経済象源論




融資


まあ、融資とはもちろん借金のことである。

借金とは他人様から金を借りることであるのである。

まあ、「そんなことは、今更言われなくてもわかっている」と言うお声も聞こえてくるわけであるが、ところがこれがなかなかわかっていないから、多重債務でクビが回らなくなって、某観光地の崖っぷちで靴を脱いだり、富士の裾野のフィトンチット溢れる原生林で枝に縄をかけたりしてお楽しみの皆さんが後を断たないわけである。

借金というのは借りたら返さないといけないわけである。

さらに、これが親族、親、兄弟ならともかく、銀行、信用金庫、クレジット、消費者金融などなどからの融資、ローンで業者さん、たとえそれが公的機関であっても、いわば見ず知らずの他人様から借りた場合には、多い少ないにかかわらず、必ず「金利」が掛かるのである。

この、金利は毎日どんどん掛かるのである。

借金を返すというのは、その借りた金を返すというだけではなく、その金利を返すということでもあるのである。

それを返すためにさらに借りるとさらに毎日どんどん金利が掛かるのである。

それを返すためにさらにさらに借りるとさらにさらに毎日どんどん金利が掛かるのである。

こうなると精神のタガがはずれて、もう、どうにもならなくなって、多重債務のどつぼにはまるわけである。



まあ、一種の依存症というか、やめられなくなるのである。

計画してもだめである。

計画してアル中から脱することはできないのと同様に脳がそうなってしまうのである。

まあ、それで、そのいわばホリック状態にならないために、あたしの会社経営も株取引も借金をしないということが大前提であるのである。

有り金の範囲内で行うわけである。

たとえば有り金で商売を始めた場合は、大失敗しても、すかんぴんになるだけであるのである。

しかし、これが融資を受けていて、さらに運転資金を借金でまかなっていた場合には、そのローンと金利が残るのである。

これまでにもあたしの周囲でも怒涛の債権取り立てで、行き場がなくなっちまって夜逃げした人をたーくさん見てきているのである。

まあ、汗水たらして働いた資金がゼロになるというのは、しろーとさんには大損したような気がして、とんでもないことに思えると思うが、会社を経営してると、大失敗してもゼロで済んだ場合は大変ラッキーの部類なのである。

だいたいが、失敗した場合には億単位の借金が残って、ご家族でいつのまにか、消息が知れなくなって、山奥の温泉旅館なんかに住み込みで働いていたりするのである。

それでも、その億単位の借金は消えるわけではないのである。

中にはホームレスになってしまった元社長もけっこうおられるのである。

これが、あたしの場合は大失敗しても、借金が残らないので、てきとーに働けば食えるのである。

まあ、あたしの場合は会社の業務が基本的に土地家屋のレンタルであるので、潰れようもないのである。

なにしろ一番大きな経費が土地、建物の税金であるのである。

運転資金はぜんぜんいらないのである。

どーやったって、唯一の経費である税金を引いても、幾ばくかは純利益が残るのである。

たとえば、最近買った、150坪ばかりの土地はコンテナロッカーの会社に貸す予定であるのである。

よく、空き地にコンテナがたくさん置いてあって、物置に貸したりしてる、あれである。

これは土地を丸ごとただ貸すだけであるので、利幅は薄いが税金以外の経費がゼロであるので、駐車上同様に失敗も何もないのである。

この貸地という商売は、借り手がなければダンピングすれば、いくらでも借り手はあるので、税金に食い込むことはないのである。

だから、あたしは経験からこの土地家屋のレンタル業がどなたにもお勧めであるのである。

そのかわり夏場から秋まで、毎日何時間も草刈りをしなければならないのである。




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