title ライトをうまく使おう

 
 車社会では他のクルマとのコミュニケーションをはかることが欠かせない。わが道を行って事故るのは勝手だけど、そんなことを望む人はいないはず。もし「クラッシュこそ公道の醍醐味!」とかいう人がいたら、即刻免許証を返還してクルマを売り払って欲しいよ。一口にコミュニケーションといってもいろいろあるけど、まずは大御所であるヘッドライトでの意思伝達の方法を教えよう。正直言って今回のは誰もが知っているような内容だから、確認程度に思ってくれて構わないよ。
 
 ヘッドライトを動かすといっても、可能な操作はあまり多くない。
 
・ロービームを点ける
・ロービームからハイビームにする
・ハイビームからロービームに落とす
・ライトを消す
・パッシングする

 
この5つくらいだろうね。高級車に乗っている人は、ヘッドライトのウォッシャー液を噴出させてワイパーを稼動させるなんてこともできるかもしれない。だけど見たほうは????さっぱりワケ分かんないから、意思疎通の道具にはならないだろう、ってことで却下。対向車と「ライトを拭いたら広島カープの勝ち!」なんて取り決めをしておけば別だけどね。
 
辺りが暗くなってきた………ロービームを点ける
 
 当たり前でしょ?バカにすんなって感じでしょ?でもこれは最も単純にして最も重要なコミュニケーション手段だ。ライトを点けるのは、「自分の見たい物を照らし出して見えるようにする」他に、「自分の存在を他者(クルマのことも歩行者のこともあり)に知らせる」って意味がある。暗くなってきて周囲が見にくくなってきたら、自分のクルマも周りの人に気づかれにくくなってるってこと。さっさとロービームをつけて自分の存在をアピールしよう。安全運転のためのパフォーマンスはいくらやっても構わないからね。問題はどんなタイミングでライトオンかなんだけど、367はスピードメーターが読みにくくなったら点けることにしてる。道路上はまだそんなに暗くないけど、遅すぎるよりは早すぎるほうがマシだ。
 
 真っ暗になるまではロービームではなく車幅灯(スモールと呼ばれることが多い)を点けるって人もいるだろう。でもこれはオススメできない。基本的に停車時に点けるものだってのもあるけど、それよりもヘッドライトを点け忘れるのが怖い。真っ暗になったらほっといてもロービームに変えるって思うでしょ?街灯が全くない田舎道ならそりゃそうだよ。でも街中の幹線道路みたいなそんなに暗くない道だと、わざわざ自分のライトで照らさなくったって十分明るいから、「ヘッドライトを点けなくちゃ」という意識が働かないことがある。周りの明るさが適度だとライトの操作を忘れちゃうってのは、トンネル抜けた後でライト消し忘れることからもわかるでしょ。先に街灯がないのを知らずに暗い細道へ曲がったら、ライトが点いてなくて歩行者が見えなかったなんて言い訳にもならないよ。車幅灯の悪いところ(?)は、スピードメーターなんかは光っているから、車内ではライトが点いているように錯覚してしまうこと。安全に走りたければロービームにするクセをつけるべきだろうね。
 
 ついでに書いとくと、無灯火運転は点数1点、酒気帯びだと7点。罰金は大型で7000円で原付でも5000円だよ。取締りしてるとこなんて見たことないけどネ。
 
先頭での信号待ち………ライトは消さない。ハイビームはロービームに落とす
 
 街中で信号を待つときにライトを消す人って結構多い。そんなにバッテリーが心配か?とつい思いたくなってしまうが、理由を聞けばだいたいの人が「歩行者や対向車が眩しいから」と答えるようだ。そのとおり!だからロービームに落とす。それだけでいい。夜は暗くて周囲の安全確認がしにくいから危ないモンだよね。だからライトは点けっぱなしで、必然的にアイドリングストップもしないのが正解だ。走り出すときにはできるだけ早くスタートしたいでしょ?とっさにライト点けて周囲の安全を確認してアクセル踏むなんてのは、並みの芸当ではできないよ。そんなときはどうしても安全確認が怠りがちになっちゃうから、前もって明るくしておいてやろう。勿論他のクルマに自分の存在をアピールする意味もあるよ。カーブなんかを曲がってきたクルマは光軸がどうしてもずれてるから、暗いところを空いていると錯覚しちゃうことだってあるよ。念には念をってことだね。
 
空いている道で対向車が近づいてきた………ハイビームをロービームに落とす
 
 いわゆる減光義務ってやつだね。暗い道を走るときにはハイビームにするのが基本。なるたけ明るくして走るほうが安全だからね。でもフォグランプは霧が出てない限り使っちゃいけないよ。フォグを点けなきゃ前が見えないようじゃ、そりゃスピード出しすぎ。フツーに整備されたクルマをフツーに走らす限りはハイビームで十分だ。そして向こうのほうから対向車の光が見えてきたら、スピードを落としてロービームに切り替えよう。ハイとローじゃ照らし出される距離がずいぶん違うから、減速することが必須だ。
 
