エコドライブ

本気!?エコドライブ! 実際に活用できなきゃ意味がない!


3秒より2秒の真意


今回は少し脱線、というか細かい補足。細かいコトは気にしない、もしくは面倒だという方は読み飛ばしてもらって構わない。が、結構本質的な話なので、読んでおいた方が良いとは思う。
 
自分の前の車間距離が広ければ広いほどスムースに走れる。エコドライブし易くなる。それなのに、どうして車間は2秒がベストなのか。★ bestは『2秒遅れ』で流れるの最後を読んで(いくらなんでも3秒より2秒の方がbetterってことはないんじゃない?)と感じた人もいるだろう。
 
正直言えば、3秒の方がbetterなことも多い。かなり多い。3秒どころか4秒、5秒、車間は広けりゃ広いほど走りやすい。しかし一応2秒をbestとしておく。
 
私が言っても信じないだろうから、東京大学教授の西成活裕氏著の『渋滞学』に助けを求めよう。
 
高速道路での実測値ではあるが、流量(単位時間あたりに通り過ぎることのできる車の数)は、密度が1kmあたり25〜30台くらいまででは単調に増加するが、それ以上になると減少する。
この最大流量となる密度を臨界密度と呼び、それ以下を自由流、それ以上を渋滞流と呼ぶ。意味は字の如くだ。また、最大流量がすなわち最大これだけ走れるよっていう交通容量となる。
 
車が少なければ走りやすいものの、青天井にスピードを出したりしない。高速道路なら100km/hくらいで流れるだろう。しかし速度が高くても車の数が少なければ(密度が低ければ)通り過ぎる車も当然少ない。だからスムースに走れるうちは密度が上がるにつれて単調に流量が増加する。
一方、密度が高くなってくると次第に混雑して思うように走れなくなる。流れの速度がどんどん下がっていく。1kmあたり50台にもなると10km/h程度まで落ち込んでしまう。車はたくさんいるけれど、流れていかないので流量は下がってしまうという訳だ。
 
1kmあたり25台の密度というのは、割り算すれば一台あたりの占有距離が40mである。100km/hなら1.44秒で走ってしまう距離ではあるが、密度が上がるにつれて流れる速度は下がる。これくらいの密度ではだいたい70km/h程度まで下がっているので、40mがだいたい2秒の車間距離になる、という計算だ。
ここでは高速道路の数字だが、一般道では速度が下がる分道路の走りやすさも低下するので、2秒という数字はそれほど変化しないと思う(※本にはその言及はないので、私自身の考察です)。
 
要するにこうだ。
密度が臨界を越えて高いと(極端には渋滞して数珠繋ぎになっていると)車がたくさんいるので多くの交通量のように錯覚するが、それよりも2秒の車間を保って流れて行った方が、実際にはずっと多くの車が通過できる(これは車間1秒より2秒がbetterということを意味する)。
密度が臨界より低いとき(自由流)には車間を広くとっても流れの速度に変化はないので後続車に影響を与えないが、臨界を越えてしまったとき(渋滞流)2秒を越えた車間をとると、後続車の占めることのできる距離を圧迫してしまい、新たな速度低下を招いてしまう(3秒より2秒がbetter)。
 
平たく言えば、広い車間をとりたければ、周囲に迷惑かからないかよく見ろってことだ。
 
ついでに心理的な面から考える。
エコドライブしてスムースに走ろうと心掛けると、どうしても車間を余計に広くとりがちになる。それは必ずしも悪いことではないのだが、3秒や4秒の車間をとるクセがついてしまうと、なかなか2秒に詰められなくなる。空いている道なら構わないが、先ほど説明したような臨界を越えた密度の場所では、知らずのうちに他車に迷惑をかけてしまう。
実を言えば、それでも車間を広くとる方がbetterな場面もなくはない(前方が渋滞しているとか)のだが、その判断はムチャクチャ難しいので安易に勧めることはしない。
 
これらの理由から、雨天など道路状況によって修正の余地があるものの、基本的に車間は2秒遅れでついていくのをbestと覚えてほしい。もっとも無理までして詰める必要はないが。
まぁどちらかというと、狭まりがちな車間を2秒まで広げようってのが趣旨。広々車間だと走り易くて勝手に追いつくものだし、広すぎるのを2秒まで詰めようって場面はそうそうないだろう。