北摂・爽快な雨森山とヤブな経堂の空          

冬枯れ  
雨森山へ
■目的地:雨森山(383.7m)・経堂の空(427m) <山域:北摂・兵庫県猪名川町>
■日にち:2004年12月12日(日)
■天気:晴れ後曇り
■同行者:裕太
■コースタイム:

   民田トンネル下 発(9:25)〜龍化吊橋(9:35-9:40)〜入山口[約170m](9:50)〜
   第二広場(10:25)〜雨森山(10:35)〜約305m峠(11:00)〜林道[約210m](11:10)〜
   約385m山(12:00)〜427mの西ピーク(12:25-12:50)〜経堂の空・427m(13:00)〜
   林道(13:35)〜民田トンネル下 着(13:55)

 今日は裕太が一緒に山へ行ってくれるという。昼から雨の予報なので早めに出発。
京都北山にしようかと思ったが、雨予報で雨森山に変更。過日のオフで貴公子さんから
コースが整備されていると聞いていたのでどんな感じか見に行きたいと思っていた。
雨森山だけでは物足りないので経堂の空にまわって東の尾根を下りたら周回できそうだ。
民田トンネルを出て「千軒」バス停の北から知明湖の周回道に入る。民田トンネルの下迄
戻り広い路肩に駐車。支度をする。

 龍化吊橋 
 しばらくは周回道を歩く。車道の下にある遊歩道は水没時立入禁止。残念ながら今は
水没している。相次ぐ台風の名残で水量が増えたのだろう。対岸を結ぶ立派な吊橋がある。
ここを渡って振り返ると青空と黄葉が綺麗。周回道に戻って短い龍化隧道をくぐる。
この下には手堀の隧道があるそうだが水面下で全くわからない。国道の新圓山トンネルの
北口下を通過して200m程行けば山側に地道の林道が上っている。足下に「入山口」と
書かれた切株が置いてある。なんだ、それほど整備されたという感じじゃないなぁと
素朴な山道を登る。クヌギの黄葉が残り朝日を受けて明るく輝く。清々しい道。

 葉の落ちた雑木林に「第一広場へ 近道」の道標がある。この林道も捨てがたいが
山道に惹かれるのでついついそちらへ。岩のごつごつした虎ロープもある道。
明るい雑木林は北摂と言うよりも、もう少し山奥の山、但馬や奥丹波の雰囲気がある。
まだ登り始めなのに何だろうこの雰囲気は。良い感じである。それは歩を進めると
ますます積み重なっていくのでした。晴天に加えて下草が刈ってあり落葉と相まって
開放感でいっぱい。東に高代寺山の山頂付近が大きく見えてくる。林道と合流して
心地よい遊歩道を歩くと北の経堂の空の脇に剣尾山のとんがりが顔を出しています。

 とにかく爽快 
 少し暗い雑木を過ぎて直ぐに明るくなったら第二広場の南ピーク。標高約365m。
ここからの眺めは南西に広く展開。六甲を背に石切山から鳥飼、大峰、古宝。
金網の塀に沿って南の方からも上がってくる小道がある。一通り眺めたら北へ。
50名以上のコミュニティ団体さんと鞍部ですれ違う。倒木が切って通りやすくして
あったり、至れり尽くせりの整備である。沢山の人に会った後の山頂は少し地味に
感じるほど静か。展望は良いとは言い難いが、冬枯れの木々から西に少し。

 注意ぃぃぃ 
 北へ下る。明確な道。深くえぐれたり倒木があったり。ハイカーにテープを付けない
よう呼びかける山主さんの札がある。これ程整備されればテープは不要かもしれない。
大山(経堂の空の別名)との谷からは山仕事の音が聞こえる。茨のあるヤブを抜けると
林道に出た。北へ真っすぐ登ってみる手もあるが、もう少しちゃんとした道があるので
はないかと林道を下ってみた。この道の周りは黄葉満開。重機の置いてある鞍部の
小広場を過ぎても、いい道どころか踏み跡すら見あたらない。

 伐採地の黄葉 
 あんまり下りても仕方がないので、伐採地の斜面の下で尾根へ向かうことにする。
どこからでも登れそうなので裕太にルートを選ばせてみるが、足場が取りにくくてヤブの
ある方向に行きたいと言う。説明して別の方から取り付いた。伐採地の上にある雑木林は
赤とも黄ともいえない色合いが青空に映えて伸びている。上を見る度その色彩にため息。
この斜面、何とクヌギの幼木が植えられている。いにしえの営みが続く貴重な里山かも
しれない。鹿の道をたどるように登っていくと明瞭な巻き道に出た。道なりに行けば
結局は雨森山から下りてきた鞍部に出るようだ。

 雨森山との鞍部へは少し下りるのでここで、雑木の中、上に行くことにする。
低木はあるも登りやすい。裕太も逞しく付いてくる。大きくなったものだ。やがて先程の
伐採地上端部に着いた。西の展望が良い。いつも思うのだが、ヤブから出た時の開放感、
これはヤブに喘いだ後でないと判らない爽快さである。まして良い眺めが待っていたら
最高の贈り物。約385m山。ここからは羽束山、三蔵、大船、清水東の愛宕山、そして堂床、
竜王、三草の猪名川三山。特に三草山の迫る姿は印象的です。

 三草山 冬枯れ 
 さて、昼も近いので眺めを楽しんだ後は東のピークへ明るい雑木林から鞍部を登り返し
てササの茂る斜面を少しがんばる。やっと着いたピークは経堂の空の双耳峰のひとつ。
12時を過ぎているので裕太にエネルギーを補給しないといけない。昼食。静か。コンコンと
コゲラの音が響く。E充填後は明るい雑木林を抜けて427mピークに着く。4年ほど前に
来た時と様子が違う。ササが大きく生い茂って展望どころではない。どこに下りたら
いいかも判らないほどだ。ササが低ければ東に妙見山とか見えるのに残念。

 問題はどう下りるか。前は作業道があったがササで隠れてしまっている。脇の雑木を
少し下りて作業道に入ってみたがやはりヤブ。茨も多い。元に戻って雑木を下る。
もう一度作業道へ出ようと試みたがヤブは変わらず。仕方ない、雑木の斜面を下りよう。
下りた先のヤブに不安がかすむが断然下りやすい。天気も曇ってきて心象風景そのもの。
少しの低木ヤブを抜けたら小道があった。が、直ぐにヤブ。当たりをつけてカヤトの
ヤブを抜けたら荒れた林道に出た。

 林道下り 
 知明湖対岸の冬枯れ山並みを見ながら、小石や枯れ枝の散らかる林道を下りていく。
予定通り4年前と同じ所に出ました。あとは周回道から駐車地へ。頭上の国道を走る
車の音が耳に痛い。そろそろ雨が落ちてきそうなので引き上げることにしましょう。

  経堂の空について   

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2005.1.1. BY M.KANE