気功の穴
象気功


正中線生成プロセス


スワイショウと骨盤と仙骨の関係



前回に解説したように、正中線生成のためのスワイショウは、一般的な健康法としてのスワイショウとは違い、上半身はできるだけ捻らずに、腰から上の頭部も含めて腰とともに回るということが肝要である。

回転する顔の向きと腰の位置がおおむね同方向ということである。

そうは言っても 顔と腰の角度を一致させようと思うと力が入ってしまうので やはりこれも逆効果である。

とにかく全ての基本は脱力である。

意識で働く骨格筋を使わないということである。

骨格筋を脱力すると、身体のバランスをとるために深層筋・インナーマッスルが活性化するのである。

深層筋は骨格筋に比較して格段に毛細血管が多いのである。


気功イコール毛細血管拡張と言っても過言ではないのである。

全身の細胞のメンテナンスは毛細血管によって運ばれる血液によるからである。

当たり前である。

象気功は当たり前のことしか言わないのである。

師匠、分かりましたから先に行ってください。

かしこまりました。

前回に解説したように、スワイショウで本人の自覚なしに体が重くなるというのは毛細血管の拡張による「氣の充足」が根本のあれこれである。

その「氣の充足」を正中線を整えることで、日常生活すべてにおいてあれこれするというのが正中線生成の目的である。

一般的なスワイショウは顔の向きあるいは目線が正面から左右に各90度程度の回転、つまり全角度が180度程度まで回るわけであるが。


さらにはストレッチ効果得るために後方まで顔の向きが回る場合もあるわけである。

全身を緩めて捻るわけである。

それに対して、正中線生成のためのスワイショウは正面から左右に各60度程度、つまり全角度が120度程度である 。

回転については、正中線生成が目的であるので、いわば最小範囲の動きのスワイショウということになるわけである。

無理をせずに楽に回せる程度の範囲内ということである。

膝を深く曲げずに、緩めるという感覚の範囲内で顔の向きと腰が同じ角度である。

膝の緩める度合は、あたしの場合は腰が10cm程度下がるという程度であるが、これが身長や脚部の長さによるので、それぞれ試してお楽しみいただきたい。

とは言っても、膝の緩める度合いがスワイショウの目的の「骨盤を立てる」という部分において重要なあれこれである。

ううむ、これは説明が難しいな。

まあいいや。

古来より あたしら武道家の間では行住坐臥において姿勢を重要視するわけである。


誰が武道家だ。

うるせーよ。

かしこまりました。

びょうきかお前は。

少しね。

少しかよ。

うるせーよ。

もちろん 元々は武家としての礼儀作法ということもあるが、それは 「正中線を整える」ということであり、とりも直さず 「骨盤を立てる」ということである。

「骨盤を立てる」ことにより、身体の能力を最大限に発揮するということを経験上理解していたわけである。

先達のどなたかが 武道を追求する途上で「姿勢を正す」あるいは「正中線を整える」あるいは「骨盤を立てる」ということにたどり着いたわけである。

スワイショウで適度に膝を緩めると骨盤が正しく立つのである。

つまりス、スワイショウにおいて膝を緩める角度 というのは 「骨盤が立つ角度」ということである。

だからスワイショウにおいては膝を緩める 角度ということが骨盤を立てるために大きな指針となるわけである。


また、あたしら ダンサーの間では常識であるが、ダンスにおいては「骨盤を立てる」ことが身体操作の要である。

誰がダンサーだ。

いちいちつっこんでると話が先に進まないからやめなさい。

かしこまりました。

骨盤を立てることによって体の重心が整い、パッセ、ピボット、ターン、ランジその他の際に 片足で立ってもふらつかないわけである。

だから、最初に習うことは、先生に臀部を押されて腰を前に入れることである。

あたしらはダンサーは シェイプを綺麗に見せようと思って、どうしてもそっくり返るわけである。

その結果 尻が後ろに突き出て 骨盤が前傾してしまうのである。

いわゆる出っちりである。

それを立てようと思って尻を前に入れすぎて骨盤が後ろに倒れてしまうことを あたしらダンサーの間ではタックインと言うのである。


つまり これが骨盤後傾である。

骨盤前傾も 骨盤後傾も 身体操作においてはそれぞれ問題が出るので、 骨盤を正しく立てることが重要になるわけである。

それで一概に 「骨盤を立てる」というが 骨盤は大きく5つの骨から成り立っていて、立てる部分は 「仙骨」である。

つまり 「骨盤を立てる」というのは 「仙骨を立てる」ということに他ならないのである。

「仙骨メソッド」でも再三に渡って解説しているが、 仙骨というのは ことほどさように身体の中心を成すものである。

仙骨の前傾・後傾さらには 左右の歪みが身体の不調の大きな原因となる場合が多々あるのである。

仙骨の状態をあるべき状態に簡単に整える方法がスワイショウである。

うーむ 書くことが膨大で 話が前後して 支離滅裂であるが、 まあ 今回はこんなところで、続きは次回である。

(2023/11/06)


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