北摂・愛宕山から丸山のち笹尾彷徨    


峰池 (栃原めぐみの森)
■目的地:点名笹尾(431.8m)・愛宕山(514m)・丸山(571m) <山域:北摂・猪名川町>
■2.5万図:木津
■日にち:2004年2月28日(土)
■天気:晴れ後薄曇
■同行者:単独
■コースタイム:

  栃原めぐみの森入口 発(9:30)〜めぐみの森 健脚コース〜峰池(10:10−10:15)〜
  点名笹尾(10:25-10:30)〜愛宕山(11:05)〜旭ヶ丘への分岐(11:25)〜旭ヶ丘(11:30)〜
  高圧線下の林道へ合流Ca300m(11:45)〜林道 三叉路(11:50)〜丸山西の谷(12:15)〜
  丸山(12:30-13:20)〜丸山西の谷(13:40)〜林道 三叉路(13:55)〜鉄塔No.9下(14:05)〜
  砂露地(14:15)〜旭ヶ丘への分岐(14:30)〜笹尾彷徨〜林道合流(14:55)〜六瀬支所前(15:15)〜
  栃原めぐみの森入口 着(15:30)

【取りこぼしの山】 久々の北摂はどこへ行こう。取りこぼしのひとつ清水東の愛宕山。
大野山からのとんがりピークがいつも印象的だった。同じく取りこぼしの栃原めぐみの森もどんな
所か歩いてみよう。ついでにその横の堂床山も行ってみたいな。とよくばりメニューを秘めて
我が家を出る。栃原めぐみの森から愛宕山は慶佐治盛一さんの「北摂の山 下」にも記録があり、
参考にさせていただきました。

【入口】 栃原めぐみの森入口は県道沿いに看板がある。小広い空き地があるので隅の方に
停めさせてもらう。道脇に建築中の建物で、以前のような開放的なイメージから変わっていた。
民家の中のアスファルトを導標に従い歩いていくと右折して谷の道になる。早くもウグイスの
声が近くで聞こえる。3台ほど停められる駐車場のような広場にめぐみの森の説明板があった。
     
三蔵山も見える (栃原めぐみの森から)
【登り】 健脚コースを行ってみることにする。ゆるい林の散歩道かと思っていたらとんでもない。
結構な登りの続く山道。葉の落ちた雑木越しに回りの山が見えてくる。青空から降る日差しにも
春を感じる。木の階段に積もった落ち葉はカラカラに乾いて反り返っていた。
くねくねと小さなつづら折れで高度が上がりようやく許してくれそうな頃にベンチがある。
日陰の雑木林はいい感じの平坦道である。下草や低木が刈り取られ良く整備されている。
     
平坦道 (栃原めぐみの森)
【池からピークへ】 平井の森への分岐を見送りほどなく道標が峰池を指し、説明板もある。
明るい水辺はほっとする。堰の上を歩いて対岸へ渡る。堰の下の雑木林も冬枯れのいい感じ。
「森の玄関」を示す道標に従い少し歩くが、かなり距離がありそうなので引き返す。池の左岸から
最高峰へ向かうことに。切り取られた柴が整然とまとめられている。炭焼きの雑木林もこんな風に
手入れされていたのだろうか。かなりの手間が掛かっていると思われる。木の階段をゆるりと上っ
てのっぺりとした雑木林の中の踏み跡を辿ると道標の近くに三角点・笹尾が現れた。しばし休憩。

【愛宕山】 さて、ここから愛宕山を目指す。前衛峰が藪の上に顔を出している。
道は未整備のヤブに急変する。といっても人の通れる幅で踏み跡がある。少し荒れた雑木林から
松の砂露地へ出る。東に丸山がそびえて見える。思ったより離れているなぁ。先に進むと
低木がうるさくなるがそれでも道はわかる。ひと登りで前衛峰、行く手に杉の木を被った
愛宕山。その間は急坂の鞍部。岩があちこちと顔出す斜面を幹につかまり登ると小さな祠のある
山頂に着く。杉の木に覆われた静かなところだが、薄暗くて展望がない。すぐに引き返す。
鞍部手前の岩に腰掛け、陽だまりの中で休憩。
     
