象気功

本日の御神託



タイの気功事情


まあ、なんだ、タイランド王国ご外遊からご帰国なされたら、日本は寒いのである。

それで、ご滞在中にマンションのプールで泳いでいたら、そのプールサイドで、いわゆる太極拳の白い衣装の太ったちゅーごく人のおじいさんが、ジャージ体操服のおねーさんにマンツーマンで気功を教えていらっしゃるのである。


気功の個人レッスンらしいのであるが、気功や太極拳といえばグループレッスンがふつーであるので、ごく近い距離で二人が面と向かって、一対一で教えるというのは、実に不思議な光景であるのである。

これって、レッスン料はおいくらぐらいなのか聞いて見たいもんであるが、いい大人のあたしがそんな失礼なことはできないのはゆーまでもないことであるので、定かではないのである。


しばらく手の開合のレッスンをしてたのであるが、ひと泳ぎして再び見ると、もう居なくなっていたのである。

それで、デモ隊が引き上げて平和を取り戻したルンピニー公園に朝のお散歩に行ってみると、早朝から太極拳や気功を習う皆さんのグループがそこかしにいらっしゃって、本場ちゅーごくの公園の様相であるのである。


タイのテレビでは、ものすごく変なタイ人の気功のセンセーがものすごく変な気功を教えてる番組があるのであるが、実生活の巷間では変ではない気功や太極拳をちゅーごく人のセンセーが教えているのである。

なんだかしらんがタイはちゅーごく人だらけであるのである。


個人的教団タイ移住計画のために不動産屋さんのご紹介であちこち見て回ってる高層マンションのロビーにも、ちゅーごくの皆さんがうろうろしてるのであるが、この手のマンションはちゅーごくの一般的なご家庭の経済状況からすると法外な賃貸料であるので、どう考えても本国でまともなことをなさってるとは思えない皆さんのご家族がうろうろしてるわけである。


勘違いしては困るが、あたしは別にちゅーごくをヘイトしてるてなことはさらさらなくて、全世界の皆さんが、国境、宗教を越えて仲良くすること、しいては神に与えられた霊能力により乱れた人々の心を立て直し、戦争を無くし、世界平和を実現させることが人生の目標であるのである。


まあ、おためごかしの与太話はともかく、公園のどのグループのセンセーを見ても氣のレベルはあたしの方が上であるので、教える気はあっても、グループに混じって教えを請う気はさらさらないのである。

憚りながら、あたしは超天才霊能気功家象師匠であるのである。


てな了見違いの迷妄に思わずニヤニヤしながらご見学してたら、「日本の方ですか?」と流暢な日本語で声をかけれられたのである。

声の主を見たら、ぼさぼさの白髪アタマにまばらに生えた白ヒゲで前歯の抜けた70歳前後と思われる日本人のおじーさんであるのである。


「そうです、日本人です」

と言ったらば、

「タイはいいですよー、人生は一度きりですから。わたしは妻の実家に住んでます。タイ語も英語もできませんが、イエスとノーが言えればタイは大丈夫。妻の妹の子供は日本語を話すようになりました、不思議なことです」


と、わけのわからんタイ自慢が始まったのである。

てきとーに話を合わせてみると、どうも奥さんがタイ人で、その親族兄弟を年金でめんどうみてるてなことであるらしいのである。

この手のおじーさんがはっきりとは言えない例の被害に合うんだろうなーという典型的な感じで面白いのであるが、これ以上親しくなると、ものすごくめんどくさくなるのは目に見えてるので、


「ああ、残念ですが、朝ごはんの時間です。それでは失礼します」

と言って、すぐ逃げたのである。

人生は困ったときは逃げるに限るのである。


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