平成11年度第1回デジタル1種 基礎科目



第1問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び番号を記せ。

(1) 図−1に示す回路において、矢印のように電流がながれているとき、抵抗R2の値は、( ア )オームである。ただし、電池の内部抵抗は無視するものとする。
 @4  A6  B10  C16  D24
       


(2) 図−2に示す回路の力率(抵抗Rに流れる電流と全電流Iとの比)は、( イ )である。
 @0.2  A0.5  B0.6  C0.7  D1.0

      


(3) コイルAを流れる電流がΔt秒間にΔiアンペアだけ変化したとき、コイルBに誘導される起電力eは、コイルA、B間の相互インダクタンスをMヘンリーとすれば、( ウ )の関係式で表される。

   


(4) Rオームの抵抗、Lヘンリーのコイル及びCファラドのコンデンサを直列に接続した回路において、加えた電圧の角周波数をωとすると、ω=( エ )のとき、回路の電圧と電流は同相となる。

   


第2問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び番号を記せ。

(1) PN接合に順方向のバイアス電圧を加えると発光するダイオードを、( ア )という。
 @APD  ALED  B光電池  Cツェナーダイオード

(2) 図−1において、信号源の電圧Vsと入力側に戻る電圧Vfによって、増幅回路の入力電圧Viを合成するとき、VsとVfとが( イ )の関係にある帰還(フィードバック)を負帰還といい、( ウ )回路の周波数特性等の改善に用いられる。
 @増幅    A同位相  B共振    Cスイッチング  D発振
 Eクランプ  F逆位相  G同一振幅  H異なる周波数

      


(3) 任意の入力波形に対し、狭い振幅レベル間に入る部分だけを取り出す回路を( エ )という。
 @フリップフロップ Aクリッパ  Bクランプ回路  Cゲート回路   Dスライサ  E遅延回路


(4) 純粋な半導体の結晶に不純物原始を加えると、( オ )結合を行う電子に過不足が生じ、その結果、キャリアが発生し電気伝導に寄与する。
 @共振  A共有  B拡散  C静電  D磁気


第3問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び番号を記せ。

(1) JIS X 0122(2値論理素子図記号)において、排他的論理和(EOR)素子を表す図記号は、( ア )である。

     


(2) 次の論理関数Xは、プール代数の公式等を利用して変形し、簡単にすると、( イ )になる。
  


(3) 図−1〜図−4は、NANDの論理素子のみを用いた論理回路を示したものである。このうち、入力a及び入力bの論理レベル(それぞれA及びB)と出力cの論理レベル(C)との関係が、
  
の論理式で表すことができる論理回路は、( ウ )の回路である。
 @図−1 A図−2 B図−3 C図−4

    



(4) 図−5の論理回路は、入力a及び入力bの論理レベルと出力cの論理レベルとの関係から、( エ )の回路に置き換えることができる。
 @AND  A図NOR  BOR  CNAND  DEOR(排他的論理和)
 
  



第4問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び番号を記せ。

(1) 図−1において、電気通信回線への入力電力が( ア )ミリボルト、その伝送損失が1キロメートル当たり1.0デシベル、減衰器の減衰が5デシベルのとき、電圧計の読みは、18ミリボルトである。ただし、変成器は理想的なものとし、電気通信回線及び減衰器の入出力インピーダンスはすべて同一で、各部は整合しているものとする。
 @32  A38 B80  C120  D160  E180

     


(2)( イ )線路における入力インピーダンスは、その線路の特性インピーダンスと等しくなる。
 @無限長の  A他端を開放した  B他端を短絡した 


(3)図−2に示すアナログ方式の伝送路において、受端のインピーダンスZに加わる信号のレベルが−2[dBm]で、同じ伝送路の無信号時の雑音レベルが−64[dBm]であるとき、この伝送路の受端におけるSN比は( ウ )デシベルである。
 @−66  A−62  B−32  C32  D62  E66

     


(4)ある伝送路の送信端における信号電力をPsワット、受信端における信号電力をPrワットとするとき、この伝送路の伝送損失は、( エ )デシベルで表され、Pr<Psのときに伝送損失が正の値となる。

     


第5問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び番号を記せ。

(1) アナログ方式の変調技術には、AMとFMがある。AMとFMとを比較した次の記述のうち、正しいものは、( ア )である。
 @ AMでは搬送波の周波数が変化するが、FMでは搬送波の振幅が変化する。
 A FMの側波滞は一対であり狭帯域システムであるが、AMでは多くの側波滞の対が生じるので広帯域システムである。
 B 同じ音声信号を伝送する場合、FMは、AMよりかなり良好なSN比を示す。
 C AMシステムは、通常、FMシステムより回路構成等において、複雑である。


(2) 複数電話回線の音声信号を周波数分割方式により多重化するには、各電話回線の音声信号でそれぞれ、異なった周波数の搬送波を( イ )する必要がある。
 @コード化  A同調  B標本化  C変調


(3) PCMシステムの特徴に関する次の記述のうち誤っているものは、( ウ )である。
 @ 与えられた帯域幅に関して、優れたSN比特性をもつ。
 A パルス再生中継により、SN比を損なうことなく長距離伝送ができる。
 B 基本的な雑音としては、伝送雑音と量子化雑音とがある。
 C 音声など同程度の情報量の転送において、アナログ伝送方式の振幅変調システムと比較して、所要帯域は狭い。


(4) PCM信号の元の音声信号は、PCM信号を復号して( エ )信号に戻したパルス列を、低域フィルタに通して取り出すことができる。
 @PPM  APAM  BPNM  CPWM


(5) 光ファイバには大きく分けて、SM形とGI形とがある。このうち、SM形の伝送特性をGI形の伝送特性と比較して示すと、おおむね、次の表−1の( オ )となる。
 @A  AB  BC  CD

   




  Ans.

解答
 問1(ア)@ (イ)B (ウ)C (エ)A
 問2(ア)A (イ)F (ウ)@ (エ)D (オ)A
 問3(ア)B (イ)D (ウ)C (エ)A
 問4(ア)C (イ)@ (ウ)D (エ)B
 問5(ア)B (イ)C (ウ)C (エ)A (オ)@



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