正中線生成における正しい姿勢とは・正中線生成プロセス【気功の穴・象気功】

正中線生成における正しい姿勢とは

まあ、姿勢を正せと言うと相当に勘違いされる方もあると思うが、正中線生成における正しい姿勢とは、たとえばあたしらボールルームダンサーのような首を引き上げて背骨が真っすぐに立った姿勢や軍隊式の「気をつけ」と言うような、いわゆる「良い姿勢」ではないのである。

ダンス体形あるいは軍隊式の気をつけと言うような体形を作ると、尻が後ろに出て、骨盤・仙骨が前傾してしまうのである。

ダンスで言えば見た目が猫背で自然体形のヒップホップの方がより自然体系で正中線生成のためには障害がないのである。

正中線生成においては、無理なダンス体形や軍隊式の気をつけと言うような、全身に力を入れて直立した姿勢は逆効果である。

語弊はあるが、どちらかと言えば猫背である。

もちろん猫背ではなく頭頂部から天井に吊り下げられているというマリオネット感覚の姿勢制御は必要である。

それはともかく、極限まで緩めれば人間は自然な体型として少し首が前に出て若干猫背になるのである。

首を引き上げて背骨をまっすぐにするには当然広背筋・腹筋等に力が入るわけである。

後背筋・腹筋に力が入ると尻が後ろに出るのである。

見た目は胸を張って尻がピンと張った、いわゆる「良い姿勢」に見えるわけであるが、尻が後ろに出て骨盤・仙骨は前傾してしまうのである。

つまり「緩める」の逆である。

これは首を前に出して猫背にしろと言っているのではなく、極限まで緩めて人間が本来持っている姿勢に戻るということである。

言うなれば背骨を緩めるということである。

首は無理に引き伸ばしたり引き上げたりせずに、天井から頭頂部に紐がついていて吊り下げられているというマリオネット感覚である。

極限まで緩めた姿勢で膝を緩めると、これも語弊があるが、骨盤が後傾して正しい位置に整うのである。

全ての武道あるいはスポーツなどにおいて最大限に力を出すために「緩めろ」というのは人間が本来持っている姿勢に戻すことによる骨盤調整あるいは仙骨調整のためということでもあるわけである。

緩めて正中線が整えば自然に意識は丹田に落ちて心も整うわけである。

これを無理に筋肉を操作して作ろうと思うと、いわゆるあたしらダンサーの言う行き過ぎた骨盤後傾のタックインになってしまうわけである。

まあ一般的な体型で何もしなければ、どうしてもへっぴり腰で骨盤が前傾しているので、それを直すにはタックインが一番簡単であるが、これを意識で操作しようと思うと後傾しすぎてしまうわけである。

それを最適な角度に立たせるには、膝を緩めて、背骨を緩めて、全身を緩めた姿勢での、顔と骨盤が同一方向に60度程度回転する正中線生成のためのスワイショウが最適であるということである。

スワイショウで作った骨盤あるいは仙骨の歪みのない正しい前後の角度を、膝を伸ばしても維持するということである。

さらに言えば、スワイショウを習慣化して脳を含む身体に記憶させて、行住坐臥においてそれを常態化するということである。

これを言葉で説明するのは非常に困難であるが、あたしは文筆家であるので何が何でも全てを文章で表現するわけである。

漫画家じゃねえのかよ。

そんなこともありましたっけねえ。

（2023/11/23)