地蔵堂(じぞうどう)

 地蔵堂の左側の道は金太郎の生家や金太郎が産湯に使った夕日の滝に通じる。 右側の道は足柄峠に至るが、今でも民家が無く厳しい山道となる。 従って、地蔵堂地域は足柄峠へのベースキャンプのような役目を果たしたと思われる。
地蔵堂は六縁山誓広寺(ろくえんざんせいこうじ)と言い足柄地蔵尊を祭り敷地内には数多くの石仏群も見られ、多くの人々の願いが漂っているようにも感じられる。
 ここには『鬼鹿毛馬頭尊』があり、他の『馬頭観音』との違いがある。 辞典によれば鹿毛は馬の毛色のことで、たてがみ・尾・下肢の下部が黒で全体は茶褐色の馬の意味と記されているので、恐らくこのような高地に適した馬が活躍していたものと思われる。

【石仏に使われている文字の解釈】
鹿毛:馬の毛色。たてがみ・尾・下肢の下部が黒で全体は茶褐色。
大乗:大乗仏教。平等と成仏を説く。世界観・人生観も積極的である。
妙典:すぐれた法を説いた経典。仏教の教典。
供養:法会を営むこと。
地蔵菩薩:一切衆生の苦を除き、福利を与えることを願いとする菩薩。

 

『地蔵堂』の全景。

地蔵尊敷地内の『鬼鹿毛馬頭尊』。

 

 

 

地蔵尊敷地内の『大乗妙典 供養塔』。

地蔵尊敷地内の石仏群。

 

 

足柄峠