 ちなみに減光等義務違反の罰則は無灯火運転と一緒。やっぱり取り締まっているのを見たこと無いけど(どうやってやるのかも疑問)。
 
対向車のハイビームが眩しい………パッシングで合図
 
 こっちはローに下げているのに、対向車がハイビームのまんま近づいてくることってあるよね。当然ながら眩しいから、こいつは相手に注意を促す必要アリだ。平坦な道でこんな目に会ったんだったら、とりあえずチョコンとパッシングしてみよう。気が付いたらローに下げてくれるはずだ。腹立ててハイビームにして対抗したりしちゃだめだよ。幻惑されると危険だから減光する必要性があるんでしょ。対向車を危険な目に会わせてどうする?
 もし光軸を下げてくれないようなら、しかたないので左のほうへ視線をずらそう。車線の左に寄って走るのも有効ではあるけれど、歩行者やガードレールに近づくというリスクと照らし合わせて判断してね。
 
 坂道で眩しい目に会ったらどうするか?実際難しいんだよね、これが。道のアップダウンによってはロービームでも眩しいんだもん。泣き寝入りするか合図だけしてみるか…それはあなたのキャラクターにかかっています…
 
対向車を自分の前で右折させてあげる………パッシングで合図
 
 右折しようとするクルマのせいで対向車線の流れが止まっている…なんてとき、道を譲ってあげたくなるよね。ちなみに367は、バックミラーを覗いてどっちの車線がより混んでいるかを確認して、自分の後ろが少なくてすぐ抜けられそうなら譲らないけど、反対車線が渋滞になりそうだったら止まってあげる。この判断は人それぞれだよね。でもせっかく譲ってあげる気になっているのに、相手がなかなか動き出そうとしないので、業を煮やして鼻先をかすめてしまう…こんな経験誰にだってあるでしょ。チンタラしている相手も悪いが、安全確認に時間をかけるのは責められることじゃない。ここは相手をさっさと行かせる方法を考えよう。
 
 ポイントとなる点は3つ。
 
・自分の前のクルマとの車間をかなり広く空けて減速する
・なるべく遠くからパッシングする
・急かすように何度も合図しない

 
 だいたいにおいて、空間を広くとってあげるだけでは、道を譲られているのかどうか判断しがたい。だからこそパッシングするんだけど、スペースもきっちりとってやらなくちゃいけないよ。その方がさっさと通り抜けてくれやすいし、安全マージンたっぷりだ。そして、減速し始めくらいで一度相手にピラッとパッシング(@)。気づいてくれれば、前のクルマが抜けると同時に横切ってくれるはずだ。もし気づかなければ、前のクルマが相手の横を抜ける時にもう一度ピラッ(A)。うまく連携できれば自分の車速がゼロになってしまう前に加速し始められる。ってことは、エコ&セイフティー運転にも効果大だ。
 
 もし相手が気づくのが遅れて近寄ってしまったとしても、急かしちゃいけないよ。「あ、譲ってくれてるんだ、急がなきゃ」という気持ちが安全確認を怠らせて事故を起こすことってよくあるから。親切のつもりが大きなお世話になっちゃったらイヤでしょ。ここはゆっくりと横切らせてあげよう。そのためにスペースを広くとるんだし… 
@
A
B
C
D

 道譲ってあげたのにお礼をしなかったなんて腹立てるのもバッテンだ。譲り合いの精神は当然のことだし、相手も手をあげることより安全に曲がることを考えているんだから。まぁ逆に譲ってもらったときにはきちんと挨拶したほうがいいけどね。367は自分の前のクルマが道を空けてもらったときにもお礼する。右折の本人もありがたいだろうけど、後ろで待っている人にとっても嬉しいことだからね。
 
 余談になるけど、夜に道を譲るときライトを消しちゃうクルマがある。結構一般的にやられている合図なんだけど、やっぱり夜はライトを点けておくのが基本だと思う。そもそも止まってしまう前に意思疎通出来てなきゃ…
ガソリンスタンドなどから合流する人を入れてあげる………パッシングする
 
 基本的には右折車に道を譲るのと変わりがない。要するに「入れたげるよ」って気持ちをいち早く相手に伝えたいからパッシングするんだ。
 
 自分の前に一台増えるわけだから、なんとなく損したような気分になるかもしれないね。でもうまいことスピードを殺してスムーズに合流させてあげれば、目くじら立てて怒るほど時間がかかることじゃない。少し遅れるといったところでクルマ一台と車間距離のあわせて15m程度のことでしょ。60km/hで走れば数秒のことだ。流れに掉さすような入り方でないのなら、「どうぞお入りください」とやったほうが気楽でいい。手を上げてお礼なんかされるとチョッピリいい気分だしね。
 
 合流の際に気をつけなくちゃいけないのは、対象のクルマがこっちをまっすぐ見ている場合、彼(彼女かも)は進行方向を見ていないってことだ。当然前を向いて安全確認してから走り出さなくちゃいけないから、あまり距離を詰めたりパッシングを繰り返したりせずに、ゆっくり合流させてあげよう。逆に前を確認してるときにはパッシングを見られないから、どちらかといえば車間を空けることを重視しようね。
 
