title MT vs AT

 
 燃費良く走るためにはMT(マニュアルトランスミッション)が良いか、はたまたAT(オートマティックトランスミッション)が良いか…。こういった書き方をすると、いかにもマニュアルで乗りなさいって言っていると勘違いされる方がいると思うんだけど、そんなことではないのよ。だからここでは、場合によってはATの方が有利な場合もあることをお話ししよう。
 
 確かに、「ようし、燃費良く走るぞぉ」と意気込んだときには、いかに良くできたATでも、MTをちょこまかシフトチェンジして最高の燃費を出すのには敵わない。でも、MTがATに(車種にもよるが)まず敵わない時ってのも存在する。それはどんな時だと思う?考えてみてもすぐには思いつかないかも知れないけど、意外や意外、実は高速道路を走っている時なんだ。オートマってのはマニュアルのギアとは違い、プラネタリーギアやサンギアなんかを使って、しかも力の入出力をするギアがコロコロ変わる複雑なメカニズムだ。止まっているときでも多少の駆動力を掛けているから、燃費には当然悪影響を及ぼす(OPEL VECTRAのようにニュートラルコントロール、これは一定速度以下に車速が落ちるとギアを自動的にニュートラルに戻すというもので、こういったものあるなら話は別だが、それでも多少は悪いと思う)。オイルを介する複雑なメカニズムだから普通に走るときでもパワーをロスする。だから、山道だろうが街中だろうが、きちんとギア選択をしたMTに敵わないのは当たり前なのだ。ATはもとから多少の無駄を前提に作られているし、現在の(特に日本の)ATはそれだけの価値をきちんと持っているから、文句つける気はないけど。
 
 では、高速道路ではどうしてATの方が燃費が良くなるのか?それはトランスミッションのギア比に関係があって、だいたいのATでは全ての速度域をカバーするためにフォース、あるいはオーバードライブのギアが、MTの5速よりハイギアードになっていることが多い。要するに、あまりエンジンを回さずに速く走れるって事だ。高速道路で一定速運転をする時なんて、さしたるパワーは必要ない。100km/h巡航時で必要なパワーなんて確か10PS程度だったんじゃないかな?そんくらいのパワー、どんな車だって出せるし、トランスミッションの種類にも関係ない。だったらエンジンをあまり回さずに走れるATの方が有利って訳。
 
 上の方で普通に走るにはMTの方が絶対有利って書いたけど、実際の所はそうでもないとも思うんだよね。だって、MTをうまく操れる人なんてそうそういないもん。無闇にクラッチ切った状態でエンジンぶーんとか吹かせば、そりゃ燃費だって最悪のものになるだろう。367だってMTの車に乗ってイキがっているけど、ホントはATとの差が出てくるほどうまく走れているのか分からない。運転に自信のない人だったら、むしろATに乗るべきなのかも知れないね。誰がどんなふうに乗っても同じ走りで同じ燃費。車のメーカー、特にトヨタを中心とした日本のメーカーって凄いよね。頭下がるよ、ホント。でもね、燃費トライアルをやるのなら絶対MTの方が楽しいよ。これは確実。
 
 これまではATということでトルクコンバーター型のATのことを話してきたけど、この頃普及してきたCVTだと話が少し違ってくると思う。こいつは二つの円錐の間をベルトで結んで…って書いても分かりにくいので、自転車の(3*7とかの)ギアを想像してもらったら分かりやすい。自転車の場合はギアが前3枚後ろ7枚とかになってて間をチェーンで繋いでいるけど、CVTの場合はこの3枚もしくは7枚のギアが円錐状に一塊りになっていて、この間をベルトで繋ぐ。ギアが変わるということがないのだからシフトショックなんてものはないはず(乗ったことはない)。クリープも起こらないし無駄な駆動力もかからないのでパワーロスも少ない。当然燃費も良いということで、「夢のトランスミッション」と呼ばれていた。果たしてどこまで効率がいいのかは知らないけれど、これからのCVT搭載車なら、MTに勝る燃費を実現することも可能ではないかと思われる。CVTの欠点として、ハイパワーの車には利用できないということがあったんだけど、この度のグロリアで日産が実現してしまった(トロイダルCVT)。クルマ自体はあまり評価されていないようではあるけど、日産の技術力はやはりものすごい。
 
 ホントはATでもMTでも、要は心がけだけなんだけどね。
 
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