猛暑通り越して酷暑
 ミンミンと五月蝿いセミの声にさえ殺気立つ酷暑

 あまりの暑さに、
 「キジも鳴かねば撃たれまい……セミよ、お主も撃ち落して食ってやろうか?」
 と脅し掛けたものの、その姿を通りすがりの隣人に見られて生き恥をかいたその日



 拙者が運営する同盟では企画の開催もあって盛り上がり、
 管理人である拙者のテンションもうなぎのぼりにござりました

 テンションが高いと創作意欲も湧くという物にござります
 拙者も同盟に投下すべく、メンバーたちのキャラクター絵を描いておりました


 無性に乳が描きたい衝動に駆られておった拙者

 「一人おっぱい祭り」や「おっぱい強化期間」と称し、
 同盟名簿の中から豊満な乳をしたキャラを選んで描き上げ、
 自らの日記にて『○○さんの絵を描いた!!明日、同盟に投稿してくる!!』と宣言



 ―――……が

 その翌日は残業で拙者の疲労度はMAX
 お風呂に入り、夕食を食べると強烈な睡魔に襲われ……

 止むを得ず、その日は体力優先で眠る事に致しました


 早めに睡眠を取った事もあり、
 翌日は仕事を終えても体力に余裕があった拙者
 日記にて『よし、これから投稿してくる!!』と意気揚々と宣言


 ―――……が!!


 同盟の絵板が……重い……
 どうやらサーバーが混み合っておる様子

 既に投稿されておる絵すら表示出来ぬ有様
 これでは投稿どころではござりませぬ


 少し待てば回復するかも……と、一抹の望みを抱き、
 メールや拍手コメントのチェックをする事にした拙者


 拍手コメントのチェックをすると、
 そこには前日の日付でコメントが入っておりました

 内容は要約すると、
 『絵の投稿はまだ?』といったもの



 あぁ……楽しみにしてくれておったのじゃな……

 絵は……絵は手元にあるのじゃよ
 じゃが、サーバーが……サーバーがあぁぁぁ……!!!


 申し訳ない気持ちと、更新を待ってくれる御仁がおるという喜びを抱きつつ、
 その日は日記に『今日はサーバーが重いから、投稿はまた明日ね』と書き込んだ拙者

 それから再び拍手コメントをチェックしてみると、
 そこには新たなコメントが次々と寄せられておりました


 ……普段、拍手は毎日のように寄せられておっても、
 コメント自体は滅多に来ない我がサイト(それ故に毎日コメントチェックする習慣は無い)

 珍しい事もあるものだ……と思いつつコメントを見てみると、
 そこには『頼むから早く絵を投稿して!!』といった内容の、妙に切羽詰った様子のコメント




 いや……お主……


 絵の投稿を楽しみにしてくれておるのは嬉しいのじゃが、
 何故、そこまで焦る必要があるのじゃ……?

 訝しく思いながら他のコメントも見てみると、
 そこには同一人物と思われる御仁からの投稿催促がズラリ……


 ちなみに当サイト
 拍手は連続して10回までしか送れませぬ

 相手もそれに気付いたのか、
 途中からは同盟の目安箱(という名の拍手)を利用してコメントを送って参りました




 …………。

 いや、申し訳ないのじゃが
 サーバーの不調は拙者にはどうする事も……

 とりあえずレンタル元に問い合わせてみようかな、
 などと考えておる間にも催促コメントは寄せられておりまする


 ……しかし

 最初は『更新まだ?』、『早くして!!』、『約束は守るべき』といった内容が目立っておったコメントに、
 次第に、それとは別の内容が混ざり始め……

 『友達から催促されてるの!!もう今日中に見せるって言っちゃったから、早く投稿して!!』的な内容が


 …………。

 ……………………。

 ………………………………は?



 何故、拙者が絵を投下せぬと、
 この御仁が催促されるのか……意味がわかりませぬ
 スカスカの脳味噌で状況を何とか整理して考えてみた結果、辿り着いた1つの憶測

 「もしかして……こやつ、拙者の絵を自分が描いた事にしておるのではないか……?」


 そんな馬鹿な、と思いながらも、
 もし拙者の憶測が当たっておったら一大事にござります

 何せ、同盟絵板から絵が持って行かれようとしておるのじゃ
 これは何としても防ぎたいものにござります



 拙者は仕事が忙しい事を理由に、
 絵の投下は中止し、様子を見てみる事に致しました

 何せ、拙者の憶測が正しければ絵を投稿した所で、別人の作品として扱われてしまう可能性があるのじゃ

 しかも現時点では拙者がターゲットのようじゃが、
 下手をすれば他のメンバーにまで被害が及ぶ可能性もござります


 拙者は全てを無に還す禁断の管理人最終奥義
 『この拍手は来なかったことにしよう』を発動

 そして、同盟ページにも著作権等についての注意文を載せておこうと思い立ち、
 文書力もある友人の全面的な協力を得て同盟ページを更新

 友人に事情を話し、色々とアドバイスを貰ったり励まされたりしながら傍観する事しばし





 大量の拍手を寄越して来た絵乗っ取り犯(以下、A子と呼びます)
 からの拍手は相変わらず大量に寄せられておる毎日にござります

 拙者がなかなか絵を投下しない事に痺れを切らせたらしく、
 絵を催促する為か、何故か身の上話を始めてきたA子

 そこからだんだんA子の人物像や事情が見えて参りました


 A子は学生で、友達がいない女の子
 学校ではオリジナルキャラクターを作って描く遊びが流行っているらしく、
 彼女は自分もオリジナルのキャラクターを持てば、それを切っ掛けに友達が作れると考えたそうじゃ

