半国山で木の葉にまみれる2009     

 
杉ヶ沢分岐鞍部から山頂へ向かう 
■目的地:半国山(774.2m) <山域:丹波・京都府亀岡市>
■日にち:2009年11月3日(火)
■天気:曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  千ヶ畑 発(9:00)〜林道終点(9:40)〜杉ヶ沢分岐鞍部(10:10)〜山頂(10:40-11:40)〜西面周遊〜
  赤熊分岐(12:15)〜山頂(12:35-13:05)〜東面周遊〜杉ヶ沢分岐鞍部(13:45)〜林道終点(14:00)〜千ヶ畑 着(14:30)

 昨夜は月明かりが透き通っていた。文化の日は12月初旬の冷え込み。北の方は雨が残る予報。
晴れそうな六甲にしようかなと思ったが、たぬきさんが亀岡方面との情報なので、半国山に行く。
11月初めの北摂は随分と来ていない。この寒波ならながむし殿も封じ込められたことだろう。
 能勢路は黄葉はまだ先の気配。所々に色づきを見る。
千ヶ畑から登るのは9年振りのようだ。府道脇の広い歩道に駐車して支度をする。寒そうなので毛糸の
セーター、帽子、手袋、そしてコーヒーを煎れるためのストーブもリュックに詰め込む。
さっきまで、雨粒がぱらりと来ていた。足下はまだ濡れているだろうから、スパッツも着ける。

 ハイキングコースの看板は新しくなっているようだが、アバウトなコース図である。林道脇に紅葉とともに
小振りのお地蔵さんが並んでいた。今まで気がつかなかったのが不思議。左側植林のコンクリ道。やがて砂利になり、
砂利も無くなって落ち葉の積もる地道となる。だんだん自然に戻っている様子。道脇はしっとりとした林。
なかなかいいやん。(^^)

林道
 巡視道の標識や林道分岐を見送る。その間、幾筋もの小さな沢が横切る。特徴のある丸い球状の苔むした岩を
過ぎると林道終点。雑木林の中に入って、林の中の沢を横切り植林の中へと入っていく。オフロードバイクの轍が
無惨な跡を残している。さぞかし楽しかろうが、小さな轍が沢となり谷になるかも知れない。止めてもらいたい。
 尾根向かいの杉ヶ沢コースに分岐する鞍部に着く。かつては良く来た所なのに、新鮮な風景だ。
ゆったりとした尾根にまだ青さを残す雑木が居並ぶ。良い感じ。時々カエデの紅がハッとさせる。昨晩の嵐で青い
落ち葉が多い。山頂への緩やかな登り。頭上は灰色の雲が残るが、思い出したように陽射しが入る。

稜線の落ち葉
 近畿自然歩道の道標もある分岐で山頂に向かう。えぐれた道の急登を少し頑張ると広々とした山頂に着く。誰もいない。
愛宕山・地蔵山は頂を雲に覆われていた。

雪雲の愛宕山
 無線で低徘を呼ぶが応答なし。そばのカップ麺にお湯を注ぎ、もう一度呼んでみる。たぬきさんが微かに聞こえる。
アンテナを交換されたのか、さらに強い入感。なんと愛宕山は雪だそうな。私は北山も今日の候補だったが、
とんだタイムスリップに遇うところだった。六甲のMXFさんとも繋がる。話をしていたらそばがのびてしまったので
腹ごしらえをさせて頂くことにする。

千ヶ畑を見下ろす
 さて、どこへ行こうか。久しぶりなので行きたい所はいろいろあるが、その一つは杉ヶ沢コースの炭焼きの谷。
山頂西の林の斜面をぶらりぶらりと下っていく。まだ葉がついているので、以前来たことがある所でも
全く別世界のように見えるから嬉しい。小さな尾根を北へ下って行けば杉ヶ沢コースに当たるだろうと
下るもなかなか辿り着かない。こんなに下るのかなと思う頃にやっと明瞭な踏み跡が横切っていた。

山頂西の森
 東の赤熊分岐に向け何度も谷を巻いて行くが、お目当ての炭焼き跡には会わなかった。気がつくと赤熊分岐である。
北の655ピークの展望も捨てがたいなと思いつつ、まだ木に雨粒が残っているのでヤブっぽい所は避ける。
南の山頂方面へと採る。登るほどに黄葉が広がり、なかなか良い感じが戻ってきた。

山頂
 今日二度目の山頂はやっぱり誰もいない。静かないい山だ。さて、コーヒーを煎れようかと思ったら肝心の
コーヒーを忘れていた。それ以外の道具は珍しく揃っていたのに、慣れないことをしようとするとこうである。
 ストーブの着火器が以前から良くないなと思って、とりあえず火を点けてみようと試みたが、やっぱり点かない。
じっと電極を見ていたら、たまに小さな火花が飛ぶだけで、ガスが出ていてもうまく着火しないようだ。
仕方がないので、野菜ジュースを飲んでしばらく眺めを楽しむ。鴻応山の奥の山影は以前判らなかったが
ひょっとして金剛山だろうか。その右には大阪湾がオレンジに光って見える。

 滑らないように気をつけて山頂を下りる。東の井手方面から巡視道に逸れて定番の雑木林に下りてみた。
あいにくの天気で陽射し少なく薄暗い雰囲気。引き返して帰ろうとすると、出し惜しみするように陽射しが届く。
昨夜の強風で振り落とされた落ち葉の斜面に光の筋が入った。これはこれでありがたい風景となる。

まだ青い
 山頂分岐から杉ヶ沢分岐の鞍部までは意外と長い。昼下がりになって頭上の木の上からは鳥の声が多く聞こえる
ようになった。植林を下り林道終点から黄緑色のトンネル、今年はどんぐりがどこも大豊作のようだ。
府道に出ると往きと同じようにお地蔵さんが並んで迎えてくれた。
雨に遭わず、しっとりした黄葉始まる山を堪能できて何よりでした。

林道入口の石仏


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2009.11.25. BY M.KANE