先祖供養 ううむ、なんだろね、そうね、なんかあったかな、ないな。 ああ、そうだ、もうすぐ彼岸であるのであるな。 彼岸といえば墓参りである。 墓といえば先祖供養である。 これが、恐ろしいことに墓の向きが悪いとか墓の相が悪いとかで、この先祖供養が悪いと先祖が子々孫々にタタるのである。 わはははははは。 日本中にチリ塵芥(ごみあくた)のごとく湧いて出る霊能者と言い張るぱーの中で、先祖供養で大笑いするのはあたしだけであるのである。 霊能者と言い張る霊能ご商売の皆さんはあたしみたいに先祖供養を笑うと生活に支障をきたすので、何が何でも先祖供養が悪いと先祖がタタラなければならないのである。 自分でいうのもなんであるが、あたしは日本屈指いや世界最高今世紀最大最強の大霊能者であるのであるが、霊能がご商売ではなく、まったくのご趣味であらせられるので大爆笑してしまうわけである。 まあ、霊能者と言い張る霊能ご商売のぱーの皆さんがお客とする大衆庶民衆生カモネギに一番わかりやすいのが先祖供養と水子供養であるのである。 これ、なぜわかりやすいかというと、どなたもご先祖様と水子をないがしろにしてるからであるのである。 まあ、話が広がりすぎるので、水子供養はこの際あっちに置いといて、本日は先祖供養専門で一席お笑いをおうかがいするのである。 まあ、それで、どなたもよほどのことがない限り、20代30代てなもんは、学業、仕事、恋愛、婚活、子育てに忙しくて、先祖供養、墓参りどころではないのである。 死んだもんの世話をあれこれやいてる暇はないから、まあ、若いうちはだいたいが親御さんまかせでほったらかしであるのである。 まあ、昨今は、その親御さんもご先祖様をほったらかしの人が多いのである。 まあ、それもこれも含めて、これ、20代30代のときにご先祖様をほったらかしの方は40代50代になってもおざなりの先祖供養であるのである。 まあ、大半の人が属する在来仏教に限って言っても、施食会(せじきえ)も盂蘭盆会(うらぼんえ)もなんのことかわからんし、彼岸の墓参りだって行ったり行かなかったりであるのである。 まあ、どの宗教宗門宗旨宗派に属しているにかかわらず、特に都心に生活する人たちは、先祖供養なんて意識さえない人の方が多いのが現状であるわけである。 つまり、どなたも大なり少なりほったらかしのご先祖様に「後ろめたさ」があるわけである。 まあ、そんなであるから、ほとんどの皆さんが先祖供養や墓のことなんかについて真剣に考えたこともないので、基本的に無知であるのである。 その後ろめたさと無知を突かれて、 「先祖供養が悪いと、とんでもない悪いことが起きるぞ」 とか 「あなたの病気は墓相と建て方が悪いのでご先祖様が怒ってるからだ」 なんていわれると、 「あらいやん、怖い!」 とものすごく簡単に反応して、とんでもない金額を払って墓石だの、供養塔だの、わけのわからない壺だのをお買い上げになってしまうのである。 まあ、つまり、言ってみればお人好しが霊能霊感セールストークにひっかかったわけであるが、ところがそれだけでは終わらないのが、「信じるものは救われる」という名言であるのである。 まあ、これ本来は某宗が言い張る「いつだかわからんが、もうすぐ世界は滅亡する」てなものすごくアバウトな予言による世界滅亡の際の最後の審判に関する教えであるが、まあ、その内容についてはめんどくさいし、どっちにしてもどーでもいいのでその辺ははぶいて、ここでは「信じる」ことの効用であるのである。 まあ、これが、どんなにとんちきで無意味でくだらないものでも、それを心から信じるとたまさかにおびょーきが治ったり、災厄から逃れたなんて感じたりするから、話はややこしくなるのである。 まあ、おびょーきの場合はご存知のようにプラシーボ効果てなことで、心の持ちようで免疫力が上がって悩んでいたおびょーきが回復にむかったり、中には治ってしまう人もいるわけである。 悪いことが起きなかったてなことは、これ、べつにもともと何もしなくても悪いことは起きなかったのであるが、それを先祖供養のたまものと考えれば、 「ああ、ありがたいありがたい」 つーことになり、 「なんだ、インチキじゃないか、金返せ、被害者集めて集団訴訟起こすぞ」 なんて言われたりしないわけである。 まあ、それでも、だいたいバレて、訴訟沙汰になって、けーさつも動いておつかまりなったりするわけであるが、そうなっても絶対に認めないぐらいのぱーの皆さんが霊能者と言い張ってる霊能ご商売のぱーの皆さんであるのである。 てなことで、オチもなくたいした笑いもないまま、だらだらと本日の高座はお開きであるのである。 |