 そこでA子はまず、オリジナルキャラクターの資料を集めるべく
 オリジナルキャラクターというキーワードで検索し――……
 そして、拙者が運営する同盟に辿り着いたとの事


 ……そこまでは良くある話にござります
 しかし、その後が凄まじかった




 名簿を開いたA子の目に入ってきた絵

 それはA子が描く絵と酷似
 画風も画力も、まさにA子が描く絵そのもの

 その絵に運命的なものを感じたA子は、
 自分で描かずとも、このキャラを自分の物にすれば良いではないか……と考えたそうじゃ


 A子よ……
 流石にそれは問題があるのではござりませぬか?

 その場に拙者がおれば、即座にそう突っ込みを入れたじゃろう



 何せ拙者が名簿に登録しておるキャラ
 それは猫耳ドレス男頭に花が咲いた珍獣野郎にござります
 いくら絵が似ておるからって、こんな珍設定のキャラを盗んでどうするのじゃ?


 笑い者になるぞ、お主


 しかし……生憎その場には、
 A子に、そう突っ込みを入れられる御仁は存在しなかった……




 ちなみに

 A子がキャラ絵だけを印刷して学校へ持って行った事もあり、
 彼女が珍キャラ作者として笑い者になる事は無く――……
 思惑通り、無事に創作好きグループの中に入る事が出来たA子

 いつの間にか別クラスの子達とも親しくなり、
 やがて『他の絵も見せて!!描いて!!』とリクエストを寄せられるように

 ここでA子

 自分で描けば良いものの、
 何故か拙者のサイトから絵を持って来ては印刷して見せておったようじゃ


 しかし、我がサイト

 いくら管理人自身が『拙者は絵描き!!ここは絵中心サイト!!』と力説しようと、
 来訪者からは小説中心サイトと認識されてしまう程に絵が少ない現状にござります

 あっという間にサイトにアップしている全ての絵を見せ終えてしまい、
 絵の催促をしてくる周囲には『スランプ中なの』と誤魔化しつつ
 拙者が新たに絵を投稿するのを、ずっと待っておったそうな……



 どうやらA子

 拙者宛に絵の催促をするリクエストコメントを以前から寄せておったようなのじゃが
 丁度その頃というのが、拙者のパソコンが暑さのあまり逝きかけておった時期だったのじゃよ

 起動しても30分足らずで落ちるパソコンにござります
 当然ながら、拍手コメントをチェック出来るような余裕は無く――……

 結果として……拙者の目に触れられる事無く、
 拍手のコメントは流れてしまっておったようにござります


 送信したリクエストがことごとくスルーされ、
 やきもきしていた所に、ようやく拙者の『イラスト投稿するよ』の書き込みを見つけ……

 そして、意気揚々と脱スランプ宣言をしたA子
 しかし肝心のイラストは、いつまで経っても投稿されず――……そして、現在に至るというわけじゃな


 ……A子よ……
 何故、自分で描かぬ?