愛宕山の祠 
【旭ヶ丘】 前衛峰を上り返してピークを乗り越え、下りが平坦になってきたところで当たりを
つける。丁度テープが張ってある分岐を東へ下りる。できるだけ旭ヶ丘の住宅地は避けたいなと
思っていたが、共同受信施設に出て宅地が目と鼻の先。犬のほえる声が届くので南へ少し巻くと
少し荒れた谷に入る。谷を下ってササヤブを避けるようにさらに少し南へ巻くと幅2mほどの
そま道に出た。この道は地図にない。これを南下、高圧線の下を抜けて2.5万図にある実線道に
合流する。(林道 三叉路)ここまでの途中に栃原の森方面への細い踏み跡や巡視道がいくつか
確認できた。
     
丸山への上りから愛宕山 
【丸山】 林道を辿って北上し、堂床山と丸山の鞍部を目指すことにする。道はすぐに荒れて
川原のように石がごろごろしてくる。その時、眼前を立派な雄鹿が地響きを立てて横切った。
カヤの生い茂る広場を過ぎるとまた道が続くがかなり湿った感じ。こにに真新しい「ひまわり
クラブ」の手づくり道標があったのにはびっくりした。こんな荒れた道でも歩く人がいるんだと
心強くなった。やがて林道終点のような所に着いて細い山道が低木の中に入る。地図の峠部分より
かなり手前。支尾根を二つほど乗り越えて谷を登っていくと炭焼き窯の跡がぽつりと現れる。
さらに登れば踏み跡のはっきりした山道に合流して丸山寄りのつり尾根にのる。堂床山より
登りのきつくない丸山へと足が向いてしまった。山頂はご夫婦が昼食中。

【大休止】 アンテナと堂床山の間に剣尾山と横尾山が見える。東には竜王山が相変わらず。
金網フェンスの周りに植えてある檜が大きくなってきたので、この展望ももうすぐ隠れそうだ。
ここで昼食にする。無線のスイッチを入れたらIRCさんとTQFさんの交信が聞こえた。
この後、TQFさんと繋がる。とんがり山以来。

【笹尾へ】 ここからは丸山をそのまま西に降りてみる。獣道さえないが、そのうちに林道に
出会うだろう。かなり急な斜面だ。葉が落ちた雑木林。所々に岩が出る。下っていくと低木が
うるさくなってきたので右に寄りながら下ると、あっけなく登ってきた踏み跡に合流する。
相変わらずの荒れた林道。三叉路を北に曲がって、どこから栃原の森方面へ取り付くか思案。
一番確実そうな巡視道の標識から入る。鉄塔No.9を指している。カヤが生い茂っているなと
思ったが、歩く幅だけ綺麗に刈り取られていた。山すそをくねくね登り、巻き道から鉄塔下に
たどり着く。
     
丸山からの下り 
【彷徨】 その先の小さな谷に入った辺りから道がわからなくなった。とりあえず谷を登る。
低い松の間を抜けると砂露地にのる。往路でも覚えのある雰囲気。それならここは南へと思って
景色を見ると木々に囲まれよくわからない。こんな感じじゃないないだろうと早合点したのが
まずかった。北へ北へ消えそうな踏み跡をたどってみると最前旭ヶ丘へ降りたテープのある分岐に
戻った。あれ?やっぱり反対かと引き返すが、さっきの砂露地ではなかろうと少し西よりに
歩いていった。そろそろ峰池が出てきても良かろうにと思うが出てこない。あれあれ?
もう少し西かなとさらに西に傾いて歩く。すでに踏み跡はない。
 これはすでに迷ってしまったようだ。現在位置不明。南に向けばどこかに下りるだろうと
栃原の森へ戻るのは諦めて、とりあえずこの山から出ることを考える。しばらくすると
植林の茂る仕事道に出た。だんだん広くなって里に出る。民家の間を抜けると県道は六瀬だ。
舗装歩道をとぼとぼと、下りてきた丘を眺めながら栃原へ戻った。何時の間にか青空が戻った。
     
      六瀬の梅 (背後は笹尾の森)
【反省】 思い込みが重なってどんどん道を外したようだ。これは自分だけの判断の弱みである。
愛宕山から丸山まですいすいと行ってしまっただけに安易に考えすぎていた。
400mそこそこの山でもあなどればこんなことなってしまう。恐るべし笹尾の森。

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2004.3.27. BY M.KANE