蒜山について


  岡山県八束村 1122m(中蒜山)

  米子道の蒜山SAから望む大山は他の山と趣が違い、岩肌のうす紫色が目をひきます。
 一方の蒜山は女性的な山で、三つの山からすらーっと伸びる裾野がたまりません。
  蒜山登山は新緑と紅葉の時がいいようで、さらに縦走で満喫したいところである。

 

 

 ひるぜんランド付近から望む。
 左から上蒜山(1200m)・中蒜山・下蒜山(1100m)

 

 

 



 初秋の中蒜山 山行記

■日にち:9月15日(日)
■天気:晴れ時々曇り
■同行者:家族5人
■コースタイム:塩釜登山口(10:25)〜一合目(10:45)〜三合目(11:10)〜
        五合目(11:40)〜七合目(12:15)〜下蒜山分岐(12:45)〜
        山頂(12:55)〜下山(13:35)〜塩釜登山口着(16:20)

【蒜山】9/14 10:50に自宅発、14:05米子道蒜山SA、蒜山国民休暇村 泊。
2年前は上蒜山に登ったので、今年は中蒜山を狙います。
 高原の中を車で走ると、ススキの真っ盛り。日陰や水辺はツリフネソウが
咲き乱れ、ハギ、ヨメナ、フジバカマ、ゲンノショウコ、メマツヨイグサ、等々
秋というのに赤・白・黄・紫と花だらけ。野山の勢いが伝わってくるようです。

【塩釜】昼食用に食品店で弁当とよもぎ餅、ジュースを買って、塩釜に向かう。
中蒜山を目掛けて進んでいくと、大根売場が前と変わらずにあった。しかし、...
 ものすごい車の量である。3連休でアウトドア・ブームのせいか、キャンプ場に
詰めかけた車が道路脇に駐車。狭い道がますます通りづらい。両備ロッジまでたどり
着くかなと心配になる。やっと着いたロッジの駐車場も満車状態。ここもキャンプの
車が多い。前回の2年前はがらがらでのんびりした所だったのに。
 これでは塩釜の名水も汚れてこよう。ホントに汚れていたら愕然としそうなので
今日は見に行かない。

【ねんど道】支度をして両備ロッジの冷泉側にある登山口にとりつく。
雑木林の木陰をねんど道が続く。子供達も機嫌が良く、快適な滑り出し。
モコッ、モコッと土を踏む音が心地よい。10分で牧草地の脇道になり日が射す。
間もなく道標、林道風の道を進めばまた道標。「1合目」の大きな杭が立っている。
緩やかなアップダウンのある爽やかな林の道が続き、10:50 小川を渡る。
きれいな水だ。2日前の雨のためか水量も充分。この後2、3回この川を
横断しながら進む。ひんやりして涼しい。

【二合目から五合目】10:55 「二合目」の杭。木陰の道が続く。沢から離れて、
林の尾根道になる。木の根が張り出したねんど道である。
だんだん登りがきつくなってきた。三合目になってもねんど道は続く。
裕太は四つん這いになって歩くが、まだ元気。11:20 少しだけ木の間に空がのぞく。
11:25 四合目。11:30 笹道になって日が射してきた。11:35 初めてまともな展望。
下界の盆地の様子が広がる。秋の収穫が進んでいる。南の山並みが見えるが同定不可。
11:40 「五合目」。道標も今までになく大きい。祠がある。「蒜宮」かな。
ちょっと広い道脇で香里と俊一は座り込んで水を飲む。

【老若男女】小休止の後、笹の平地を進み、また登りに入る。ブナの木が出てきた。
11:50 六合目。裕太は飴ちゃんをあげないと歩こうとしなくなる。香里と俊一も同じ。
この辺に来ると風が通り、笹の音が涼しい。登りは一段と急になる。依然、ねんど道。
12:15 七合目。ロープが出てくる。でもそれを頼るほどでもない。なれない人は、
ロープにぶら下がるのに専念し、足元を選んでいない。
この辺までにたくさんの人に追い抜かれる。小学生、若い人、年輩の人といろいろ。
12:35 八合目。そろそろ子供達も我慢の緒が切れかけてきた。早く登って下りないと
「ひるぜんランド」で遊べないよ。と切り札をちらつかせる。
盆地の展望が開けてきて、ガスが北側から流れている。

【ロープ】最後の急登。ロープが頼りの登りである。こりゃ、見ると来るとでは
大違い、四才の裕太にはちょっと危ない。もちろん、登りより下りのことが心配に
なってきた。土は相変わらずの粘土質である。足を滑らすとどこまで落ちるやら。
 何とかこれをクリヤすると、別天地のような笹の稜線である。12:45。
東は下蒜山への道がガスに見え隠れする。
 西へもう少し稜線を登ると、避難小屋の手前で上蒜山への分岐が北側に下っている。
その先がもう山頂である。30人程の大賑わい。12:55。
期待の日本海はガスで全く見えない。南の盆地側のみの展望である。
人も多いので、昼食を済ませて早々に引き上げる。

【七転び】帰りはロープの急坂が怖くて、上蒜山に回ろうかなとも考えたが
時間と下りてからの車までの距離がかなりになるので、やっぱり来た道にする。
ロープでは、子供達を一人一人おろす。八合目くらいまでは特に神経を使った。
そんな気も知らずに、滑り台式で尻をついて下りてくる子供達。結構、楽しんでいる。
下りは、その先も、気を抜けば滑るところだらけ。どろんこになって下りていく。
三合目の下で小川にたどり着き、泥だらけの手や肘を洗う。
 登りより、下りに時間がかかって、喧噪漂う塩釜に到着。16:20。
泥だらけで約束の「ひるぜんランド」に向かう。

【サイクリング】翌9/16は、レンタサイクルで、サイクリング。自転車道が整備され
秋の花とススキを愛でながら快適な風に乗る。車で通るより花の様子がよくわかる。
歩くともっとよくわかるかな。
 蒜山の山並みも静かによこたう。きのうの泥まみれ山行が嘘のようにすがすがしい。
ジャージィ牛ものんびり草をはむ。
 蒜山は登る山でなく、見る山かなぁ。と思いながら、次は縦走をと懲りない私でした。



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1996.9.15. BY M.KANE