 拙者としては、そこが不思議で仕方が無いのじゃが……まぁ、それはさておき





 あまりにも放置プレイを続けておったA子
 いよいよ学校の友達たちからも、不信の眼差しを向けられるようになったらしく

 更新催促や自分語りが中心だった拍手コメントの内容が一変し、
 『疑われた』、『友達がいなくなる』、『このままだと虐められる』といった内容の物が目立って参りました


 だったら自分で描けよ


 そう声を大にして叫びたい衝動を抑える拙者

 下手に相手をして、付け上がらせても困りまする
 こういう相手はスルーして、向こうから諦めて去って行くのを待つべきにござります

 ……しかし、そう頭では思いながらも、
 流石に虐めに発展されてしまっては後味が悪いもの――……



 ――……よし、条件付きでなら絵を投下してやろうではないか


 ただし同盟用に描いた物はダメじゃ
 これはA子の為ではなく、同盟メンバーの為に描いた絵にござります
 A子にくれてやるわけには行かぬのじゃ

 かと言って、拙者が長年掛けて生み出し育てて来た、
 サイトのオリキャラたちをこれ以上、著作権侵害の被害に遭わせるのも許せませぬ


 かくなる上は、完全書き下ろし――……
 まさしくA子の為に作成したキャラクターを用意するべきじゃろう

 拙者は日記ページを開くと、『絵をアップする』といった内容の記事を書き込み
 そして、書き下ろした新キャラの絵をトップページにアップ致しました


 アップロードボタンをクリックした瞬間――……
 それは、戦いの火蓋が切って落とされた瞬間でもござりました




 その後

 ようやくアップされた絵を求めて、
 XENOTIMEのページを開いたA子が見たもの

 それは―――……
 獅子舞と青竹の禁断の愛の世界にござりました


 ふっ……
 A子よ、お主が待ち望んだ絵の更新じゃぞ

 さあ、遠慮は要らぬ
 持ち帰れるものなら持ち帰ってみるが良い


 拙者が出した『条件』
 それは『この絵を自分が描いたと公言出来る事』にござります

 A子が変態扱いも恐れぬ勇気を持った勇者ならば、拙者はもう何も言いませぬ


 この後、A子から怒涛の拍手コメントが寄せられる可能性もござります

 コメントの内容がメールボックスに転送されるよう設定をし、
 さらにそのコメントをフォルダに纏めておくようにしておきました


 ちなみに『拍手コメント』という名のフォルダでは芸が無いと思い、
 『火波が災難に巻き込まれた数→』と名付けたフォルダを使用致しました


 これでA子から寄せられる大量のコメントも、
 ちょっとだけ楽しくなりそうな予感にござります

 まぁ、火波にとっては良い迷惑じゃが






 その後――……


 拍手コメントをチェックしてみると案の定、
 火波が2回ほど災難に巻き込まれておりました


 第一の災難では、
 『こんなの要らない!!描き直して!!』的な内容が寄せられておりました

 第二の災難では、
 『私はキラキラな絵が好き!!だからキラキラな絵を描いて!!背景にお花も入れてね!!』
 というような内容の災難――……もとい、コメントが寄せられておりました


 ふむふむ

 どうやらトップ絵は地味でA子のお気に召さなかったようにござります
 それなら御所望通り、キラキラでお花付きの絵を描いてやろうではないか

 そして、おもむろに日記にて
 『今日はキラキラな絵を描くよ!!お花も描いちゃうよ!!』と書き込み――……


 そしてアップされる、
 何とも言えないユルいゴージャスさを持った獅子舞の絵

 絵に爆笑する、事情を知る友人
 獅子舞という言葉を覚えてしまったブログペット


 そして
 新たな災難に巻き込まれる火波



 災難の内容は、
 『真面目に描け!!シリアスな絵を描け!!』(要約)

 ふむ……A子はリアルタッチな絵がお好みなのじゃな
 それならば――……と、今度はシリアスめに描いた獅子舞を投下


 しかし、ここで問題が発生
 リアルに描いた獅子舞が意外と可愛い

 ……このままではマズい
 そう思った拙者は対策として、絵の中でについて触れてみる事に

 拙者の咄嗟の思い付きにより獅子舞は痔主という、
 要らん設定が生まれてしまった……が、それもまた良し!!



 ふふふ……
 シリアス絵ばかりを使用しておるA子には大打撃じゃろうが、
 普段の拙者のノリ良く知っておる来訪者さん達なら、

 『こいつ、また妙な事やらかしてるよ』
 の一言で片付いてしまいまする

 ふっ……これも日頃の行いのおかげじゃな……


 A子には、しっかりとダメージを与えつつ
 しかし来訪者さんには交戦中と悟られる事無く、ネタとして楽しんで貰える

 うむ、ナイスじゃ獅子舞&青竹!!

 くっくっく……
 まさか拙者が獅子舞と青竹を武器に戦っておるとは思うまい……




 その後、災難に巻き込まれている火波を発見

 災難の内容は、
 『もう獅子舞はいいって!!獅子舞描かないで!!』


 ……うむ
 確かに最近、獅子舞が多かったような気が致しまする


 A子からのコメントを真摯に受け止めた拙者
 そしてアップされる、青竹の絵



 その後の災難では、
 『青竹も要らない……!!人!!人の絵を描いて!!』
 というような内容が寄せられておりました


 ……OK
 任せろA子!!


 そして投下されたのは――……
 青竹擬人化バージョン

 股間から生えたタケノコは妙な存在感
 硬派でマッチョな青竹は拙者のお気に入りにござります


 その後はお約束のようにA子から、
 『違う……そうじゃない!!そうじゃない……ッ!!!!』
 そんな魂の叫び的なコメントが寄せられておりました



 不毛なバトル(?)を繰り広げておる内に、
 だんだんA子が可愛らしく思えてきた拙者

 口は悪くタメ口な上、ギャル文字を使用してくるものの、
 その内容は意外と面白く――……
 しかも拙者と似たような絵を描くという話にも興味が惹かれまする

 ちゃんと説得して、自分でブログでも持って創作活動をするようになれば、
 きっと面白い事になるのではないか――……そんな事を漠然と考えるようになった拙者


 ――……が


 その日を境に火波が災難に巻き込まれる事が無くなってしまいました
 獅子舞と青竹を前に、ようやく諦めたのじゃろうか

 とにかく拙者と火波に平穏な日常が戻って参りました

 とりあえず1週間様子を見て、
 特に何事も無ければ拙者も引き篭もり状態を解除しようと考えておりました


 A子からのリクエストはスルーしておきながら、他の御仁には私信を返しておっては、
 『どうして私だけ無視するの!?悔しいから私信返した相手のサイトを荒らしてやる!!』
 ……という事態に陥ってしまう可能性も無いとは言えませぬ

