MAZDA RX−7 GTO


 アメリカのIMSAシリーズ・GTOクラスで90年にデビューしたマシン。いわゆる「ハコ」の最上級に位置するGTOクラスは、あくまで量産車のイメージを保つことが義務付けられているため、外観こそRX−7(FC3S)だが、中身は純然たるレーシングマシンとなっている。
 シャシーはスチールパイプを組み合わせたスペースフレーム構造で、エンジンをフロントアクスル後方に置くフロントミッドシップ・レイアウトとしている。車重は規定ギリギリの1021kgに仕上げられた。エンジンはマツダ767Bに搭載された4ローター・13J改。

 開幕戦デイトナ24時間でいきなりクラス2位という好成績をおさめた後も、ピート・ハルスマー選手による快進撃は続き、ついにデビュー・イヤーにしてドライバー・チャンピオンとマニュファクチャーズ・チャンピオンの2冠に輝いた。
 耐久性には定評のあるマツダ・レーシングロータリーが、こうしてスプリント色の強いIMSA・GTOのシリーズを激戦のうえ制したことは特筆に値する出来事であった。

<エンジン>
  13J改 654cc×4ローター 630ps/9000rpm, 52kgm/8000rpm
                          (※数字は767Bのもの)
<戦績>
  1990年 デイトナ24時間レース 総合7位
  1990年 IMSAシリーズ・GTOクラス
 総合優勝
    (ドライバーズタイトル&マニュファクチャラーズタイトル)