20.WW2、新生78号車を引き続きサポート! 



1.DUNLOPのニューブランド DIREZZAカラーに大変身!


 
2002年もチームテスタスポーツは、WW2のスピリッツと共に、市販車をベースとした耐久レースの頂点といえる「スーパー耐久シリーズ」に出場しました。
 
#78 WW2 ダンロップ RX−7は、開幕戦・MINE500kmレースでは総合18位(クラス4位)、そして第6戦・TI英田では総合25位(クラス5位)のリザルトを残しました。
 これで、2001年9月の初参戦・TI戦から、これまでに出場した4戦全戦での完走を果たしたことになります。

 そんなシーズンオフのある日、私達の元に突然BIGニュースが飛び込んできました。78号車に待望の本格カラーリング施工の話が持ち上がったのです。




 
ここで少し振り返ってみましょう。

 2001年の夏、メインスポンサーを持たない1台の白いレーシングカーが、華やかなスーパー耐久シリーズの舞台にデビューしようとしていました。

 
「仲間達と楽しくレースを戦いたい」という、新宅選手をはじめとするチームの思いと、「サーキットで頑張っているMAZDA車を応援したい」というWW2のコンセプトが合体し、ここに、WW2 RX−7は誕生しました。そして、マシンのカラーリングが私達の手に委ねられることになったのです。

 マツダワークスの復帰を願う私達のコンセプトを表現するために、過去のモータースポーツ資料から様々なワークスマシンのカラーリングを検討した結果、最終的に78号車のモチーフとなったのは、長年のル・マン挑戦の集大成としてお馴染みの、
レナウン・CHARGEカラーでした。そして、それを具現化したのが、私達の手元にあった蛍光オレンジとグリーンのカッティングシート。実は、世界の大舞台で戦い続けたMAZDASPEEDチームのスタッフから譲り受けた「本物」のシートを一部に使用していました。

 といっても、素人集団による地道な作業ゆえ、プロフェッショナルな出来映えの他チームのマシンと比べると、細かい仕上がりは褒められたものではありませんでしたが、一目でCHARGEカラーとわかるこのカラーリングは、大勢のRX−7が凌ぎを削るスーパー耐久シリーズにおいても、78号車を強く特徴づけるアイテムとして、2001年から2002年にかけて、各地のサーキットを駆け抜けたのでした。



デビュー戦・TIの決勝グリッド上(2001.9) MINE戦の決勝グリッド(2002.3)

初遠征・FISCOでの決勝グリッド上(2001.11)

1年ぶりのTI戦・決勝グリッド(2002.9)

2001年〜2002年の78号車の変遷(^^)

 

 


 
そんな78号車に、ついにレーシングカーらしい本格的なカラーリングが与えられるチャンスが巡ってきたという、とても嬉しい知らせだったのです。

 しかし、チームオーナーさんは、私達の苦心の作でもある
オレンジグリーンの慣れ親しんだカラーリングが無くなってしまうことに対して、かなり気を遣っておられました・・・。
 2年前の夏、間近に迫ったデビュー戦のTIに向けて、WW2のメンバーが連夜遅くまで突貫作業を続けて完成させたこのカラーリング。その後1年余りにわたって78号車のボディを彩り、すっかり愛着の湧いた現代版CHARGEカラーとの別れを思うと、たしかに少々辛くもあります。

 しかし、私達のサポートの目的は、MAZDAのマシンで戦い続けてくれているこのチームを応援することであり、私達の手によるカラーリングは、いつかマシンがメインスポンサー色に染まるまでの暫定措置に過ぎなかったわけですから、こうしてチームが次のステップへと踏み出す貴重なチャンスを、私達は喜んで受け入れたいと思うのです。
 むしろ逆に、私達WW2のコンセプトを具現化した手作りカラーリングを、これまで数戦にわたって採用し続けてくれたチームには、心から感謝の意を示したいと思います。

 