 逆上した相手というものは、何をやらかすか想像も付かぬものにござります
 それこそスーパーハイテンション状態の拙者に匹敵する生きたパンドラボックスじゃ


 そんなわけで、表立った私信やコメント返しはせず
 同盟や企画にも顔を出す事無く、
 ひたすら自分のサイト内で、ひっそりと活動を続けておったのじゃよ




 そして、運命の1週間後―――……


 そこには、お約束の如く
 災難に巻き込まれる火波の姿


 ……そろそろ、災難に巻き込まれ過ぎた火波の胃に穴が開きそうな予感にござります


 恐る恐るフォルダを開いてみると、
 そこには丁寧な文章が並んでおりました

 見るからにA子からの物ではござりませぬ
 安心しつつ、中に目を通すと――……そこには衝撃の一言


 『私はA子の姉です』(要約)


 危うく目玉トビデール現象が起こる所にござりました
 拙者、展開について行けませぬ


 飛び出しそうになる目玉を抑えながら文章を読んで行くと、
 丁寧なA子の姉からの謝罪が書かれておりました

 『妹から事情を聞きました
  妹がこのサイトの作品を自分の物として学校で公開していました』(要約)

 ……うむ、存じておりまする
 ふっ……しかし、まさかこの獅子舞&青竹現象がA子対策だとは誰も思うまいて……



 『最初は絵を印刷して学校に持って行っていたらしいのですが、
  最近では絵ではなく小説を印刷して持って行っている事が発覚しました』(要約)


 …………。

 今、何て言った!?


 A子……

 お主、ここの小説を……
 あのお下劣小説を持って学校に……って……ちょっ……


 正気ですか?





『その小説が教職員達の目に入り、
 現在、職員会議とPTA会議になっています』

 …………。
 拙者の小説は、そこまで由々しき事態を引き起こすような作品ですか

 むしろ、そっちの事実にダメージを受けた拙者にござります



『ちなみに妹が印刷して持って行っていた小説は、
 全て裏ページに掲載されていたものです


 お願い、誰か嘘だと言って


 A子……
 裏ページって……あのSMのエロ作品の……

 ちんこにピアス開けたり尻にキュウリを突っ込むような、
 そんなヤバい作品が満載の裏ページからの……って……ちょっ……


 うん

 そりゃ職員やPTAも出動するね
 書いた拙者自身も、流石にヤバいと思うネタが満載じゃから



 『妹が持って来た小説を見た担任が、
  家に電話をしてきて事が発覚しました
  母親も小学校に呼び出されました』


 そう……それは大変……

 …………。
 ………………。

 ――……ちょっと待て

 小学校!?




 驚愕の真実にござります

 A子が……小学生……
 学生だと言う事は知っておったが……まさか小学生とは……


 何がショックって
 小学生に裏小説を見られたことよりも、
 拙者の絵が小学生レベルだという現実がショックにござりました

 小学生の作品と言われても誰も疑わぬレベルなのじゃな……拙者の画力……





 その後、連続拍手回数限界値を迎えたA子姉は、
 拍手からではなく、メールフォームから連絡をしてくる事になり

 そこから互いに話し合う事になったのじゃが
 その会話の内容を要約すると、


 『裏小説を書ける私って大人!!カッコイイ!!』
 ……そんな動機で裏小説を持って行ったものの、
 先生どころか親まで巻き込む大問題に発展

 友達から『コレってA子の作品じゃなかったの?』と問い詰められるも、
 認めるも地獄、認めぬも地獄状態で本人は黙秘&不登校状態に

 事情を聞いたA子姉が、とにかく作者に謝罪するべきと拙者に連絡
 A子姉がA子を説得し、ちゃんと説明責任を果たせると共に、
 これからはサイトの作品を持って行かせない事を約束させる

 ――……という話でまとまったのじゃよ


 拙者、何もする事無し


 サイトの存在を知ったA子の同級生が悪戯をして来るかも知れない、
 という忠告により、引き続き拙者は引き篭もり状態を続ける羽目に

 とにかく拙者と親交が深い友達サイトに迷惑が掛かる可能性がある以上、
 事が沈静化するまでは大人しくしていた方が良い、という結論に達したのじゃよ

 そんなわけで、火波が災難に巻き込まれることは無くなり、
 暫くはヒマながらも平穏な日が続きました―――……が!!


