君は甘く砂糖菓子のように




レン
「ねえ、ケーキ買ったきたんだけど…一緒に食べない?」

ジュン
「俺たちとですか?
 レグルスとじゃなくて?」

レン
「うん、レグルスは甘いもの苦手だから遠慮するってさ
 つまんないよね〜一緒にスイーツも楽しめないなんて
 王子様とリノライさんも仕事で忙しいらしいし…」

ゴールド
「それでは三人でお茶会にしましょうか」

レン
「うん、そのつもりで買ってきたんだよ
 好みがわからなかったから、イメージで選んじゃったけど…」

ゴールド
「イメージですか…それは少し楽しみですね」



ジュン
「…俺のイメージって…どんなケーキですか?」

レン
「ジュン君にはイチゴのタルトだよ
 まあ、純粋に赤いからなんだけどさ」

ジュン
「…俺のイメージって…赤のみですか…」

レン
「あはは…いや、お好み焼きが好きだって言う情報は知ってるんだけどね?
 流石にソースやマヨネーズ味のケーキは無かったから…」

ジュン
「あっても買って来ないで下さい、怖いから




ゴールド
「レンはプリンアラモードですか」

レン
「うん、プリンとかフルーツとか沢山乗ってるのが好きなんだよ
 同じケーキでもさ、ゴージャスだとお得な感じがしない?」

ジュン
「レンさんらしいですね
 何となく納得します…」

レン
「そうかな?
 でも皆をケーキに例えると面白いよね」

ジュン
「そうですね―――…カイザルさんはケーキと言うより飴ですけど」

レン
「あはは…確かに、ぺろりんキャンディのイメージ強いよね
 まあ…あえてスイーツに例えるなら抹茶プリンかな…緑色だし

ジュン
「カイザルさんは…確かに緑色のイメージが強いですよね
 髪の色もそうだし、正装衣も――…ジャージも緑色だし」




レン
「リノライさんは…エクレアかな」

ジュン
「シュークリームの長いやつにチョコが付いているやつですよね?
 あれってリノライさんのイメージ…ですか?」

レン
「エクレアっていうのはね、雷っていう意味なんだよ
 チョコレートの流れ具合が雷のギザギザみたいでしょ?
 だからいつも王子様に雷落としているリノライさんのイメージに合ってるかなって」

ゴールド
「リノライが聞いたら泣きますね

ジュン
「ははは…何と言って良いやら…
 そういえば、レグルスはどうだろう?
 トゲの生えたお菓子なんか無いし…」

レン
「レグルスは…レアチーズとかヨーグルトとか…
 なんかそっち系の味って感じがするよ」

ジュン
「…いや、そっち系っていわれても…」

ゴールド
「要するに乳製品系ですか?」

レン
「うん、乳臭いやつ
 レグルスって感じがするでしょ?」

ジュン
「……いや…そう表現されると肯定しにくいものが…」





ゴールド
「ところで、ボクのイメージは何ですか?」

レン
「うん…ゴールドさんってイメージが掴めなくて迷ったんだよ」

ジュン
「何でも食う奴だからな
 口に入れば何でも良いって感じだし」

ゴールド
「酷いですぅ〜…
 そう言わずに何か言って下さいよ、ムースとかパイとか…」

ジュン
「うーん…そうだなぁ…」

レン
「強いて言うなら…生卵とか?」

ゴールド
「お菓子って言うより原材料そのものですね…」



レン
「あとは…えっと…すっぽんとか?」

ジュン
ヤツメウナギとかもアリだと思う」

レン
赤マムシドリンクも捨てがたいねぇ」

ゴールド
「あの…どんどんスイーツから遠ざかってますけど…」


ジュン
「何か、おっさん臭いのしか思い浮かばないな
 まあ老けてるのは事実だし仕方が無いか」

レン
「俺的には…精力ギンギンのオジサンっていうイメージなんだよねぇ
 何故か風呂上りにタオル一枚で腰に手を当てて栄養ドリンク飲んでる姿が浮かぶし」

ジュン
「レンさん、そのイメージで大方合ってますよ
 実は股間をタオルでパンッっていうのもやります」

レン
「…うわ―――…」

ゴールド
「あの…話をスイーツに戻しませんか…?」




レン
「……というわけで、ゴールドさんはモンブランね」

ゴールド
「これ、ボクのイメージですか?」

ジュン
黄色いからだろ?」

レン
「うん、黄色いから

ゴールド
「…ボクは…黄色じゃなくて金色なのですけど…」

ジュン
「小さい事は気にするな
 ゴールド、とりあえず茶を淹れてくれ」

ゴールド
「…うちって…恐妻家予備軍な気がします…」



 今日も平和に過ぎて行く―――…





 こちらもブログにて載せていたSSにござります
 ディサ国での、とある平穏な一日の一コマだと思って下さりませ

 とりあえず会話だけなのじゃが
 …まぁ、たまにはこのような形式のSSも悪くないのではないかと…