-13:20)〜Ca830mP(13:35)〜
  842mP北の谷(13:40-13:50)〜鉄塔Ca865mP(14:00-14:10)〜祖父谷峠(14:25)〜林道終点(14:55)〜駐車地 着(15:15)

  井戸から中野橋で桂川を渡り井戸祖父谷へ入る。石仏峠への分岐を過ぎ林道 小祖父谷線始点のY字路の空き地に
車を置く。せせらぎだけが聞こえる静かな山の中である。
林道 小祖父谷線を少し登って葛籠折れの先端から尾根に取り付いた。鹿の踏み跡程度しかない。急な植林斜面だが
頭上や北面の方には黄葉がちらほら見える。小尾根筋にのる。写真を撮って休みつつ登って約40分ほどでジョウラク峠
北東尾根に出る。Ca645mの鞍部。西側は植林だが尾根の上は目映いばかりの黄葉。しばし雰囲気に浸る。
 
落ち葉の登り (Ca645mの鞍部手前)
 点名・長子の三角点を確かめようかと南西へ歩く。こんもりした緩いピークに着くがそれらしいものは見あたらない。
よくよく地図を見ると登った小尾根を読み違えていた。さっきの鞍部の北だ。あの鞍部は3回通ることになるが
いい雰囲気なので惜しまず引き返す。鞍部から少し登り返して671.4mの三角点。こちらも東側に黄葉が輝く。
「井戸山」のプレートがあるが正しい名称かは不明。「ジョウラク」と呼んでいるレポートもある。
 
点名・長子にて
 さて再び引き返して今度こそ南西へ尾根を辿る。先程の鞍部周辺がもっとも黄葉がきれいで、あとは概ね植林の中。
手入れが行き届いていて見通しが利くが倒木やヤブも時折出てきた。読図と尾根の様子からなんとか656mピークまで
辿り着く。「井戸山」と同じ人がつけた「P656」のプレート。地図ではここから真っ直ぐ南西に下りていけばいいのだが
小枝はびこる暗い植林で入りづらく、右手の明るい方へ行ってみると低木あるものの伐採地で、こちらからの方が
歩きよいようだ。
 
656mピークへの登り
 植林鞍部には索道のワイヤーが谷へ下りていて、大きなクヌギがあった。ここから少し登ったピークも小広い所。
地形と地図を見比べて左から二つめの尾根を下りていく。薄暗い植林の中をしばらく行くと、急坂の下に轍の残った
地道が見える。ジョウラク峠だ。西側に広場が作られそれ以上先には下りられない雰囲気。西の展望があり、
大岩山と思われる山々が見える。急斜面かどこかで、メモに使っていたボールペンを落としてしまった。山を汚すゴミに
なってしまうのが不本意である。すみません。
 
ジョウラク峠が見えてくる
 さて、ここから見上げるように聳えるCa705mピークを登り返さないといけない。植林の端を尾根伝いに登る。
植林の中にも黄色い葉がふわりふわりと浮かんでいるように見える。東西に長いピークの東端にのる。赤いプラ杭や
テープが目立つ。ここから北へ植林の端を下りていく。前方に大きく飯森山の影が見える。左に鮮やかな紅葉。
鞍部は植林の中だがきれいな落ち葉に包まれていました。

 さてさて、ここからもう一度の急登です。大きなモミの木が何本も残っています。踏み跡はなくなり次第に植林の登りは
厳しくなる。直登はキツイので葛籠折れに登っていく。右手にカラマツの落ち葉が出てくる。今度は左へとり山頂東側の
尾根にのる。さすがにここは踏み跡明瞭で、誰もいない山頂へたどりついた。すぐ南に反射板のあるピークが見える。
黄葉の林の中だが、晴れた明るいピーク。おにぎりを食べつつ、無線を呼ぶが応答無し。
 
飯森山
 まだここは今日の半分とは言えないので、長居はできない。東へ尾根を下る。落ち葉のつもった斜面は滑りそうだ。
南が植林になって薄暗い鞍部が見えてきた。大石峠のプレートがある。曇り空となり薄暗い斜面を登り返す。
尾根筋の南側には大きな岩が落ち葉を被っている。高度を上げて振り返れば木々の向こうに飯森山が三角で現れる。
登りが落ち着き平坦な尾根になると陽が射してきて黄金の街道が続く。落ち葉と黄葉でルンルン気分である。
しあわせしあわせ、来て良かった。
 