 それから数日後
 最悪の事態に発展致しました



 A子から同級生達に酷い虐めに遭っているという報告が入り――……
 詳細を聞くべくA子姉に連絡を取った所

 A子は同級生達から、
 『今度は貴方を主人公にした小説を書いてあげる。ただし有料ね、前金で頂戴』

 ……という詐欺行為を行っており、
 大勢の被害者が出ておるという事態が発覚


 しかし、事が明るみに出た時には既に詐欺で得た分は使い果たし……
 しかも誰から幾ら貰ったかすらA子自身が覚えておらぬという事態

 結果として被害者達を中心に、
 クラスメイトたちが虐めっ子へと変貌したというわけにござります


 ……まぁ、自業自得とでも言えば良いのじゃろうか



 しかしA子はすっかり拙者に逆恨みモードにござります

 火波の災難遭遇率が凄まじい事に
 不老不死の設定無視して昇天出来そうなまでの悲運っぷりにござります


 ちなみに災難の内容は、
 『友達と約束したから小説を書け』という催促と、
 『お前のせいで虐められた』という恨みつらみ……


 さて、どうしてくれようか



 A子姉に相談したところ、
 アクセス禁止にしてしまえばいい…というアドバイスを受けたのじゃが

 しかし、拙者のサイトにはアクセス禁止が出来る機能は付いていなかった……

 せめて拍手だけでも、と
 なんとかA子をブラックリストに登録する事に成功

 根本的な解決にはなっておらぬが、
 A子は自分のメアドを持っておらぬがゆえ(拍手を使用していたのはそのせいだったらしい)
 とにかくこれで、火波が災難に遭う事は無くなる筈――……



 ―――……しかし、甘かった

 本当の災難はこれからだった


 それから数日後
 見慣れぬアドレスからのメールが寄せられ――……

 内容を見てみると
 そこには『私はA子の母です』の文字


 おいおい……
 姉だけでなく、今度は母親の登場かい……


 そして、この母
 実はA子以上の曲者にござりました



 メールの内容は、
 『貴方のせいで娘が虐めに遭っています。謝罪と賠償金の支払いを請求します』(要約)

 いや…お母さん……
 むしろ被害者は拙者なのでは……


 そして、更にメールの続きには

 『娘が嘘吐き呼ばわりされているので、
 サイトの作品が娘のものである事を証明する為に
 プロフィールを娘のものに差し替えなさい


 どこから突っ込みを入れれば良いですか


 拙者、オフ会とか出ちゃっておりまするから!!
 思いっきり顔とか知られておりまするからッ!!

 今更プロフィールを差し替えた所で、どうにもなりませぬよッ!?

 いや、それよりも
 娘のものである事を証明する為にって……お母さん……

 貴方、自分の娘を下ネタコメディ生産機にさせたいのですか

 お母さん……
 娘さんの為にも、考え直すべきでは――……



 ちなみにメールの最後には、
 『娘は友達が多いからリクエストを貰って大変なの
 だからいますぐ作者名を娘のものにした小説とイラストを書きなさい』

 という要望で締められておりました


 うん

 拙者に作品を書けとリクエストしてくる時点で、
 既に娘さんの作品ではござりませぬよ、お母さん……



 とりあえずメールからなので、
 拙者も返信を送信する事が出来まする

 出来るだけ穏便に、
 『作品を気に入ってくれてありがとう
 でもここは拙者のサイトじゃから持って行っちゃダメじゃよ
 創作は自分で行ってこそ楽しみがあると思うのじゃ
 自分で書いた作品を使用した方が彼女自身の為にもなると思いまするよ』


 ……というような内容を、出来る限りの丁寧な敬語に変換して送信

 どうかA子母が日本語が通じる相手でありますように
 そう念じつつ、返信が来るのを待つことしばし


 A子母からの返信メールは、
 『自惚れないで!!ここの作品を気に入ったわけではありません!!
 単に娘が自分の作品として扱っても許容出来るレベルの作品だったというだけです!!
 いえ、娘ならここの作品よりもずっと素晴らしいものが描けます
 でも残念ながら娘は私立中学のお受験で忙しいの
 だから娘が中学生になるまでは貴方が娘のゴーストライターとして作品を生み出し続けなさい
 そして娘が中学生になったらサイトを娘に引き渡す事、いいわね!?』(要約)


 よくねぇよ

 ……うん
 日本語通じておりませぬ


 とりあえず日本語が通じるA子姉に連絡を取ってみる拙者

 A子姉から、
 『妹は年子だから家族から溺愛されてるんです
 だから妹は我侭し放題で、母も娘の事になると見境が付かなくなります
 でも、このままだと妹の為になりません』(要約)とのメール