高速道路の追い越し車線で、遅いクルマをどかす………パッシングする

 ゆっくりしたスピードで延々と追い越し車線に居座るクルマっているよね。時には走行車線と並走したりして、速い車は抜くことも出来ずイライラ。重い荷物を積んでるトラックが追い越しに時間かかるのは理解できるけど、「制限速度は100km/hじゃぁぁ」とばかりに我が物顔で走りつづけるヤツの気が知れない。367は数あるマナー悪い運転の中でこれが一番嫌いなんだ。一車線の道路で遅いクルマがいるのはなんとも思わない。でも速度差のある複数車線だったらちゃんといるべき車線を走れよ。キープレフトも立派な規則だし、そもそも追い越し車線は追い越すときしか走っちゃいけないのに…まぁこういうのには退いていただくより他ないね。左から抜くってワザもあるけど、これはやめたほうがいい。ジグザグ運転は何よりも危険だし、左に車線変更したとたん前のクルマが走行車線に戻ってくるなんてケースもある。意地でも走行車線に戻らせたほうがマシだと思う。
 
 チンタラ走るのをどける方法の中でパッシングが最もポピュラーではあるけど、この頃は右ウィンカーを点けるってのも浸透してきてるらしい。どうしてかっていうと、パッシングが攻撃的で威圧するようなイメージを与えるからだそうな。馬鹿言っちゃぁいけないよ。パッシングが攻撃的なんじゃなくて、攻撃的なパッシングをするヤツがいるってだけの話だ。だいたい後方確認なんてルームミラーですることだけど、あの小さな鏡の中でウィンカーがチカチカしているのがハッキリ見えるだろうか?え、見える?そりゃ車間詰めすぎだよ。すぐ後ろに迫ってあおるんだったら、攻撃的なことに変わりないんじゃない?まぁウィンカーも夜ならハッキリ見えるし、昼間だって点滅してることぐらいは分かるから、一つの手ではあるんだけどね。後続車に「前をどかそうと頑張ってます」って教えられるメリットもあるし、他のクルマが使うことも考えると、右ウィンカーに「進路を譲ってください」って意味があることくらいは覚えといたほうがいいかも。「こいつウィンカー消し忘れてらぁ」なんて勘違いをしなくてすむようにネ。それを踏まえた上でパッシングのいいところは、ルームミラーさえ覗いてくれれば、かなり遠くからでも気づいてもらえるってことだ。要はマナーのいいパッシングをしようってことだね。
 
 さて実際にパッシングするときはどんな感じになるだろう?まずは遅いクルマにどんどん近づいていくわけだから、遠くからパッシングをピラリ。気づいて加速しているような様子が見えたなら、それ以上パッシングすることなく車間を確保しながらついていこう。勿論ルームミラーを見てくれなければ気づきゃしないから、そうしたら車間を保ちつつ時間を置いてピラリ。車速は前のクルマと同じくらいになっちゃうけど、気づいてくれるまでこれを繰り返すんだね。こう考えてくると要点は二つだ。
 
車間は絶対に保つこと
パッシングを連発しないこと

 
 高速道路では何があろうと車間を詰めるのはご法度なのだ。プロのレーサー同士とかなら後ろにピッタリついても平気かもしれないが、それは前を走るドライバーの技量が信頼できるから。相手がどんなドライバーだか分からないのに、信頼なんかしちゃいけないよ。ふとルームミラーを見るとあおられてたなんて場合、人によってはパニックに陥って急ブレーキを踏んじゃうことだってあるよ。そうしたら一緒にお陀仏だ。パッシングを連発しないのも、相手に安心して「どこうかな」と思わせるためだよ。パッシングはいろんなシチュエーションで非常に有効な手段なんだけど、強い光を相手に当てるってことだから、マナーを守って使うようにしよう。
 
道を走っている最中、対向車にパッシングされたら
 
ライトが点いている
 
 これはみなさまご存知でしょう。トンネルでライトを点けたまま、外に出ても消し忘れているのを教えてくれているんだね。ライトが点いているからといって、明るい昼間なら何の迷惑もかけないけど、点けてる理由も特にないので消してやろう。このとき片手を挙げてお礼をするとbetterだ。
 
警察が取締りをしている
 
 意外と知られてないのがこれ。特に速そうな車や、実際に飛ばしているクルマに対して教えてくれることが多い。タンポポ号も速そうに見えるのか、結構な確率で教えてもらえる。軽なんかだと恩恵をこうむることは少ないかもしれないけどね。対向車にパッシングされる覚えがないなら、この取締りを疑ってみよう。具体的にはスピードを落とし、標識を確実に守るってことだね。
 
お友達の挨拶
 
 自分たちはいいけど、周りの人たちにとっては意味のないパッシング。楽しいけどホドホドにしよう。
 
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