751m地点へ
 2.5万図の751m地点に下る頃、北側植林だが南が広く開けた黄葉の疎林になっている。鹿が1頭走っていった。
落ち葉だらけの緩い谷。予想外の展開にウキウキしてくる。ここからピークに登るとまたまた予想外。すごい展望。
おまけに錆びかけた自転車が木に立ててある。見事に伐採されてあり、北山の展望と城丹尾根の黄葉。朝に登ってきた
飯森山の北尾根も見える。ほとんどが植林で、取り付いた点名・長子あたりのみが雑木林で色づいている。
 
伐採地からCa830mピーク (右)
 東の尾根から単独が来ている。眺めを楽しむうちに彼は到着。お互い、この尾根で人に会うのは初めてなのか
来たルートの情報交換。自分が思っていた現在位置が違うことを知る。黄葉に見とれて、かなり歩いたつもりが
それ程でもなかった。更にこの先、テープがなくて判りにくい所もあるという。別にテープがなくてもいいのだが、
現在地間違いで当惑する自分。

 彼と別れて先を急ぐ。一旦鞍部に下りて登り返す。この間、ずっと伐採してあるので左手は見晴らし思うままである。
Ca830mピークで90度に方向転換。実はピークの少し下を巻いた。ここから先が本日最高の尾根でした。842mピークの
北の谷は緩やかでいい雰囲気だが、どこでも歩けるため踏み跡は見あたらない。谷なりに東進すると右手植林の
縁を今までになく太い山道がついている。このまま行くと南の谷に下りていきそうなので、北の尾根にのる。
 
842mピークの北の谷
 緩い鞍部を登り返す途中で鉄塔、その上のピークにもう一つ鉄塔。眺めがいいのでしばし休憩。MTBの二人連れが来た。
先程の緩い鞍部でテープがなくて迷ったそうだ。人に言えた義理ではないが、テープに頼らずもっと地形図を読んだ方が
いいのではと思った。私も含めて。(^^;; 景色がいいとついつい怠ってしまい現在位置を見失ってしまうようだ。
高圧線の先、南西の方には見覚えのある形、地蔵山と愛宕山が黒い影。
 
鉄塔から東方向
 祖父谷峠の手前にいい所があるというガイドを読んで今日はここまで来たのだが、結局は鉄塔から東は伐採されて
いて荒れた斜面になっていた。桟敷ヶ岳寄りにあるのかもしれない。ここまでに素晴らしい尾根歩きができたことで
帳消しになった。巡視道のプラ階段を下り、谷の方は草藪になりかけている。夏は来たくない雰囲気。
 
祖父谷峠
 祖父谷峠の南は今日も何人も踏んだ跡があるが、大きな杉のある北側は植林の中に落ち葉がつもり別世界である。
かつては鯖街道のひとつとして使われた道も今は落ち葉に覆われ自然に還ろうとしているようだ。
植林ばかりかと思ったら、右上の斜面にしばらく黄葉が続いてなおも楽しむことができた。
小さな沢を横断して下りていくとホントの植林帯となり、道は荒れて沢と化し、草が覆い被さろうとしている。
こちらも夏は尚更来たくない雰囲気だった。
 
林道手前の荒れた下り
 林道終点は小広くなっていて、砂利道を下りる。脇に大きなキノコが出ていた。舗装道が見え、祖父谷橋がある。
舗装道でも落石や路肩の崩壊が少し出てきていて、車の場合は気をつけなければいけない。
朝と同じ沢音が響く頃、愛車に到着。フロントガラスに枯れ葉が落ちいてた。
 
山国から飯森山 (右の黄葉ピーク・その左の緑ピークは権現山)
 帰路、山国辺りで飯森山の写真を撮ろうと思い何度か眺めのいい所を探した。結局信号右の府道を少し入った辺りが
よさそう。ここから見ると天童山が大きく、飯森山はその影に鋭峰が覗く形となっている。
今度は天童山からも登ってみたいものです。期待以上の尾根でした。


 飯森山について 
 
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2007.11.26. BY M.KANE