 ふむ……甘やかし続けた結果がコレなのじゃな


 A子の姉曰く
 『妹の為にも悪い事をしたら報いが来る事と、自分で責任を取る事を教えたいのです』

 鉄は熱い内に打て
 教育は子供の内に行え――……というわけじゃな

 小学生の内に、ちゃんと矯正を行っておくべきにござります
 このままの状態で大人になられた日には、もう大変な事になるのが目に見えておりまする



 『A子は我侭だけど自分がしている行為が悪い事だと知らないだけなんです
 母がA子の行為を全て正当化させて「貴方は何も悪くない」と言い聞かせているのが原因です』

 ……ある意味、A子が最大の被害者と言えるのやも知れませぬな

 A子があれほど強気なコメントを送信し続けてきたのは、
 母親からの影響があった物と思われまする

 悪い事は悪いと叱り、きちんと謝らせることも親の愛情にござります
 拙者自身も勉強になりました……ふむふむ


 ちなみにA子の姉によると、職員会議とPTA会議の結果、
 A子が通う小学校では著作権に関する特別授業を行う事が決定したそうじゃ

 A子の虐めを止めさせる為には、
 まずA子自身が『自分が悪い事をしたせいだ』と気付く必要があり……
 その為には、大人がちゃんと教育をする必要があるというわけじゃな




 とりあえず毎度の事ながら、
 拙者に出来る事は殆ど無い状態にござります

 A子姉からも、拙者自身があまり騒ぎ立てると母とA子を刺激してしまう……とのアドバイスを受けておりまする


 そんな拙者に今、出来る事と言えば――……A子母からのメールを、
 『火波がサボテンで殴られた数→』
 という名のフォルダへ転送設定する事だけにござりました


 火波が順調にボカボカ殴られて行くのを確認(恐ろしいので内容は見ずに削除)

 しかしA子母は定期的にメールアドレスを変更して送信してくるので、
 うっかり開封してしまった日には……もう、その日のテンションが下がりまくりにござります


 何せ内容は『死ね』や『殺す』や『訴える』、『金を払え』等の過激な脅迫文にござります

 自分の色々な殺害方法が書かれておるメールは、
 ある意味では創作のネタになるやも知れませぬが……

 あまりにも縁起が悪過ぎてネタにも出来ませぬ



 これ以上は恐いので、
 そのまま拙者はメールボックスを封印致しました

 流石に脅迫文まで来るようになっては、もう周囲を巻き込むわけにも行きませぬ
 何せメールの中には拙者の相互先や同盟メンバーに危害を加えるといった内容のものも含まれておったのじゃ

 迂闊に私信を返せば、A子母がその相手をターゲットにする可能性もござります
 そんなわけで長丁場の引き篭もり状態に入った拙者


 相談に乗ってくれておった友人達に事の経緯を話す事を止め、
 拙者一人で全てを解決―――……したかったのじゃが

 拙者はA子宅から遠く離れた北海道在住の身
 きちんと話し合いたくても、脅迫文を連日送り付けられておる様では、その余地もござりませぬ



 さて、どうしたものか……と考えていた所にA子姉からのメール着信

 内容は、A子姉なりに母親や妹を頑張って説得中……との事にござりました
 結局は彼女に頼らざるを得ない自分に不甲斐無さを感じて沈み込んでみたり

 …………。
 ちなみに、A子姉からのメールは拙者の携帯宛に送信して貰うように頼んでおりまする

 メールボックスが絶賛放置プレイ中である事により、
 同盟関連の作業は滞るやも知れませぬが……
 そこは――……後で事情を説明して謝る事に致しませう……うむ……


 絵や小説の創作に取り掛かる気分にもなれず、
 やりかけだったゲームに手を出してみたり、友達サイトの日記を眺めたりしつつ数日経過




 ―――……その後



 A子姉から、切羽詰った内容のメールが送信され……
 いよいよ拙者も目玉トビデ〜ル現象に陥りました

 A子姉のメールに寄ると、
 『作品をA子の物として出版すれば、著作権もA子の物になる』

 そんなA子母の吹っ飛んだ発想により、
 どうやらサイトの小説を自費出版しようという流れになっておるとの事


 お母さん……貴方……
 そこまでやりますか


 現在では、拙者はあくまでも傍観者の立場にござります
 しかし――……勝手に出版となれば、これは流石に黙ってはおられませぬ

 いよいよ『子供の出来心』では済まされなくなって来た現状に慌てたA子姉は意を決し――……


 『私が通う高校の校長先生に相談しました』

 !?


 『上下関係が成り立っている所では、一番上の人に声を掛けておけば大丈夫
 ――……って、小説中でカーマインも言っていましたから』

 色々と突っ込みたい
 突っ込みたいがとりあえず――……

 貴方、サイトの小説どこまで把握してるんですか


 まぁ、それはさておき

 何という行動力……恐るべし
 A子姉の、この大胆な行動力は――……母親譲りなのじゃろうか




 その後、校長先生経由でA子母に連絡が行くも日本語が通じないので、
 止むを得ず、出張中だったA子父に連絡を取った事により事態は急変――……

 このA子父
 出張中という事もあり、何も知らされていなかったようにござります

 慌てて帰宅するなりA子姉から詳しく事情を聞き
 その後、家族会議に発展したそうなのじゃが


 事情を知るなりA子父が大激怒

 実はA子父
 ご職業は作家であるとの事
 (出張というのも正しくは執筆の為の取材旅行らしい)

