Skier 読者特派員報告
【プレイガイドトラベル】カナディアンロッキーと大陸横断鉄道の旅8日間
(「見切り発車」版=1997年3月6日作成、第2版=3月23日夜更新)



僕、山口は岩岳SSのイントラ。
自慢のテクニカルの技術をひっさげ
ダイナミックパラレルに挑戦した!!

●読者レポーター 山口一朗(大阪府・22歳・学生)

1988年10月15日発行 山と渓谷社「Skier '89・No.3」より転載



  この記事が載った紙面です。

「Skier'89 ・No.3」の記事面  レポーターという大役を任せられた以上、ほかの人の分まで見てこよう。そう思ってふ たつのテーマを決めた。ひとつはスキースクールに入校してみること。もうひとつは英語 がどれだけ使えるか試すことである。まがりなりにも岩岳SSインストラクター、SAJ テクニカルだ。明日と明後日のレッスン中に転んだりしたら、日本スキー界の恥だ。こん な大げさなことを考えながら、レッスンに臨んだ。
 4月21日、レイク・ルイーズで1時間、マーク・リッジリーくんのレッスンを受けた。 日常会話には少し自信があった僕だが、専門用語があるのを忘れていた。プルークボーゲ ンはSNOW PLOW、ウェーデルンはSHORT RADIUSというらしい。説明 を聞き取るのに、少し時間がかかったが、マークの滑りは強く印象に残っている。カナダ でいうDYNAMIC PARALLELだ。なんと大きな滑りなんだろう。イキイキと かノビノビといった形容が似合いそうな滑りだ。体は僕より小さいのに、滑りは明らかに 大きかった。正直いってショックだった。
 22日、マリアム・シュマンクさんのレッスンを受けた。マリアムと僕は、実は2度目の 対面だ。20日に足慣らしをしていたとき、ちょうどレッスン中のマリアムに会った。日本 のスキー雑誌のレポーターでイントラだといったら、妙に興味を示してくれた。「レッス ンを受けると思う」というと、ますます喜んでくれた。
 SAJでも先シーズンからかなり上下動を意識した滑りを強調しているが、カナダでは もっと大きなものを教えていた。日本ではできるだけむだを省いてコンパクトにまとめ た、合理的な滑りが主流だ。見た目にはきちっと整い、スキーにうまく力を伝えている。 ただ、マークやマリアムにいわれたのだが、僕の滑りが変化に乏しいというのは本当だろ う。「きれいだしよいと思うけど、もっと動きがほしい」と。そういわれて、去年のクラ ブの冬合宿に来てくださった小野塚喜保デモの滑りを思い出した。コンパクトな動きで も、滑りはとても「大きく」見えた。マークたちの大きさとも違う。実際に日本の滑りと は「違う」滑りを見て、足元がよく見えるようになった気がする。さらに努力を重ねなけ ればと悟った。






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