氷ノ山、紅葉めぐり        

コシキ岩から西斜面  
     コシキ岩から西斜面を見下ろす    
■目的地:氷ノ山(1510.0m)
■日にち:2000年10月22日(日)
■天気:曇り時々晴れ
■同行者:俊一
■コースタイム:
     自宅発(5:15)=氷上町(6:30頃)=福定・親水公園P(7:50)着

  親水公園 発(8:05)〜地蔵堂(8:50)〜弘法の水(9:25)〜氷ノ山越(9:40-9:50)〜
  コシキ岩(10:45-11:45)〜氷ノ山山頂(12:05-12:25)〜氷ノ山越(13:35-13:45)〜
  地蔵堂(14:40)〜親水公園 着(15:05)

【丹波霧】 意外と早く目が覚めた。家の外は暗い。星が出ている。
篠山盆地に入ると霧。田んぼが宅地に変わっていけばこの風景も見れなくなるかなと
思いつつ鐘ヶ坂。トンネルを出たら眼下に柏原の町も霧で白く包まれている。高度が
落ちて街中を走る頃には視界乏しい。氷上の五台山の登山口も霧。しかし、青垣に
入ったとたん晴れた。いつかは五台山の上からこの霧を眺めてみたい。

【登山大会】 R9の八鹿バイパスを抜けるといよいよ氷ノ山の山塊へ向う。道脇の
コスモス畑が満開。関宮へ入ると「氷ノ山・八伏山紅葉登山大会」なる幟が目に付く。
日付を見ると10/21前夜祭、10/22大会。今日やないかぁ、賑やかそうやな。
 あいにく曇り空で山頂方面は雲に隠れている。福定に入り親水公園の林道へ折れる。
大会の係の方がいて、「フリーですか? 親水公園へ駐車できます。」とのこと。
大会出場者は国際スキー場の駐車場へ停めて、林道歩き。車で公園へ行くのが恥ずか
しいくらい、多くの人たちが林道を歩いている。

【親水公園】 駐車場はまだ10台程度。去年は11時到着のため満車状態だったが
今日はまとも。サンドイッチの朝食後、出発。薄いゲンノショウコの花が残っている。
俊一はキャンプ場脇の滝から流れる沢の方へ歩いていく。水は冷たい。 
 山道に入ると草が刈られている。整備に感謝しながらゆっくり登る。
滝道の林  
滝道の林 
【滝めぐり】 布滝が見える。一昨日は雨だったろうから水量多く、滝音が響き渡る。
つづら折れの道は登山大会の人たちと一緒なので、譲り合いながら抜きつ抜かれつの
比較的ゆるいペースが嬉しい。くのじ滝、不動滝を森の中から望み、滝音を聞きながら
高度を上げる。黄色い葉が徐々に目に付く。俊一が薄紫色のきのこを見つけた。
 平坦道の後、地蔵堂。空は曇り。
稜線のブナ  
稜線のブナ林 (帰りに撮影) 
【黄葉】 巻き道が再び上りになる頃、黄葉が目立ち始めた。時おり森の開きから
覗く山頂方面はガスが立ち込めているものの、紅や朱の色が増えてきてわくわくする。
氷ノ山越の手前でとうとう行列になった。氷ノ山越えは約30名ほどの賑わい。
 鳥取県側は晴れていて下界が見えるが兵庫県側はガス。尾根の先も白い。
ここからブナの黄葉を愛でながら歩く。東尾根からの大会参加者とすれ違うこと多し。

【紅葉】 アップダウンを繰り返して尾根を行く。晴れていれば山頂も見えようが
今日はだめ。俊一は早起きして来たのにかわいそう。ブナの葉は少し茶色。
真紅のカエデが時折迎えてくれる。風が通ると寒いくらいだ。
 俊一が登ってみたいというので、コシキ岩へ。直登ではなく東側のササ藪から入る。
誰もいない。ガスの切れ間に素晴らしい紅葉の斜面が広がる。山道を歩く人が小さく
見える。山頂は人が多そうなのでここで昼食としよう。
コシキ岩から稜線  
コシキ岩から稜線を見下ろす 
【昼食】 ラーメンをつくっていたら、崖のほうからご夫婦が登ってきた。ご主人は
かなりの山ヤと推察、しかし一緒に着いてこられる奥さんもツワモノ。姫路の方で
若桜の仙谷道から来たそうだ。三の丸から降りるという。ワインやチーズフォンデュに
柿やみかんなど頂いた。至れり尽せりでありがとうございました。
 その間にガスが晴れてきて、山頂が顔を出し、氷ノ山越への尾根に散りばめられた
紅葉も素晴らしい。紅よりもオレンジが鮮やかだ。あぁ、しあわせなひととき。
南の三の丸 北の赤倉山  
山頂から南の三の丸(左)と北の赤倉山(右)を眺める 
【展望】 日差しも差すようになったので期待に満ちて山頂へ向う。
頂上はいつもより少し多いかなという人。三の丸までの尾根、ササがキラキラと輝いて
ゆったりと伸びている。その東斜面にはブナの黄葉が少し茶色っぽい。
 雲海の上に東山、さらにかすかに大山も頂きが出ている。ぶん廻しの稜線もガスが
引いて姿を現してきた。うす白く残るガスが高度感を醸し出す。八伏山は雲が掛かって
半分ほど。その東の但馬の山々は残念ながらほとんど雲の中である。
山頂を振り返る  
帰りに山頂を振り返る 
【下り】 下りは東尾根、もしくはあわよくばぶん廻しへと欲が出る。しかし、俊一は
来た道を下りると言うし、時間も遅いので素直に引き返す。紅葉を愛でながらゆっくりと
尾根を戻っていく。青空は次第に隠れていき、氷ノ山越から振り返ると山頂はまたガス。
 林の下りは見る方向が違うためか黄葉のトンネル、名残惜しさから来るひいきめかも。
往きと違ってほとんど人のいない道。地蔵堂の手前の薄暗い杉林、どこからともなくコン
コンコンコンとキツツキの音が響く。よく耳を澄まして見上げると、一生懸命頭を打つ
姿から木屑が落ちてくる。俊一は初めて見たという。
 くねくねと下りれば滝音が響いて木の間から駐車場が見えてきた。
紅葉の窓  
紅葉の窓 


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2000.10.23. BY M.KANE