ども、呉です。

今回は幼なじみネタっす。久々に書いたけど、どないだ?

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【呉のちょっとした息抜き劇場・その6】『成長の記録?』
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『じゃあ、おやすみなさい。シンジ』
『おやすみ、アスカ』

お互いの想いを伝えあった初めてのデート、何かぎこちなさは残るものの内心
幸せな気分で満たされている。
アスカの家の前で見つめ合う2人。アスカは目線をシンジに合わせないように
しながらも、チラチラと様子を伺うようにしている。
こういうことに鈍いと言われているシンジであるが、ここまで露骨な態度を見
せられるとアスカが次に何を期待しているか十分理解できた。

二人のファーストキスは今日だった。
遊園地の観覧車の中でのファーストキスはアスカから、ファーストデートでフ
ァーストキス、アスカにとっては満足のいく結果だったが惜しむらくは不器用
な顔をぶつけるようなキスだったこと。
思春期の少女が夢みるような甘いキスシーンからはほど遠かった。できれば少
しでも夢にみたようなキスシーンを演じたいのだろう。

星が綺麗に輝く夜空、アスカの家の前で無言で見つめ合う二人・・・夕暮れの
観覧車の中には負けるかもしれないけど、シュチエーション的には悪くない。

そんなアスカの思いを感じたわけではないだろうがシンジは、真剣な表情にな
るとアスカの頬にそっと手を添えて顔を近づける。
アスカは心持ち顎を上げ、目を閉じる。シンジが近づく気配を感じる。そして
そのまま唇を重ねる感覚。今日2回目の、通算2回目のキス。

数分にも感じた数秒が過ぎる。どちらともなく離れると、お互いの顔を見つめ
あう。アスカは完全にシュチエーションに酔っているのか潤んだ瞳でシンジを
見上げるようにして見つめている。100点満点のキスに多分、地に足はつい
ていないだろう。

『・・・アスカ』
『・・・シンジ』
『ちょっと照れるけど・・・大好きだよ』
『うん、アタシも大好き。絶対忘れないよ、今日のこと』
『僕もだよ』

名残惜しそうに離れる二人。家は隣なんだから今生の別れみたいな態度をとる
必要はないんだが・・・今日、劇的に進展した二人である。『二人のために〜
世界はあるの〜♪』ってな状態の二人に理屈は通用しない。

・・・しかし、

そんな二人を離れたところから四対の視線が見つめていた。傍らには一台ン百
万円もするような放送局用の暗視ビデオカメラと超指向性マイクがセッティン
グされている。
どうやら先ほどのシンジとアスカのやりとりが漏れなく記録されていたようで
ある。

『おい、碇。状況はどうだ』
『問題ない、音声、映像とも完全に収録した』
『ウチの娘とシンジくんの成長の記録がやっと1本でまとまるのね』
『そうよ、二人の結婚披露宴が楽しみね〜』
『そうね、うふふ』

四対の視線の正体はシンジの両親とアスカの両親であった。

ゲンドウはニヤリと笑いながら今撮影したビデオテープにラベルを貼った。そ
のラベルには、

【碇シンジ&惣流アスカ、愛と成長の記録・第一巻】

と書いてあった。

そして数年後、この映像は本人たちの承諾なく結婚披露宴で公開されてしまい
死ぬほど恥ずかしい思いをするとは思いもしない14歳のシンジとアスカであ
った。

                                <終>
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これエースネタとは全然関係ないけど、ここにあげて良かったんでしょうか?
・・・って今まで5本もあげておいて言うことじゃないよなぁ・・・。

takeoさん、ごめんね(^^;;;






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