象気功

本日の御神託



発泡スチロールと発泡トレイ


先日、某こーぷに発泡スチロールのトレイを捨てに行ったのである。

まあ、捨てるというと語弊があるが、リサイクルの回収ボックスに入れに行ったわけである。


ところが入口に回収ボックスが見当たらないのである。

その日はおりしも日曜であるので店内は大混雑で、忙しいレジのおねーちゃんに聞くのはさすがにはばかられて、サービスカウンターはなかろうかと探したら、それらしいものがあったのであるが、こちらも二人のおねーちゃんが接客中である。


しばらく様子を見て、一人のおねーちゃんの手が空きそうなので、

「発泡スチロールの回収ボックスはどこにありますか?」

とお尋ねしたところ。

「発泡スチロールの回収は承っておりません」

というつれないご返事である。


「ええ?某こーぷにはリサイクルの回収ボックスはないんですか?」

とお聞きしたところ、

「リサイクルの回収ボックスはございますが、発泡スチロールの回収は承っておりません」


どうしてもあたしの持ってきた発泡スチロールは回収しないと言い張るのである。

「ええ?そうなの?どこのスーパーでも発泡スチロールのトレイを回収してるけどなあ」

と言うと、

「発泡トレイの回収ボックスならございます」


おいおい、発泡トレイは素材が発泡スチロールで形状がトレイのことで、正確には発泡スチロール製トレイじゃねーのかよ、と思ったが、そこはそれあたしもたいがい大人であるので、口には出さず、

「そうそう、その発泡トレイです、これこれ」


と持ってきた発泡スチロールのトレイを入れた袋を見せたのである。

「発泡トレイの回収ボックスならあちらの入口にあります」

あくまでも某こーぷでは発泡スチロールのトレイは「発泡トレイ」であって、「発泡スチロールのトレイ」でもなく、「発泡スチロール製トレイ」でもなく、ましてや「発泡スチロール」ではないのである。


まあ、発泡スチロールというと電気製品の梱包材や魚屋さんが魚を入れて運ぶようなあの手の発泡スチロールのボックスを想起するのかもしれないが、いくらなんでも「トレイ」と書いてある回収ボックスにあれを無理やり入れる人がいるとは思えないが、この某こーぷではいたのかもしれないのである。


あるいは発泡スチロール全般のものを廃棄されては困るということで、客に「発泡スチロール」と言われたらお断りするように教育されているのかもしれないのである。

その辺の事情をそのおねーちゃんに聞くわけにもいかないので、なぞがなぞを呼んで、あたしの中では今でもなぞなぞであるが、まあ、単におねーちゃんがバカだっただけかもしれないのである。
(2021/11/22)

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