 作家であるが故に、著作権関連に関しては超敏感なお方にござりました



 ……成る程

 A子がサイトから作品を持ち出して公開しても、
 『作家の娘だから』という理由により同級生達は特に不信感を抱いておらんかったのじゃな

 そしてA子母が行おうとしておった、一般人には敷居の高そうな自費出版(同人誌ではない)
 これも作家の夫を持つが故、出版関係に顔が利いた――……というわけなのじゃろう

 A子とA子母に有利な環境が偶然にも揃っておったのじゃな……


 A子姉の報告に寄ると、A子母は保身しようとボロを出し、
 夫相手に『作家相手には間違っても言ってはいけない地雷的禁句』を連発し、
 逆鱗に触れたA子父はプロバイダを解約&パソコンとA子母の携帯電話の廃棄処分を決定したそうな

 そして『きちんと責任を取らせる』と、
 私立中学の受験を取り止めにし――……

 A子は被害者達(拙者含む)に謝罪をした後、
 父親の指導の下で友達から受けたリクエスト小説を執筆させられる事が決定したとの事にござります




 しかし、被害者はA子姉にござりまするな
 とばっちりで家のパソコンが使用不可能になってしもうた……

 当のA子姉は、
 『来年から大学生になり、一人暮らしをする事が決まっているので大丈夫です』(要約)
 と申しておったが……やはり不便じゃよな……


 その後、A子姉の携帯を通じてA子から謝罪メールが届き、
 ここで初めて拙者とA子はメールによる遣り取りをする事が出来たのじゃが

 ……A子
 やっぱり面白い子にござります

 小学生とは思えぬ独特の言い回しや表現をするのじゃが
 これはやはり作家である父親譲りなのじゃろうな

 ここできちんと矯正してくれれば、
 将来は実に面白い作家として成長してくれそうな予感にござります



 ……そして、A子母についてなのじゃが
 先程、今度はA子父からメールが届きました

 おいおい……
 何だかんだでA子ファミリー全員と交流持っちゃったよ、拙者……


 ちなみにメールの内容は、まず丁寧な謝罪から始まっておりました

 流石はプロ作家にござります
 まるで小説を読んでおるかのような、
 心情と情景が手に取るように伝わるような謝罪文にござりました


 勉強になる……と、思わず唸ってしまった拙者
 しかし、メールを読み進めておる内に

 久々の目玉トビデ〜ル現象が発生



 その驚愕の内容とは、
 『人として作家として、妻と娘がした事が許せない。しかるべき場へ訴えてくれて構わない』というもの

 いや…お父さん……
 お願いですから穏便に


 出版沙汰は事前に揉み消されたのじゃし、
 作品を持ち出されたと言っても、ブログやサイトに転載したわけでもござりませぬ
 むしろ実害を受けておるのは、詐欺で金銭を支払ったA子の同級生達にござります

 しかも持ち出されたのは裏ページ作品にござりまするし
 裏創作が絡んでおる以上、出来る事なら何も無かった事にしたいというのが本音にござります

 だって恥かしいではないか……!!



 なので、自分はもう怒っていないから同級生達へのフォローを最優先にして欲しいという事、
 A子母が逆上して来ないように注意して欲しいという事、
 それからA子の文章は面白いので、良い作品が生まれると思う……という旨を
 丁寧に伝えてメール完了、一件落着――……と思いきや

 どうやらA子父
 拙者を凄く良い人だと思い込んでしまったらしい


 ……いえ、それは誤解にござりまするよ、お父さん……

 拙者、怒っておりまする
 本当は凄く不快な気持ちにござりました

 しかし――……

 『エロ小説を盗まれる!!』と騒ぐだけの勇気と度胸が無かっただけにござります



 だって、『私の小説が盗まれそうです』と訴えた所で、
 『そうですか、それでどういった内容の小説ですか?』と訊ねられた場合

 説明に詰まるではないか!!



 そんなわけで、お願いです
 決して事を荒げる事無く――……このまま記憶を風化させて下さい


 ――……と、本心をストレートに伝えるわけにも行かず
 話の論点を摩り替えようと、再びA子の話題を取り上げた拙者

 作家の父親譲りの文章力&表現力と、
 子供ならではの柔軟な思考が組み合わされば、
 きっと凄く面白い小説が完成するじゃろうて……
 これは純粋に楽しみじゃな、という素直な感想を送信したのじゃ


 そうしたら


 『貴方の小説も意表を突く展開が実に力強く印象的だ』という返信


 ……。

 …………。


 あ、あの……お父さん……?
 あ……貴方……そんな……まさか――……


 読んだのですか?




