気功の穴
象気功


正中線生成プロセス


正中線生成の方法としてのスワイショウ



えーとなんだっけ?

何について書くんだっけ?

ああ そうだ 思い出した、正中線だ。

まあ 例えば 日本では古来より 立つこと 歩くこと 座ることが即武道であると言われるわけである。

つまり これは 「正しい姿勢」つまり「正中線」を作れということである。

命のやり取りにおける武道の修行や立ち合いの経験の途上で、正中線ができている場合とできていない場合では、身体能力が格段に違うということに気がついたわけである。

まあ 例えば 単純にパンチを打つ場合でも、正中線ができているとできていないでは全く違う威力になるのである。

これは、前回書いたあたしの経験上の話の、「電車を降りるときにぶつかったおじさんが飛んでしまった」というようなことである。

また 正中線ができると武器を持った立ち合いで、刀や槍を振り回す威力も倍加するということを経験上あれこれしたわけである。

正中線ができるあるいは整うと、本人の意識しない筋力が発揮されるということである。

これはつまり 無意識の領域で機能する深層筋・インナーマッスルが最大限に活性化し活用されるということである。

命のやりとりが極めて稀な現代においては、正中線の有無は生活上あるいはスポーツ等における筋力強化あるいは体力強化にあれこれするのである。

さらには血行促進による脳機能の改善あるいは活性化も当然のあれこれである。

また、正中線が整うと氣が丹田に落ちるあるいは集中することにより精神状態が安定するのである。

その 正中線生成の方法としてのスワイショウをつららつらと解説するわけである。

とりあえず 一般的なスワイショウのやり方を Google AI にお聞きしてみるわけである。

『スワイショウは、太極拳の基本的な動きの1つで、腕を振って体全体をひねる体操です。
スワイショウのやり方は次のとおりです。

1.足を肩幅に開いて立ち、膝を軽く曲げる。
2.顔は前を向いて、両腕を左右に広げる。
3.視線を左後方に向けて、体を左にひねる。
4.腕の力を抜いて、腕が自然に体に添うように大きく振る。
4.左にひねった状態から、今度は視線を右後方に向けて、体を右にひねる。
5.腕を前に上げてから、後ろに振り下ろす。
6. 腰を軸にして、肩・腕は力を抜き、ひねりにあわせて左右に自然に放り出す。
7.おへその高さまで、両腕をいっしょに前後に振る。

スワイショウは、全身の血流を促進し、肩こり、頭痛、腰痛、生理痛、便秘、冷え性の改善、高血圧や糖尿病などの病気の養生法として効果があります。

また、リラクゼーション効果が絶大で、体調の改善に大きく役立ちます。
スワイショウは、1回5分程度から始め、慣れたら徐々に時間を延ばし、1日2~3回行います。』

全然ダメである。

まあ、一般的な健康法としてのスワイショウとしてはそれなりであるが、正中線を作るあるいは整えるためには不十分というか間違いだらけである。

つまり 一般的なスワイショウと 正中線を作るあるいは整えるためのスワイショウは 別物であるということである。

前述のように、一般的なスワイショウの健康効果は、 脱力した腕を振ることによるリラックス・ストレス軽減・精神安定効果と、体を捻(ひね)ることによるストレッチ効果・血行促進と、さらにはそれなりの脚力増進効果・運動効果等である。


だから 細かな技術や動きや意識はともかく、脱力して手を前後に振るだけでも スワイショウとしての効果はあるわけである。

勘違いされると困るが、冒頭の AI による解説のような一般的なスワイショウを否定しているわけではなく、もちろん健康法としてのスワイショウは極めて効果の高い気功法である。

また、一般的なスワイショウでもそれなりに正中線が整うのは言うまでもないことである。

それを習慣として継続すれば正中線生成には絶大な効果があるのも言うまでもないことである。

この章では 正中線生成のために特化したスワイショウということで解説しているわけである。

前回も解説したように、腰を中心に体を回転させるスワイショウ の基本は 「でんでん太鼓」あるいは「 火消しのまとい」である。

腰を左右にゆっくりと回転させて腕が自然に体に絡みつく ということである。

もちろん いずれにしても腕を振ることが中心ではなく 腰が左右にゆっくりと回転することが中心で ある。

この場合 一般的なスワイショウの場合は、膝を大きく 緩めて顔を真横あるいは後方まで回し、上半身も捻ることにより、ストレッチ効果も目的とするわけである。

頭部を大きく回し、体幹を捻るということである。

さらに腰を十分に降ろせば 脚力もそれなりに鍛えるという運動効果もあるわけである。

これが一般的な気功あるいは健康法としてのスワイショウである。

対して、正中線生成のためのスワイショウは膝を深く曲げずに緩める程度である。

また、腰から上の体幹はできるだけ捻ってはいけないのである。

顔は 真横や後方まで回さずに、正面から左右に各々60度から70度程度である。

全体で120度から140度程度の回転ということである。

つまり 顔あるいは 目線は斜め横までの回転ということである。

「捻ってはいけない」というと語弊があるが、意識的にストレッチ効果あるいは血行促進効果を求めて大きく捻ってはいけないということである。

もちろん全身を完全に弛緩して、頭部はできるだけ捻らずに、腰と顔の向きが同じ方向ということを心がけることである。

もちろん意識の中心は腰である。

さらに、腕の振り方はどうでもいいのである。

腕振りによるリラックス効果・精神安定効果や血行促進が目的ではなく、正中線を整えるということが目的であるからである。

腕は「意識をもって振る」のではなく、肩も含めて指先まで完全な脱力をすることが必要である。

肩から腕の意識を無くして、腕が無になるということが肝要である。

その完全に脱力した腕が、腰の回転によって 無意識に自然に体に絡みつく のである。

さらに絡みつくという感覚も無用である。

いずれにしても腕を振ることが目的ではなく、全身を究極に緩めて、腰を中心とした頭頂部から会陰までの体幹が同時に回転することが重要である。

また、正中線生成のためには、足幅は肩幅程度で それ以上広げないということが肝要である。

むしろ肩幅よりも狭い方が正中線生成のためには有効であるが、もちろん狭すぎては ふらついてしまうので、それぞれの体形とバランス能力に合致した範囲内で調整していただきたい。

足幅を大きく広げると体幹がぶれて、正中線生成のためには妨げになるのである。

膝は「曲げる」のではなく「緩める」程度である。

筋力・脚力をつけるためではないので深く曲げる必要はないのである。

逆に 深く曲げると正しい姿勢を保つのが困難になり、正中線を作るためには逆効果になるのである。

もちろん 曲げなければ足首・膝・股関節が動かず スワイショウ自体が不可能になるので、「楽に腰を回すことができる」範囲内で膝を緩めるということである。

しかし、この曲げる角度がかなり重要で、緩めて行って 頭部・胸部・腹部に最も氣が通る角度である。

そんなことを氣感のない初心者にわかるわけねえだろ。

そらそうだ。

まあ、とにかく頭部と胸部と腹部に氣が充実すると感じられる緩め方である。

膝を曲げるのではなく「緩める」ということを念頭にあれこれ試していただきたい。

さて、次回はさらに「正中線生成の方法としてのスワイショウ」の秘儀奥義に迫る激盪怒濤の講義である。

激盪ってなに?

さあ、なんでしょうか。

(2023/10/23)


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