国歌
大観
番号 |
歌 (訓み下し 岩波書店 日本古典文学大系 万葉集) |
歌 碑 等 所 在 地 |
4413 |
枕太刀(まくらたし)腰に取り佩(は)き真愛(まかな)しき
背(せ)ろがめき来(こ)む月(つく)の知らなく
右の一首は、上丁(かみつよぼろ)那珂郡(こほり)の檜前舎人(ひのくまのとねり)
石前(いはさき)が妻(め)大伴部真足女(またりめ)のなり。 |
埼玉県 美里町 |
4414 |
大君の命畏(みことかしこ)み愛(うつく)しけ
真子(まこ)が手離(はな)り島伝(づた)ひ行く
右の一首は、助丁(すけのよぼろ)秩父郡の大伴部小歳(おとし)のなり。 |
埼玉県 秩父市 |
4415
4416 |
白玉(しらたま)を手に取り持(も)して見るのすも
家なる妹をまた見てももや
右の一首は、主帳荏原郡(えばらぐん)の物部歳徳(もののべのとしとこ)のなり。
草枕旅行く夫(せ)なが丸寝(まるね)せば
家(いは)なる我は紐解かず寝む
右の一首は、妻(め)椋椅部(くらはしべ)刀自売(とじめ)のなり。 |
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4417 |
赤駒(あかごま)を山野(やまの)に放(はが)し捕(と)りかにて
多摩の横山徒歩(かし)ゆか遣(や)らむ
右の一首は、豊島郡の上丁椋椅部荒虫が妻の宇遅部(うじべの)黒女(くろめ)のなり。 |
東京都
八王子市
府中市 |
4418 |
我が門(かど)の片山椿(かたやまつばき)まこと汝(なれ)
わが手触(ふ)れなな土に落ちもかも
右の一首は、荏原郡の上丁物部広足(ひろたり)のなり。 |
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4419
4420 |
家(いは)ろには葦火(あしぶ)焚(た)けども住み良(よ)けを
筑紫(つくし)に至りて恋しけもはも
右の一首は、橘樹郡(たちばなぐん)の上丁物部真根(まね)のなり。
草枕旅の丸寝(まるね)の紐絶えば
吾(あ)が手と付けろこれの針持(はるも)し
右の一首は、妻の椋椅部弟女(おとめ)のなり。 |
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4421
4422 |
我が行(ゆ)きの息衝(いきつ)くしかば足柄(あしがら)の
峰延(は)ほ雲を見とと偲(しの)はね
右の一首は、都筑(つつき)郡の上丁服部於由(はとりべのうえだ)のなり。
我が背(せ)なを筑紫(つくし)へ遣(や)りて愛(うつく)しみ
帯は解かななあやにかも寝(ね)も
右の一首は、妻の服部呰女(はとりべのあさめ)のなり。 |
神奈川県 横浜市 |
4423
4424 |
足柄(あしがら)の御坂(みさか)に立(た)して袖振らば
家(いは)なる妹は清(さや)に見もかも
右の一首は、埼玉(さきたま)郡の上丁藤原部等母麻呂(ともまろ)のなり。
色深(いろぶかく)く背(せ)なが衣(ころも)は染めましを
御坂たばらばま清(さや)かに見む
右の一首は、妻の物部刀自売(とじめ)のなり。 |
埼玉県 行田市 |