まず、初心者な方?の中には「角が曲がるのっていったいどの時点でなの?」との疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれないが、観察をしてみた限り、これは蛹化の時点であることはまず間違いない。蛹化時の蛹室の形状や状態といった物理的な問題によるものが最大の原因である。角が曲がってしまった蛹やその画像をご覧になられた方も多いと思う。ただし胸角先端部の下がり具合には先天的なものがあるように思えてならない。 それでは最初に以前に爆発栄螺氏より送って頂いた一枚の画像をご覧頂こう。この画像は非常に参考になった。ここではわかりやすいように線を引かせて頂いた。 ![]() そして次に気になったのが黄色い線で囲んだ部分と蛹の向きとの関係である。こりゃおそらく蛹室に対して蛹の向きが逆さまなために酷い曲がり方をしてしまったのであろう。後で述べさせていただくがケースの底を蛹室の一部として使っていることが全く問題ないわけではないが、今まで我が家で飼育して羽化をさせた全てのオオカブト(と言っても30頭ほどだすけんど)がプラケの底に蛹室を作ったが、羽化をするのに問題は起こっていない。 因みにこのプラケ(プラスチックケース)は、マルカン製の中プラケとのことであり、この画像から蛹室の長さは17cm程度だと思われる。逆向きだったらここまで酷くは曲がらなかったであろうに...。そもそもなして逆向き(おそらく)になったのかは不明。 この画像を見て以来、プラケの側面から蛹室内部が見えてしまうような場合には、角が曲がってしまう可能性が高いと考え注意するようにしている。
![]() 我が家での飼育容器の大きさは、幼虫の成長に合わせて徐々にステップアップして行き、最終的に♀は小プラケ、♂は中プラケとしている。飼育容器がもっと大きければ蛹室の大きさも十分にとれ、角曲がりが起こる確率も減ることと思うが、飼育スペースや使用するマットの量などを考えるとなかなか厳しいものがあるのではないだろうか。それにいくら大きなケースを使用したとしてもケースの端っこに蛹室を作られてしまったら、結局は蛹室の長さが不足するといったこともおこることであろう。でもやっぱ♂は中プラケじゃ狭いかなぁ... この個体の成虫サイズは137mmとなり、角が太いなかなか立派なヘラクレスとなってくれた。冒頭の左側の画像がそうである。んが、飼育で15cmを超えるような個体も羽化しているとの話も聞いている。
では、なぜこのように曲がってしまったのであろうか?はっきししたことは不明であるが、次のページであっしなりの推測を書かせて頂く。 |