シンボリックなWW2ステッカーだけを残して・・・(^^)
画像提供:おくさん

 そして2002年の12月、私達は来たるべき78号車の新しいカラーリングに備え、マシンの現行カラーリングを取り除く作業を行ないました。
 2年前とは一転して底冷えするような寒さの中、夜遅くに元宇品の倉庫に集まったのは、克ちゃん、おくさん、Kojiさん、Yasuさん、そしてjanさん。カッティングシートの強力な粘着力の前に苦戦しながら懸命の作業にあたりました。
 何といっても、ボディ側に残った糊の跡をキレイに処理するのが最も骨の折れる作業でした。一生懸命貼った分、剥がすのも一苦労だったということでしょうか。

 作業の最終日が職場の送別会とバッティングした私は、早々に宴を切り上げて現地に駆け付けたのですが、既にマシンはメンバーの手によって完璧に化粧を落とされ、ピカピカのホワイトボディに磨き上げられていたのでした。

 ・・・と、単なる差入れ係になった言い訳を少し(汗)。


 78号車が2002年シーズンから新しく採用したMAZDASPEEDのR−Specエアロパーツ。こうして純白のボディにまとった状態でじっくり観察してみると、そのデザインのオリジナリティが一層引き立つような気がします。(でも庶民の我々にとっては思いっきり高値の花ですが・・・)


 
作業中に新宅選手から見せてもらった三面図スケッチによると、新しいカラーリングはマシンの後部を中心としたデザインで、フロント側にはほとんど手が加えられないようでした。78号車はフロント周りの小ステッカーを残した状態で、新しいカラーリングとの合体作業へと旅立っていきました。



あとは新カラーリングを待つのみ・・・




 こうしてカラーリングがリセットされた78号車は、チューニングカーの祭典として知られる2003年東京オートサロンへの展示を目指して、プロによるカラーリング作業が急ピッチで進められていきました。
 これまで、限られた材料の中で苦心してマシンをデザインしてきた私達としては、ここは一発、本物のレーシングカーらしい華やかなアピアランスを期待したいというもので、メンバー一同、完成の日を心待ちにしていました。


 ・・・残念ながら、諸事情により東京オートサロンへでのマシン展示は実現しませんでしたが、その代わりに、2003年6月22日、
DUNLOP・ドレスアップミーティングの中四国大会の会場となったMINEサーキットで、ついに78号車の新カラーリングのお披露目がなされたのです(^○^)。


 御存知、
イエローレッドブラックのDUNLOPカラーの3色が巧みに織り込まれた斬新なデザインです。偶然その会場にいた私は、そのカラーリングの妙に暫し見とれてしまいました。「どうしたらこんなに上手く貼れるんだろう・・・」と溜め息をつきながら(笑)

 
「DIREZZA」(ディレッツァ)とは、従来の「FORMULA」に代わるダンロップのスポーツラジアルの新しいブランド名で、「デジタイヤ」でお馴染みのシミュレーションテクノロジーを駆使し、ハイグリップでありながら、静粛性と快適性を高次元で両立させているとのことです。
 私個人は、未だに旧型のFORMULA(RSV)ユーザーなので、機会があれば是非、DIREZZAをサーキットで試してみたいと思います(^^)。


MINEサーキットパドックにて
サイドミラーとハチマキの「赤」が絶妙なアクセント!

ダンロップギャルはサービス(Kojiさん無断転載はダメよ)
リアビューは全くの別マシンに変身(^^)


 
・・・と、ご覧のような見事なカラーリングで、これまでの78号車のイメージは本当に「一新」されました。正直、外観という面ではやっと周囲のスーパー耐久参加マシンに追いついたかな、というのが実感でもあります。


 この78号車の真新しいカラーリングとともに、チームテスタスポーツにはぜひとも新しい戦歴を築いていって頂きたいところです。RX−7ファン、REファンとしても一段と興味深い展開になってきました!

 もちろんWW2としても、引き続き精一杯のサポートをしていきたいと思います。




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