 ……女性向けの……下ネタの……
 ファンタジーの意味を履き違えた、アホな展開しかない、この小説を……

 男性の、しかも本職の御仁が……


 ………………。

 この気持ちを上手く表現出来る言葉が見つかりません


 とりあえず

 A子母がネットカフェに行ったりなど、
 パソコンに触れたりしないようA子父&姉が注意して監視する事と、
 万が一、A子母から連絡が入ったら即座に報告して欲しいという事で話がまとまり……


 一先ず一件落着――……にござります





 余談にござりまするが、
 その後、ある日の拙者とA子姉の会話――……



 A子姉
 「それにしても、どうして獅子舞と青竹だったんですか?
  話を聞いて私……その発想に驚きました」

 拙者
 「だって獅子舞は悪戯っ子を叱ってくれるヒーローではないか
  やはりそのご利益に肖ろうとしたのじゃよ」

 A子姉
 「…………し、獅子舞って……そ、そんな力があったのですか……?」

 拙者
 「うむ、『悪い子いねが〜?』って、悪ガキの頭を齧って懲らしめてくれるのじゃよ」

 A子姉
 「…………。
  あ、あの……zayoさん……」

 拙者
 「うむ?」

 A子姉
 「それって……あの……
  獅子舞ではなく、なまはげだと思います……」

 拙者
 「………あ


 素で間違っておりました


 何という勘違い

 いくら精神的にダメージを受けておったからといって、
 まさか獅子舞となまはげを混合してしまったとは……


 あぁ……
 今になって間違いに気付いても……


 今更、もう誤魔化せませぬ
 ここまでやってしまったら、もう訂正も出来ぬ……あぁ……


 最後に哀し過ぎるオチが付いてしまいました




 ちなみに拙者

 A子との抗戦は、作品のノリを見てもわかるように
 それなりに楽しんでおりました

 しかし、それでも精神的にダメージは受けておりまして

 普段から深刻さとは無縁なお気楽主義な拙者にしては珍しく、
 ガラにもなく悩んでみたりもしたのじゃよ

 本当は、きちんとネット上にも状況を説明して
 もっと多くの御仁達に相談をしておれば、
 解決も早く拙者も精神的に負担を得る事が少なかったのかも知れませぬ

 じゃが、それで相手を逆上させて、第三者を巻き込んでしまったら更に大変な事になりまするし



 そんなわけで、A子の件は極力表面には出さず、
 全てを水面下で片付けるように心掛けておったのじゃが

 じゃが、やはり色々と不自然な部分も出て来ておりまして
 全てが片付いた時は、ちゃんと何があったのか説明した方が良いだろうというA子姉からの勧めにより、
 こうして事の次第を書き起こしておるというわけにござります

 ……あ、ちゃんとA子ファミリーの了承は得ておりまする

 メールの文章も転載して良いとの事だったのじゃが、
 流石にそれは過激な内容も含まれておりまするし
 A子達の身元が判明してしまう可能性もあるので、拙者が内容を要約して載せるという形に致しました



 その後、A子から
 「自分で小説を書くようになって、初めて作品を生み出す大変さを知った
 凄く大変で難しいけれど、その分だけ楽しいし自分が書いた小説に愛着も湧いて来る
 改めて悪い事をしたと思う―――……」というような内容の謝罪&近況報告メールが届き、

 「今回の戒めにペンネームを『詠子(A子と同じ響き)』と名乗る事に決めた」と申しておったので、
 恐らく、もうA子は何の心配も要らないと思いまする

 彼女がしっかりと謝り作品の執筆に取り掛かった事により、虐めも沈下しつつあるという報告も受けたのじゃよ


 A子姉からは、
 「妹がA子なら姉の私はB子ね」と、自らのHNを『美子』にしたという報告を受けました
 ……ヨシコ、ではなく『ビーコ』と読むそうじゃ……


 この姉妹のノリの良さ
 拙者は決して嫌いではござりませぬ

 元々、面白い性格の持ち主なのじゃろうな




 そんなわけで

 何とか問題事は解決したようなので、
 これで晴れて交流&創作活動再開――……と行きたかったのじゃが

 拙者、長きに渡るバトルの最中にて、
 精神を病みました


 元々、自分が病んでおるという自覚はあったのじゃが
 まさかこれ以上病む事が出来たとは、拙者自身も驚きにござります

 人間の奥深さを感じさせられまするな

 まぁ、精神的なものじゃし元凶となった問題も解決した事じゃし
 このまま時間が経てば、回復に向かうじゃろうて……

 というわけで気合と日向ぼっこで現在、療養中にござります


 元通りに創作活動が再開出来る様になるには少し時間が掛かるやも知れませぬが、
 とりあえずリハビリとして、ちまちまと落書きから始めてみようと思いまする……



 しかし、今回は本当に色々な御仁の助けを借りましたな……
 拙者一人では、何も出来ずにいた事と思われまする

 というより

 本気で拙者、何もしてねぇ……!!



 『なにもしない』という行動をしているのさハハハン☆
 ……なんて言い訳も出来ぬヘタレっぷりにござりまするな

 メールの整理をして、私信を返して、更新を再開して……
 やる事は色々と溜まりまくっておるのじゃが


 とりあえず

 獅子舞の勘違いを、どうフォローしたものか
 何とか格好良く誤魔化せないかが悩みどころにござります


 何か良い案がある御仁は、こっそり拙者にお知恵を拝借して下さりませ
 今の拙者では、『いっそサイトの守り神にしちゃえ』的な発想しか出来ませぬ……