石塔寺
(いしどうじ)
三重の石造宝塔

滋賀県、琵琶湖の東、蒲生に「石塔寺」があります。
ぼそっとして、独特のフェロモンを発する石塔があるお寺です。

7世紀でしょうか、朝鮮半島からの渡来人が、はるか遠くなった故郷に
熱い思いを注いで造ったモニュメントとされています。

長い間、訪ねたくてたまらなかったのですが
ついに、98年11月、実現しました。

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お寺は天台宗で、聖徳太子が建立したともいわれます。

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山門には、「阿育王山(あしょか)」と右から書かれています。
昔、インドの阿育王が84.000基の宝塔をつくって、十万世界にまいた。
その中の一つの塔が日本に来て、ここにある。
との言い伝えによるのだそうです。

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山門から左手に、石段があります。
急で、長くて、息が切れます。
加えて、待ち望んでいたところだけに、余計せきたちます。

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立ち止まって息を継ぐと、かたわらには、累々と石塔が並び
その数の多さと、独特な雰囲気に戸惑います。

もう一息だからと、最後の段を登ると
あっと、息をのむような風景です。

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一目3万体とか、一面に五輪塔や数知れない石仏群です。
そして、その中央に、そびえるばかりに三重の石の塔が直立しているのです。

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司馬遼太郎氏は、この風景を
「最後の石段をのぼりきったとき、眼前にひろがった風景のあやしさについては
私は生涯わすれることができないだろう」と言っています。
(文春文庫 歴史を紀行する p66)

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